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拉致され地下帝国へ

       ウィーーン、、


 (え? 壁が開いた!? つーか人間だ! この世界初の人間! 女性!! ありがたい、何か聞いてみよう)



 「あ、あの すいません ちょっと容器壊しちゃって えへへ」


 その女性がコウヤを見るなりスマホのような物を取り出して何やら喋り出した


 「、、緊急事態発生により退避」スタタタ、、


 (え、、は? ちょっと逃げる事ないじゃ〜ない まぁ、壁が開いたんだから出るよ? いいよね? よし出よう それにしても真っ白だな、壁から床まで どこまで続いてるんだ? うふふっ、お気づきですか? 僕すっぽんぽんなんですよ お恥ずかしいです だって着るものないんだもん)


 長い廊下を裸足でペタペタと歩いた、どこにも扉らしき物は無い、一面真っ白な空間、薄っすらと壁が光っている


 (変な場所だ、、なんか怖くなって来たな このまま進んで大丈夫かなぁ、、)


 真っ直ぐ進むと壁に突き当った、両手で壁に触れ、不思議そうに壁を調べる 壁や床、色んな所を触り、ほっぺたを壁に押し付ける


 「さっきの人はどっから来たんだ? おっかしいなぁ」


 首を傾げ、後ろを振り返るとそこには


 全身黒で統一した武装集団が、武器を構えている


 「うぇ!? な、なに? どうしたんです皆さん、、」


 その武装集団の奥に、白いスーツを着た眼鏡のオールバック男が立っていた、眉間にシワを寄せ、落ち着いた声で発言する


 「元の部屋へ連れて行け 慎重にな」


 「了解」


 武装集団に抱っこされて移動する


 (えー? なんなの〜? こんな展開知らないよ)


 階段を降り続け、壁が自動ドアのように開き、気づけば外だ


 (え? 元の部屋に連れてかれるんだよね? 何で外? なんか前方からも武装集団と同じ格好をした人達が来るぞ?)


 その時、コウヤを抱っこしている黒い奴がボソッと呟く


 「まずい」


 (え? 今この人まずいって言いました?)


 前から来た武装集団がコウヤの存在に気付いた


 「おい、貴様ら何をしている 被験体を何処へ運ぶつもりだ、答えろ」


 (被験体? 被験体ってなんです? もしかしなくとも僕ですか? や〜め〜て〜よ〜 もうこれ以上変なことしないでよ〜)


 コウヤ抱っこ集団が全力で走る


 二手に別れ、また走る 近くで爆発音のような音まで聞こえて来た コウヤを抱っこしている人が言った


 「もう無理かも知れないね、、」


 別の人が言う


 「俺達で時間を稼ぎます! その隙に逃げてください!」


 「、、すまない、、皆、、くっ」


 コウヤを抱っこしている人がドラマチックに答え、全力で走った、周りに歩いている人も居るが、誰も気にしていない様子だ


 (ここの人達は何だ? 爆発音がしても驚かない、、皆同じ白い服を着てるし、髪型も男女では少し違うが同じだ、、何だこの世界は、、)


 数十分間走り、コウヤをおんぶに切り替えて、橋の下へ移動し、マンホールを開け、さらに下に降りた


 (ここに入るの? どういう事〜?)


 降りたり走ったり、また登って走る あっち行ったりこっち行ったりしている


 (なんですか〜? これは〜? 助けられてるのか連れ去られているのか、判断出来ませんね〜 まぁ、いいやどうにでもなれ 眠くていけねぇや)


 コウヤは図々しくも、寝た、、



 (ん、、ん〜? ここは? どこだ?)



 気付けば何やらデカいTシャツを着ていた、下は履いていない、起き上がって辺りを見渡す、先程とは違い清潔感の無い薄暗い部屋、ロウソクに火が灯してある、その灯りでぼんやりと人が見えた


 「目が覚めたかい?」


 (ん? わぁ〜お 美人さんじゃな〜い 目が覚めたかい、ってさ 転生前に聞きたかったねぇ 悪い人ではなさそうだな、、)


 「あ、おのぉ ここは何処でしょうか?」


 「おや あんたもう喋れるのかい? ここは地下帝国だよ」


 (え? 地下帝国? そんな皆さんご存知のみたいに言われてもさぁ)


 「地下帝国とは、、なんですか?」


 「ああ、すまない 地下帝国は地上を奪還するために作られた場所さ ここは休憩所だけどね あたしら覚醒者だけの世界だ」



 「はぁ、、覚醒者、、ってなんですか?」


 「覚醒者ってのは、感情を取り戻したヤツらの事だよ あんた、あのまま上に居たら、生活習慣やら薬やらで感情を奪われて、決められた行動のみで暮らして行くハメになってた所さ」



 「なるほど、、つまりそれって、、ディストピア?」


 「なんだい? そのディストピアってのは」



 「ああ、いえ、、なんでもありません 地上を取り戻すって具体的に何をするんですか? 僕は何で連れて来られたのでしょうか」


 「取り戻す為には、地上にある全てのマザーコンピュータの破壊が必要だ、しかし奴らは手強い そこで、地上に住む協力者と共に偵察に行っていた所、たまたまあんたを見つけたんだ、見た感じ脱走してたようだから放っておけなくてね 迷惑だったのなら謝るよ」


 「い、いえ、、」



 (ディストピアじゃ〜ん! 異世界転生だと思ってたらSFじゃ〜ん これはどうやら魔法は使えないっぽいな、ガンアクション系になりそうだ、、嫌だな〜 SFは観るものですよ?)


 「ところで、あんた 固有スキルはあるかい?」


 「へ? 固有、、スキル、、? 何ですかそれ」


 (おいおい、、SFなのかファンタジーなのかハッキリしてくれないか、、混乱してきた、いやずっと混乱してるけども、、)


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