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『ギルド協会1』



王都にある建物の一室で、ある男は真剣に考え事をしていた。


「いつから世界最強のギルドと呼ばれるようになってしまったのだろうか……」


自分達は、最強と思ってはいない。

最強となるには、圧倒的に何かが足りていない。

結果が全てと言ってしまえば、評価基準次第のような気もするが。


依頼の達成率、ほぼ100パーセント。

探索生還率、ほぼ100パーセント。

ギルド協会が定めたギルドランキングは、1位になってから落ちた事はない。勿論、個人ランキング上位者も所属メンバーが多い。

ギルドのメンバーも何十人と在籍しているが、ちょっと頭がおかしい位で、多分、街の人に迷惑を掛けていないはず。

若干、恐れられてるかもしれないが、街の治安維持に貢献出来ているわけだし、仕方ないんじゃないだろうか?

と、ギルドマスターであるロキは思考を巡らす。


「ロキさん」


声を掛けてきたのは、ギルド運営部門責任者のアリアである。なかなかスタイルが良く優しい感じの美人だが、俺には凄く厳しい人である。


「ん?何?」


テーブルに足を上げながら軽く返事をすると、プルプル震えながらアリアは心の声が漏れ出した。


「何日そうして遊んでいるつもりですか?ギルド依頼の仕事が全然片付きません、むしろ増えていく一方で大変な事になっていますよ」


「俺が動かないといけない案件出てきたの?手伝った方が良い感じ?」


動揺することなく平常運転の俺である。ごめんなさい。


「いえ、ハイランクの案件はありませんし、手伝う必要もありませんが、みんな頑張って依頼を遂行してるのですから、新規メンバーの獲得とかしてもらえると負担軽減になると思います!人員増やしてください!

 だからといって他のギルドから引き抜くとかやめて下さいね!ただでさえロキさんは、色々な人からヘイト稼いでますからっ!」


「あっ、はい。新人探してきます……」


普段はみんなに優しいアリアであるが、仕事に忙殺されている為、イライラしている。これ以上怒らせるわけにもいかないから退散しよう。

追い出される感じでギルドハウスから出る事になった。


「新規メンバーって……結構、探すの大変なのでは?」


メンバーを探してこいと言われても何処を探せば良いのだろうか?

すぐ思いつくのはギルド協会である。とりあえず行ってみるか

徒歩で15分位の距離だが、サクッと転移魔法で移動して協会の扉を開け進む。

中には色々なギルドの人間がガヤガヤと話をしていたが、自分に気付くと静かになった。

何故だろうと思いながら、受付まで行って話をする。


「すいません、折り入ってお願いがありまして」


受付の女性がビックリした顔で引き攣りながら叫ぶ。


「か、畏まりました!左側にある通路の奥の部屋でお待ちください!すぐに担当の者が伺いますので」


と女性が震えて冷や汗を流しながら道を示す。


「わかりました」


何もしてないのに、この緊張感はどういうことだろうかと思いながら扉まで歩いていく。


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