7.カカシさんと訓練1
訓練所にーとーっちゃく!!
…あれ?人が多いです!
『ですから…』
「説明なげーよ。早くカカシの間の鍵をよこせよ。」
む。
「あのー、カカシの藁は持ってるんですか?」
『あ。』
「あん?あるぜ?2つな!」
「2つでは足りません。5個以上いるのです。」
「はあ?んなこと掲示板に書いてなかったぞ?!」
「…それは失礼しました。……今書き加えました。」
「ふざけんな!今書いても、意味ねぇだろうが!」
「お兄さんは今日始めたばかりですよね?」
「ああ、そうだ。」
「なら、キャラ作成し直せばいいじゃないですか。チュートリアルで説明なしといえばいいのです。」
「……。」
「こんなこと言い争いしてる時間あるなら、作成し直して来てください。」
「…オイ。お前は何個持ってんだ。」
…?
「今ですか?一個ありますけど?」
「は!お前も作成し直してくるのかぁ?」
「いえ?カカシの間の鍵はもう持ってますので、戻りません。」
「……は?」
このまま話してもループするのは目に見えてます。もういいです。
「あまり大声出して迷惑かけたらダメですよ。…ミーナさん、訓練所使いますね。」
『えぇ、構わないわ。…カカシ様、いないと思ったら、ユナちゃんといたの?』
『♪( ´▽`)』
『もう!手伝ってもらおうと思ったのに。…頑張ってね、ユナちゃん。』
「はーい。…いこ!みんな。」
ーーーーーー
「……オイ。そこのNPC。」
『…はぁ、なんですか。』
「アレはなんだ。攻略掲示板でも見たことないぞ。」
『…嗚呼、精霊ちゃんですか?私もさっき初めて見ましたが、契約したのでしょう。ユナちゃんは人気者ですね。…言っておきますが、そのような態度でいたら、何年たっても他の妖精や、悪魔、精霊との契約など絶対にできないと思いますよ。彼らは心を見透かすのが得意ですからね…。』
「……あの子供は。なんだ。」
『まさか、ユナちゃんを知らないのですか?おかしいですね…有名だと思ってたのですが…。そちらの掲示板とやらの中で天使と呼ばれている存在ですよ。』
「…なっ?!」
こうして、訓練所騒動は天使の活躍にて治ったことが、掲示板でまた騒ぎになった。ちなみに、ラトル達が建てたスレ以外にもかなりの数が天使について書いている。まあ、本人は知らないが…
ーーーーーー
『^(`∀´)』
「はい!まずはLv20のカカシさんを倒しに行きます!!」
剣を構え…対峙する…。
精霊ちゃん達は、離れて見守ってくれています。
最初は手伝おうとしてくれたのですが、カカシさんとの訓練は、一対一がいいのです!
…ふぅ。
息を整えて…
まずは!
「アースボール!」
魔力操作の訓練のおかげか、アースボールの大きさを変えることに成功しました。私が視界から隠れるくらいの大きさを作り出し撃ちます!
カカシさんはそれを縦に切り裂き、そのまま突き出してきました!
しかし、私にはあたりません。そこにはいませんから!左右に切り裂かれたアースボールのどちらかの陰に隠れ、回り込みます!
『( ゜д゜)』
後ろに振り向く前に!
縦横に2回振り斬る!
そしてすぐに離れる!
体力バーは残り、8割!
何回も続ければ、確かに今までは勝ててました…。しかし、今はカカシさんも攻めてこれます!油断できません!
警戒を解かず、様子を見守ります。
『………。』
「………。」
沈黙が続いているその時!
『…ユナちゃん。少し入ってもいいかしら?』
ニーナさんの声により、試合再開!カカシさんが動きました!
私も前に出て斬り合いを始めました!
剣さばきはカカシさんの方が上で…流すのが得意のよう!軽くあしらわれている感じが凄くします!ですが!その技術をとることしか、私は考えてません!!
私が左から右横切りしたら、縦に剣を構え力を外に流すように受け流されちゃいます!上から下に斬りさげようとすれば、剣で剣を受け、蹴りが入ってきます!後ろに飛んで、避けますが…尚も攻めてくるカカシさん!!負けません!!!
ーーーーーー
『(あらぁ。これは集中しすぎて聞こえてないわね…。)』
「…なんだこれ。」
『(こら、声小さくしなさい!部外者は本来入れちゃダメなんだからね!ここは彼女の訓練場なのだから。プライベートルームみたいなものなのよ!)』
「(…すみません。)」
『…(それにしても、ユナちゃんレベル差10もあるカカシ様とよくあんな風に戦えるわねぇ。)」
「?!」
ーーーーーー
はぁ、はぁ…
なんとか、残り3割です!!
私も残り少ないですが…
「言っておきますが、ポーションは使わないです。カカシさんとの!楽しい訓練なのですから!負けませんが!負けたら負けたでもう一度挑むのみです!!」
『o(`ω´ )o』
では…行きます!!
受け流しつつ攻撃!剣では間に合わないなら魔法!
キンキンキンキンキンズサキンガンキンキンズサズサキンバシャ!ズサキンキンキンキンズサズサズサキンキンキンガンガン!!キンズサズサズサキンキンバシャガン!!
…これで!最後!!!
ギィーーン!!!
両者の剣が宙を舞う!チャンスを逃さず魔法!!!
「アースボール!!!」
そして…カカシさんを倒した!
「はあ、はあ…か、勝てました!!!」
『( ̄∀ ̄)』
「あ、お帰りなさい。カカシさん。あれ?Lv21じゃなくてLv22になってます!」
『♪( ´▽`)』
『そりゃあ、あんなにカカシ様の本気を相手にして、耐え抜いて、倒しちゃったら、カカシ様も強くなるわ。』
「ふえ?!あ、あれ?!ミーナさんいつの間に入ってきたんですか?!」
『少し前よ。ちょっとわからず屋さんにトップを見せてあげたくてね?』
わからず屋さん?
あ、さっきの人ですね!
固まってますね。完全に…石のようです。
「……」
『あー。まあ、こいつは放置でいいのよ。レベル上がったんじゃないの?確認してみたら?』
は!そうです!!みてみましょう!
名前:ユナ Lv11→19
職業:剣士 Lv10→18
体力 430
魔力 350
攻撃 16→18
防御 12→14(+1)
速さ 17 (+6)
器用 12→16
SP 46
BP 8→0
《スキル》
・片手剣Lv9→16 ・調合Lv4 →6・鑑定Lv3→4
・魔法適正《水》Lv3→9 ・魔法適正《土》Lv4→10 ・魔法適正《回復》Lv2・補助魔法《付与》Lv3
・属性糸《水》Lv1・属性糸《土》Lv1
・採取Lv3・裁縫Lv1→2
*称号*
・復活させた者・ご主人さま
おおおー!!!カカシさんに追いつきそうです!!
「凄く上がってました!!!カカシさんに感謝です!!」
『(//∇//)』
「ご褒美は何がいいでしょう?」
『Σd(゜∀゜d)……♪( ´▽`)』
カカシさんは訓練場の壁際に寄りかかるように座り、手招きで呼んできました。
…?なんでしょう。
「なんですか?」
剣と盾を外した木で作られた手で脇に手を入れてくるっと半回転させて…抱っこされました。
後ろからぎゅーっとされてます。
『……カカシ様のロリコン。』
ロリコン…?
「…?カカシさんも小さなものが好きなのですか?」
『……(*´︶`*)♡』
この場合、カカシさんからみたら私は小さなものに含まれるのでした。カカシさん大きいですからね〜。
『…いい加減にしてください。カカシ様…ユナちゃんが汚れます。』
『Σ(゜∀゜)』
「…?私、カカシさんの膝の上だから汚れないよ?」
『あ、いや…そういうことじゃなくてね?』
『( ˊ̱˂˃ˋ̱ )』
『イラつく顔すんな!』
顔…見えないです。どんな顔してるのかなー?上に顔を反らせて、頑張って見ようとしましたが…
『(°▽°)』
『か、かわいっ。』
むむー見えませんでした。
「ニーナさん、ご用件がお済みなら、そこの人をお願いしていいですか?これからスキルの練習するんです!」
『あら、そうなの。わかったわ!……カカシ様の膝から降りてやるのよ?』
「はい、わかりました!」
『ほらー?行くわよ。』
「…え。あ、あぁ。」
男の人は正気に戻って出て行きました。
「さて、今度は属性糸の練習です!頑張っておばあちゃんをびっくりさせるのです!」
『♪( ´▽`)』
あれ?カカシさんも属性糸習得できてるのでしょうか?
「カカシさんも属性糸できるのですか?」
『(^o^)/』
白い糸を作り出し、フヨフヨさせるカカシさん。
「なんですか!?白色です…私のは水が青で、土が茶色なのに!…おそらく、火は赤。風は緑?になるのではと思ってますが…本当に糸のようです。」
『(♪-∀-)』
むむぅ。
「私もそれやりたいです。」
『σ^_^;』
せめて言葉さえわかればよかったのですが…は!ミーナさんに通訳を頼みましょう!
「ミーナさんに頼みましょう!呼んできます!」
私はカカシさんの膝から降りてミーナさんを呼びに行きました。
『(´・ω・`) 』
『( ´△`)』
『…ふふふ。』
「ん?どうしたのですか?」
ミーナさんはなんとか仕事を終えて、休憩中でした。休憩中に悪いと思ってやめようとしたら、ミーナさんはついてきてくれました。
『それで、私は何をすればいいのかしら?』
「カカシさんがやってた、属性糸を私も習得したいんです!白色の糸だったので…」
『属性糸?おばあちゃんに習ったの?…すごいわね。クリムでも習得できなかったのに…』
すごいことなのですか?…もしかしたら、精霊さん達と契約したおかげで魔力操作しやすくなっただけかもしれませんが…
『さて、で?カカシ様やり方教えてくださいな?』
『σ^_^;』
『……ふーん?説明しにくいのか。でも簡単にいうと、属性を持たない魔力だけの糸…ということ?』
『d( ̄  ̄)』
属性を持たない?
「これまた、難しそうです。属性糸《水》は水魔法から作り出せたけど、カカシさんの糸は無属性ということですよね。」
むむぅ。
属性を付与する前の魔力というものを目の前に作り出さないといけない………
魔力を手に集めるイメージをしてみましょう。
…
……
………できないです。そもそも、魔力を感じたことないですからね…
…魔法を使う時、技名を言うだけで魔法は現れます。
無属性の魔法にも技名があるのかもしれません!
「カカシさん、無属性魔法の技名とかあります?」
『d( ̄  ̄)』
『あ。あるそうよ?えっと、“ノーダマ”?魔力の塊を作り出す呪文だそうよ?』
ノーダマ!
「わかりました!やってみます!…ノーダマ!」
ふおっ!
透明な塊が目の前に!
ピロン!
一定条件を満たした為、魔法適正《無》を習得可能になりました。消費SP10を使って習得しますか?
はい!これは、NPCに習ったことにはならないのですね。SPはいっぱいあるので使うことに非はないです。
久々に魔法一覧を見てみましょう!他のものが増えてるかもしれません!
魔法適正《水》Lv9
・ウォーター
魔力量に比例する水を作り出す。
・ウォーターボール
水球を作り出し、ぶつけることで攻撃する。
・ウォーターシールド
水の壁を作り出し、火属性の攻撃を防ぐ。
・バブルボム
水の泡を作り出し、泡が破れると小さな爆発を起こす。
魔法適正《土》Lv10
・アース
魔力量に比例する土を作り出す。
・アースボール
土の塊を作り出しぶつけることで攻撃する。
・アースシールド
土の壁を作り出し、物理攻撃、水属性の攻撃を防ぐ。
・ボム
岩の塊をつくりだし、それに接触した瞬間爆発を起こし、攻撃する。
・アースホール
落とし穴を作り出す。罠。
魔法適正《回復》Lv2
・ヒール
体力を魔力消費量分回復させる。
補助魔法《付与》Lv3
・アタックアップ
攻撃力が+1される。対象人数3人
・ガードアップ
防御力が+1される。対象人数3人
魔法適正《無》Lv1
・ノーダマ
属性を持たない魔力の塊を作り出す。
・ノーダマボール
属性を持たない魔力の塊を作り出しぶつけることで攻撃する。
おおぉ!魔法増えてました!今度からはこれも取り入れていきましょう!!
「これを糸にするのですね!…ノーダマ!…………よし!」
ピロン!
一定条件を満たした為、属性糸《無》を習得可能になりました。消費SP15を使って習得しますか?
はいです!
結構SPの消費が激しいですね。頑張って貯めていきましょう!
「習得できました!」
『d( ̄  ̄)』
『そんな、早くにできるものじゃないんだけどね…』
「水と土をやってたからコツを掴んでいたんです!」
『…それでも、もう少しかかるはずなのだけど…まあ、ユナちゃんは天才ですからねぇ。』
天才ではないですが…
「早速、練習です!」
『(* ̄0 ̄)/ オゥッ!!』
…
……
………
「疲れました。」
『ε-(´∀`; )』
『すごい集中力ね。どのくらいレベルが上がったの?』
えっと…
名前:ユナ Lv19→20
職業:剣士 Lv18
体力 430
魔力 350
攻撃 18
防御 14(+1)
速さ 17(+6)
器用 16
SP 21→39
BP 1
《スキル》
・片手剣Lv16 ・調合Lv6・鑑定Lv4
・魔法適正《水》Lv9 ・魔法適正《土》Lv10
・魔法適正《回復》Lv2・魔法適正《無》Lv1→6
・補助魔法《付与》Lv3・属性糸《水》Lv1→6
・属性糸《土》Lv1→6・属性糸《無》Lv1→6
・採取Lv3・裁縫Lv2→5
*称号*
・復活させた者・ご主人さま
「属性糸は全部Lv6ですね。」
『頑張ったわね〜。』
これでおばあちゃんもびっくりさせられます!
でも、今日はここまでにしましょう。
「カカシさん、ミーナさん今日はここまでにしますね。また明日やりましょう!」
『d( ̄  ̄)』
『えぇ、また明日。』
精霊さん達をかまってあげる時間がありませんでした…ちゃんと謝って明日遊ぶことを約束しました!明日がすごく楽しみです!




