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釣りと幻想の物語〜僕の異世界冒険釣行〜  作者: 久保田akkun
第四章 南方黄鉄の坑道〜タイタニアード編
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対決!格上モンスター[ピュトーン]

リューが、海岸の磯地帯を高速で駆け抜けて行き、その上空をシルカが[飛翔(フライト)]で追い掛けて行く。

少し離れてハスキー、やや遅れてラビも懸命にリューを追い掛けて行った。


「この磯の向こう側で戦闘しているわ!!…キャッ!!」


バコンッッ!!


シルカがリュー達に向かって叫ぶと、突然、磯の上部が吹き飛んだ!


「…なっ!!みんな危ない!!躱せ!!」


リューは、ダッキングしながら踏み込んで、飛んできた磯の破片を掻い潜り、後ろのハスキーとラビを見る。

ハスキーは、左右に軽快にステップして躱すと、高速でリューの元まで駆けて来る。


「そぉ〜…れっ!!」


バァァァン!!


最後尾を走っていたラビは、背負っていたダンデリルメイスを取り出して、飛んで来た磯の破片である岩を一撃で粉砕し、こちらにピースサインを送っている。

シルカには、幸いにも破片は届かなかったようだ。

全員が無事なのに安心したリューが、飛んで来た破片の方へと視線を向けると、巨大な蛇の尻尾が乗っており、ズルリ…と、磯の向こう側へと尻尾を引っ込めた。


「さぁ、いよいよだぞ!?気を引き締めて行こう!!」


リューが叫び、みんなが頷くと、リューは自身の両頬をパシンと叩いて気合を入れた。

一足飛びで磯の上部へとリューが飛び乗ると、タイタニアンの男が3mはあろうかという大剣を振り回して、ピュトーンの噛みつき攻撃を凌いでいる。

ハスキーとラビも磯の上部に駆け上がると、ラビが雄々しく名乗りを上げた!


「我が名はラビ=ドワーフ!!タイタニアンであるテイカーの盟友にして家族なる者である!!縁あって、其方のタイタニアンに助太刀させてもらう!!」


その言葉に、タイタニアンの男と、ピュトーンが揃って此方に振り向いた。


「…ドワーフ!?…それと…ヒューマン…?」


タイタニアンの男は、突然の事に驚いていたが、瞬時に戦闘態勢へと戻って、ピュトーンへと斬り掛かった!


ビュゥン!!


…と、タイタニアンの攻撃が空を斬る!

ピュトーンは、タイタニアンの攻撃を掻い潜ると、尻尾でタイタニアンを弾き飛ばし、頭は名乗りを上げた此方側へと攻撃して来た!!

リューは、ジャンプしながらラープシュグラディウスを抜き、ハスキーはピュトーンの背に乗って駆け抜け、ラビはサイドからタイタニアンの方へと走り込み、それぞれピュトーンの突撃を躱してタイタニアンとピュトーンの間で構えた。


「シュララララララララ!!」


ピュトーンは、ゆっくり此方側に振り向くと、威嚇なのか尻尾をバンバン!!と、地面に叩きつけていて、鋭利な牙から零れ落ちる紫色の液体は、それが強力な毒であると言わんばかりだ。

それを見つめるリュー達の頰を、緊張の汗が滴り落ちる。


「お前達…何で…助けに入る?」


後方へと吹き飛ばされたタイタニアンが、のそりと起き上がりながら疑問を投げかける。


「テイカーの同族を放って置くなんて出来ないからね〜!!」


ラビがピュトーンを睨み付けながら、タイタニアンの言葉に返事をした。


「テイカー?…テイカー…だって?…まぁ…いい…取り敢えず…こいつ…仕留めたら…話し…聞かせて…貰う…。」


そう言うと、タイタニアンは再び大剣を構えて、リュー達の後方で構えた。


「取り敢えず、僕が突っ込んで撹乱する。

隙を見てヒット&アウェーで削って行こう!」


そう言い終わると、リューはピュトーンへと突っ込んで行った!

リューは左右にフェイントを入れながら接近し、ピュトーンの胴へと斬り込むが、読まれてしまったのか寸前で躱されてしまった!


「し、しまったッッ!!」


勢い良く斬り込んで、態勢を崩しているリューに向かって、ピュトーンが大口を開けて迫り来る!

噛まれてしまう!!と、リューがラープシュグラディウスで防御態勢を取ると、バギッ!!っと、鈍い音と共にピュトーンの頭部がリューの右側へと流れた。

リューがそちらを見てみると、ラビがジャンプしながらダンデリルメイスでピュトーンを殴りつけており、リューにウインクをしている。


「ラ、ラビ!ありがとう!!」


リューはラビに手を挙げながら、態勢を崩したピュトーンに斬り掛かるが、またしても寸での所で躱されてしまった。


「なんだこいつ!!僕の敏捷性でも追い付けないなんて!!」


ザンッ!!


その時、上空からシルカがエスパーダ・ダンデライオンを構えて(ハヤブサ)の様に急降下し、ピュトーンの左眼を縦に斬り裂いて、一回転して着地すると、再び上空へと[飛翔(フライト)]で飛び上がった!


「シャァーーーー!!」


「うわ!シルカの戦法カッコいいな!!」


ピュトーンは、あまりの出来事にもんどり打って暴れているが、そこへタイタニアンが斬り込んで行く!


チッ!!


「…浅い…。」


タイタニアンの攻撃を察知したピュトーンが、その剣先を皮一枚かすらせてギリギリ躱すが、タイタニアンは先程の斬り込みの勢いのまま回転し、追撃で捻りを加えた強力な突きを放った!


ドスっ!!


「シャララララ!!」


タイタニアンの回転突きは、ピュトーンの身体に丸い風穴を開けたが、致命傷にはならず、尚もタイタニアンへと遅い掛かった!!


ガギィ!!


と、重厚な金属音でタイタニアンがピュトーンの牙を受け止めると、ハスキーがいつの間にかピュトーンの頭の上で凛々しい顔をしている。


「キィィィィーーーーーン!!」


と、ハスキーが得意の不協和音を放つと、ビクン!と、たじろいだピュトーンの右眼を嚙み潰しながら地面へと着地して、距離をとった!


「ハスキー、ナイスだっ!!」


リューは、両目が塞がって暴れまわるピュトーンに狙いを定めて飛びかかると、その喉元をラープシュグラディウスの一閃で切り裂く!!

更にシルカが上空から胴へエスパーダ・ダンデライオンを突き刺す!!

ラビがジャンプし、ダンデリルメイスでピュトーンの頭を地面に向けて撃って沈めると、駄目押しでタイタニアンがピュトーンの脳天に大剣を突き刺した!!


ザクッッ!!


「ピギャララララ!!」


ピュトーンは脳天を刺されて尚、身体をくねらせて暴れまわり、タイタニアンは再び吹き飛ばされたが、リューがそのタイタニアンの大剣へと飛び乗ってトドメの一押しをする!


「全力でやるぞ!!…[ボルトショック]ッッッ!!」


バッヂヂヂンッッ!!


轟音と共にピュトーンの眼や口から煙が上がり、ビクンビクンと跳ねたピュトーンは、遂に息絶えた。


「…っはぁ!!た、倒したか!?」


シルカが、ピュトーンの身体へと着地して、そのピュトーンの身体を触れる。


「熱っつ!!倒すも何も、火が通っちゃってるよ!!」


「う、嘘!?や、やり過ぎたかなぁ…。」


「…焼く手間が省けて…丁度良い…。」


タイタニアンはニヤリと笑うと、地面に腰を下ろした。


「はぁ、なんとかなったね…。

今回の戦闘は、僕だけの力じゃきっと敵わなかったよ。」


「うん〜!良い連携だったね!!」


「多分、私の力だけじゃピュトーンに傷を付けるのは無理だったけど、ラビのくれた剣と、急降下の攻撃が良かったかな?」


「ワォーーーン!!(おいら、大活躍っ!!)」


各々が戦闘の勝利に喜んでいると、タイタニアンはニコリと笑いながら自己紹介して来た。


「…良い…チームだ…俺の名前…[ショー]…だ。

さっき…お前らが言った…テイカー…俺の異母兄…だ…。」


「僕がリューで、こっちが僕の妻のシルカ、ドワーフの女の子がラビで、ハウリングウルフが僕の従魔のハスキーです。」


「「はじめまして!」」


「わふっ!(お兄さん、大きいね!)」


それぞれが挨拶すると、ショーも頭を下げてからピュトーンの皮を剥ぎ始めた。

リューはその間にウインドウを見て、LVのチェックをする。



リュー ヒューマン

ジョブ 釣師(アングラー)

LV66→70

HP748→802

MP121→663

力…331+20

敏捷性…403+110

持久力…398

魔力…401

運…60+20


スキルポイント[40]獲得

合計630ポイント



「あれ?LV99のモンスターを倒したのに、思ったよりもLVが上がってないな…。」


「…リュー…ジョブ…なんだ…?」


ショーは、リューに聞いてきた。


「え?釣師(アングラー)ですけど…。」


「なら…当然だ…釣師(アングラー)は…水中生物…倒す…1番の…経験…だから…な。」


リューは、成る程!だから釣りでバカバカレベルが上がったのか!と、手をポンと叩いた。


「まぁ…取り敢えず…飯時だ…お前達も…ピュトーン…食べる…か?」


リューがニッコリ笑って言う。


「良いんですか!?是非いただきます!!」


シルカとラビは若干引き攣った顔をしていたが、断り難かった様で、仕方無しに返事をした。


「…い、いただきます。」


「…蛇を食べるのは初めてだよ〜…。」


「わふっ!(凄いゴチソウだね!)」


取り敢えず難しい話をする前に昼食を取る事にしたリュー達であった。

ピュトーンについて。

ギリシア神話においてのモンスターで、ピュートーン、またはピュトンとも言われる巨大な雌蛇のモンスター。

神であるとも言われているが、諸説あるので不明です。

英単語で巨大な錦蛇(ニシキヘビ)類の蛇を[python(パイソン)]と言うが、これはギリシア神話のピュトーンから来ている。


ピュトーン

python


言語の違いによる読み方の違いだと思われます。

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