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しょうもない小話。1

しょうもないシリーズ。

と、題して本当にしょうもない疑問と葛藤。

衝動的犯行なので通常以下のクオリティ。


イメージ的には某シリーズのフェイスチャットみたいなもの。

【ロッカーの中にて】




 (どーしたものかなぁ)



よいしょ、と気合を入れて体を捩れば首が締まったり体に巻き付いた得体の知れない紐が肉に食い込む。

今度は首吊り用の輪っかみたいなのから自分の首を引っこ抜こうとするけど、面白い位に頭部が動かないので諦める。

次に、指とか動かしてみたけど…間抜けなので諦めた。



「だーれーかー、たっけてー」



ただ叫ぶのも面白くないので音程をつけてみるとこれが結構楽しくってついつい、夢中になったんだよね。

いつまでこのロッカーの中に閉じ込められたままでいなきゃいけないのかわからないから、貴重な娯楽兼暇つぶしだ。


 好き勝手に音程つけて助けを呼ぶうちに少し調子に乗ってきて、一人カラオケinロッカーな感じに。


勝手に縛りをつくって、「助け」「救助」「救済」「ヘルプ」「SOS」等の思いつく限りの助けを呼ぶ歌を全力で熱唱した。

全身縄で縛られてボンレスハム的な状況だから振り付きで歌い踊れないのが悔やまれたけど中々に楽しかったね。うん。



「おぉおーい、助けてってばー……こんなに声出るとか、演劇部入ってて良かった」



変わり者が多いことでも有名だったけど、それなりに知名度があった高校の演劇部。

そこで走り込みやら腹筋といった肺活量と声量を身につける為のたゆまぬ努力を三年続けた御陰で、声はうまい具合に通るようになった。

 残念ながら舞台に立つと頭に叩き込んだセリフが吹っ飛ぶっていう残念すぎるスキル持ちだったから、大道具とか小道具を作ってたんだけどね。


(声が枯れる心配はしなくていいとして…問題は生理的なものだよなぁ)


うっかり、気になった問題を脳裏に思い浮かべて…意図的に忘れることにした。

こんな身動きひとつ取れない状態でトイレに行きたくなったら色んな意味で切迫した危機的状態に陥るのが目に見えてるからね!

…想像したら行きたくなるものだから、できるだけ意識しない方向でいく。

一応女だからね、発見時にお漏らしした様な状態ってのはご勘弁願いたいんです。



(怖いのは…しかたないか。これはまだ我慢できる。睡眠欲は…ちょっとやばいかも。うっかり寝ちゃったら自分で気道がっつり締めることになりそうだし頑張ろう)



少し疲れたので声を出すのを一度やめ、ふぅっと息をつく。

首を吊る紐に力をかけるわけにもいかなくて楽な姿勢と力の抜き加減を探していると、残念すぎる間抜けな音が腹部からロッカー内に響き渡った。



「…お腹すいた…」



睡眠欲と食欲を我慢するのは至難の業だ。

寂しそうにきゅるるーと鳴く腹の虫に同情しながら、空腹に耐え兼ねて全力で助けを求めることにした。

状況や時間帯を考えると救助が来る確率は絶望的。

それはわかっているけれど、静かで異様なこの空間で誰にも見つけてもらえないかもしれない可能性から目を背けたくて腹から声を出した。







 ほんとうに、しょうもない小話を読んでくださってありがとうございます。

基本的に主人公は食欲と睡眠欲に忠実です。

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