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釣りと幻想の物語〜僕の異世界冒険釣行〜  作者: 久保田akkun
第四章 南方黄鉄の坑道〜タイタニアード編
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タイタニアンの為に走れ!!

「リュー様!こちらの岬に停泊すれば宜しいですか!?」


「ああ、いいんじゃないかな?…でも、リュー様はやめてくれ…。」


タコ野郎は、岬の足場の良い磯場を見つけ、そこにスロープウィステリア号を誘導していくと、慎重に寄せて磯へと舟を付けた。

セイカイさんは、すかさず舟から飛び降りると、メインマストに結び付けられているロープを磯にあった突起にボーランノット(※1)で結び付け、舟を係留する。


「ありがとう、そういえば君の名前をまだ聞いてなかったな?」


「はっ!わたくしの名前は[リヴァリエ・スキュラ]と申します!リヴァイア様の配下の1人でございます!」


「リヴァリエか…リヴァイアの配下なのに、ヒューマンを襲ってたのか?ブレイブの願いとか、どうなっちゃってるんだかねぇ…。」


リューは、リジュワルド創世記のブレイブの願いと、イザナエルが叶えたと言われている、多種族間の無益な闘争を終わらせる、という願いを思い出して言った。


「いや、わたくし達には、特にそういった制約なんかはありませんね?海の世界では、基本が弱肉強食ですし、リヴァイア様もヒューマンを襲ってはいけないと言っておられません。」


「弱肉強食…それもそうか。

取り敢えず、その時の争いを無くすって事だったのか…もしくは所詮物語の話だったか、だな?…まぁいいや!悪いけどリヴァリエ、僕等が帰って来るまで舟の番を頼んでいいかな?」


タコ野郎改め、リヴァリエは、胸をドンと叩い言う。


「はっ!このリヴァリエにお任せ下さい!!」


「うん、頼んだよ。」


「…なぁ、俺は舟に残ってていいか?モンスターとか出て来ても対応出来そうにないしな。」


セイカイさんが手を挙げてそう言うので、リューは頷くと、リヴァリエに護衛を頼んでおく。


「セイカイさんを守ってあげてくれないかな?…僕がいないからって、セイカイさんに粗相しちゃいけないぞ?」


「は、はっ!心得ておりますっ!」


リヴァリエに念を押すと、リュー達は、遂にタイタニアードへと上陸した。

岬の付け根から続くジャングルは、木の高さが20m位はあるだろうか?タイタニアンと同じでビッグサイズである。


「さてと…タイタニアンはどこにいるんだろうな?」


そう言って、リューがキョロキョロと辺りを見回している。


「テイカーが昔していた話だと、東西南北に1つずつ集落があって、テイカーは北の集落の出身だって言ってたよ〜!」


ラビが、テイカーから聞いた情報を教えてくれたので、リューは方向を確認した。


「今が丁度昼時だから、太陽の方向であるこっちが南だろう?」


リューは、そう言って左側を指差す。


「それじゃあこっちかな?」


シルカはスキル[飛翔(フライト)]で浮き上がり、リューの指差した方向と逆側の北側の様子を偵察する。


「…うーん、ここからだと、ただ広大な密林が広がってるのしか見えないわね……えっ!?」


シルカが何かを見て、静かに着地すると、リューの方を見て言った。


「…ねぇ、多分なんだけど…。」


「ん?シルカどうかした?」


シルカは、顔面蒼白で話し始めた。


「ここから、ちょっと北へ行った海岸線にね、タイタニアンらしき人が1人いるんだけど…。」


「おぉっ!!流石シルカ!!もう見つけたのか!?」


コクリと頷くが、変わらずシルカの顔色が悪い。


「どうやらね、戦闘してるみたいなのよ。

…でね、多分ね?…多分だけど…戦闘をしてる相手のモンスターが[ピュトーン]だと思うの。

昔見たリジュワルドの凶悪なモンスターの挿絵に書いてあったLV99で危険度ランクAAAのモンスターの…。」


「LV99!?危険度ランクAAA!?」


リューは、未知のLVのモンスターに驚いた。


「巨大な蛇型のモンスターで、戦ってたタイタニアンよりも遥かに大きかったよ…。」


「…マジか…。」


頭に手を置いてリューは考え込んだ。


タイタニアンに加勢するべきか。


それはそれ、放って置いて僕等はタイタニアンの北の集落を探すべきか。


うーん…と悩んでいると、ラビがリューの腕を掴んで揺らしながら言う。


「は、はやく助けに行ってあげようよ〜!タイタニアンが食べられちゃうよ〜!?」


そう言って、涙目になっている。

リューは、そんなラビの姿を見ると、心に闘志が燃えてきた。


「…そうか、そうだよな!ここで見捨てたりしたら、きっと僕は後悔すると思うんだ!…よし!ラビ!助けに行こう!!」


「う、うん!!」


シルカは心配そうな顔をしているが、リューの決定に覚悟を決めたのか、息を吐き、目にキッ!!と力を入れる。


「フゥー…!…みんな、絶対死んだりしたらダメだからね?絶対生き残ってタイタニアンの集落に行こう!!」


ハスキーは、何か面白い事が起きそうな予感がするのか、尻尾を左右に振って舌を出している。


「よしっ!僕が先陣で行く、みんなは僕のフォローと、自分の身を守りながら戦ってくれ!!」


「「はいっ!!」」


「わふっ!!(うん!!)」


そう言うと、戦闘が行われている海岸へと、リュー達は走って向かったのだった。

※1ボーランノット

船を係留させたりする時に使う基本的な結び方で、別名[もやい結び]。

船を係留させる他、リング状の物に結びつける時や、ロープ同士を結ぶのにも使える有能な結びの事。

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