試し用短編
筆箱の中に妖精がいた。
僕はどうしていいか分からずに、その筆箱を放置し、別の筆箱を使うことにした。
しばらくしてあの筆箱を見ると、妖精の数がうじゃうじゃと増えていた。
僕は気味が悪くなり、その筆箱を机の奥深くにしまい込んだ。
それからさらにしばらくして、僕は再びあの筆箱がどうなっているか見ることにした。
筆箱の中にうじゃうじゃといた妖精たちは皆死んでいた。
僕は、妖精は虫みたいなものなんだなと思い、筆箱ごと庭に埋めたのだった。
その後、僕が妖精を見ることは二度となかった。