表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
偽りの恋人  作者: 夏目 碧央
7/7

この国が認めなくても

 ナナとヒロは離婚し、ヒロは台湾へと飛び立った。

 ヒロと品川という若者が二人、日本を捨てた。ナナは親友と滅多に会えなくなった。

 ナナは、この国が同性婚を認めなければ、ヒロはずっと自分のものだと思っていた。だが、そうではなかった。この国が同性婚を認めないがゆえに、ヒロが遠くに行ってしまったのだ。

 ナナはヒロと離婚した後、誰かと結婚するつもりはない。ナナは恋愛が出来ないのだ。ナナもまた、性的マイノリティーだった。

 同性婚が認められないからと言って、当事者が結婚相手の性別を変えるわけがない。それは、異性愛者が同性と結婚しろと言われているのと同じ事だからだ。

 一方で、同性婚が認められたら、恋愛関係ではない婚姻も増えるかもしれない。友達同士で一緒に暮らすのに、結婚した方が便利だからとか。


 婚姻とは何だろう。子供を持たない夫婦と、友達同士で暮らす事と、何が違うのだろう。二人の仲は他人には分からない。最初は恋愛関係にあった夫婦も、数十年後には恋愛関係ではなくなっている場合も多いだろう。それでも、特に不便がなければ離婚はしない。婚姻関係にありつつ、恋愛関係ではない夫婦は、実は多いという事なのではないか。

 婚姻とは何だろう。異性同士が共に暮らすという意味以外に、何があるだろう。それは、同性同士では具合が悪い事だろうか。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ