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転生は突然に

 佐々ササキ 煌夜コウヤ45歳、会社員、独身


 ホストとホス狂いとの間に産まれ、不良になった後、アニメに沼ってオタクとなり、仕事だけを生き甲斐に過ごしてきた男

 女性とのふれあいは、忘年会での2次会スナックで熟女とカラオケを歌う程度 子供とのふれあいは正月にお年玉をあげる程度 友達といえばネットで知り合ったオタク仲間のみ


 そんなコウヤは、死んだ


 仕事中、上司の付き添いで工場見学をしていた時、ケーブルに躓き転倒、その後天井クレーンに吊るされた鉄製のロール板が降って来て潰され、死亡



 そしてコウヤは今、不思議な現象に戸惑いを隠せないでいた、死亡したはずなのに何やら意識がある、はっきりとわかる、これは転生の途中であると、だって神らしき声がするもの


 《システム良好》


 ほら、何か聴こえる 目は無いのに目の前が見える


 コウヤは思った、嘘でしょ?普通中世ヨーロッパ風の所へ転生するもんじゃないの? 何ここ、変な液体に満たされたガラス張りのケースの中? サ◯ヤ人じゃあるめぇし



 《人体の生成プログラムを開始》



 ほら変な事言ってるよ? 俺の身体どうなってんの? なにこれ細胞1つしかないじゃなぁい 身動き出来ないよね 細胞1個ではね



 《1、エーテル発生核の生成 2、ナノマシン核の配置 3、重力操作に耐えうる細胞の生成 4、脳内処理速度並びにドリームパルス速度の加速 5、各種耐性のロードを随時開始 6、五感操作レベル1 プログラム完了ザザ 完了サザ 完、完、かんカンザザザ 7、7、7、7、7、7、7、ザザザ》



 なになになにバグってんじゃん! 何を言ってるか1つもわからんけど これだけはわかる バグってんじゃんよ! ねえやめな?



 《ザザザ 7、オートマタの取得レベル1 8、神器生成技能レベル1 9、猛毒体内生成+20 10、神殺傷レベル1 11、経口奪取技能レベルMAX 12、ダークマター抽出レベルMAX 13、エーテル操作レベルMAX 14、じゅうよん、ジュウヨン、ザザザ》



 怖い怖い怖い怖い! 何それ!? ずっと何言ってんの!? 完了した後に何で続けてんの? タイムカード押した後で残業するブラック企業みたいな感じですか?



 《ザザザ 14、魔王の玉座+20 プログラム完了》


 《人体生成開始》



    ピーーーーーーーーーーーーーー



 何それ、、あれ? なんか身体が、ってか細胞が増えてる? うわうわうわ! キモいキモいキモい! やーめーれー!





    ゴポッ、、ゴポッゴポッ、、、、、ゴポッ



 ん? なんだ? 目が開くぞ、、これは俺の手


 おやまぁ可愛いお手々、、ちぎりパンのような腕、、


 あ、、ここも可愛くなってる、、


 変な容器の中、、変な液体の中、、眠っ!、、すごく眠い、、


 普通さ『ほら貴方見てぇ〜 私達の子供よ〜』とか言って転生ものって始まるんじゃないの? 俺の目の前に居るコイツは何?


 白くて丸くて真ん中にレンズの付いたロボットよ? 何か喋れよ


 《異常なし》


 あるだろ! 異常だらけだろ! 赤ん坊を液体に漬けとく倫理観は異常そのものだろ!


 あ ダメだ、、眠い、、、説明くらい、、、して、、



    ゴポッゴポッゴポッ、、ゴゴポッ


 ハッ! なんだ!? さっきと感覚が全然違うぞ!?


 目覚めスッキリ だけどおい いつの間に容器変えたんだよ


 せめーよ 狭い狭い 言っといてくれよ


 いや待てよ? この目の前の景色は見覚えがあるぞ


 さっき寝る前に見た所だ 変なロボットも居る


 《異常なし》


 もういいよそれ あれ? これ髪の毛か? 髪が伸びてる


 長い いやなっが さっきより手ぇ長っ! 成長してる!?


 ここはまだ可愛い、、あ〜よかった、、いやよくない


 身体は、、動くぞ これ、どうすればいいんだ?


 出て大丈夫? この容器を割って出ればいいの?


 なんなの? 説明して! ねぇロボット!


 《異常なし》


 もういいよそれは! ゴンッ!


      パキパキッ、、


 あ、ヤバイ ツッコんだ勢いで殴ってしまった、、


 まさか、こんなデリケートに出来ていたとは、、


 あ〜、、液体が外へ漏れてるぅ、、


 ねぇロボット、、これ大丈夫?


 《異常発生 異常発生》


 ですよね!? なに!? この液体無いと死んじゃう感じ!? ヤバイヤバイ!!


 やんだぁもぉ〜!



      バリンッ!!



 (はい 完全に容器壊れました 液体もほとんどありません 出ていい? 大丈夫? あ〜良かった出れたじゃん さあよく見せておくれよ 転生場所をさぁ〜あ)



 全体的に真っ白な実験室のような場所、浮いている丸いロボットに、変な形したガラス製の容器、ラベルに小難しい文字の書かれたガラス瓶、実験室の窓から見た感じ高い場所のようだ、コウヤは窓を覗いて外を見た


 目の前に広がるメカメカしい場所 目を凝らしてよく見ると、この先のずっと奥には廃墟のような物が見える 隣にはバカに輝く高いタワー オシャレな形の高層ビル 謎の透明な太いパイプに、、その下には 人、人が居る!


 急いで窓に顔を押し付ける、顔が変形しているが気にしない、人が道を歩いている 服装は皆白いスーツを着ている


 一度窓から離れ、冷静になる努力をした


 「ッーー! ゴホッ! ぇ〜! あっ!あっ!」


 発声練習、声が出にくい ずっと液体に浸されていたからだろうか そこで気付いた、ふと目に入った実験室の窓ガラスに映った自身の姿を見て驚いた


 「これが、、俺か? 可愛いな、、」


 目に映ったのは、見た目7歳ほどの黒髪の男児 髪の毛が太もも辺りまで伸びている


 「おいおい ウソだろ? ここだけは転生ものじゃん あっ!そうだよ転生ものと言えば魔法ですよ、はい」


 手の平を前に突き出し、適当にそれらしい呪文を唱えた


 「定番のヤツ 言っちゃうよ? ファイアーボール!!」


       シーーーン、、、


 しかし、何も起こらなかった


 「だぁ!くそっ!なんだよ!誰が読むんだよこんなクソ小説!!」


 何の面白みも感じられない状況の中、実験室の白い壁が自動ドアのように開いた




         ウィーーン、、




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