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釣りと幻想の物語〜僕の異世界冒険釣行〜  作者: 久保田akkun
第三章 怒りのレイウインド編
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パウスベスティア漁〜因縁の二人の連携〜

「ヨーソローーーー!!」


リジュワルド式の帆漁船(はんりょうせん)のミヨシ(※1)に立って、リューがキラキラした目で叫んだ!


「本当にリューったら釣りが出来るって思うとテンション高くなるんだから!」


シルカがそんなリューを見て笑顔で言った。

何故僕等が、こんな漁船に乗る機会があったのかと言うと、簡単に言えば代役である。


…。


「なぁ、リュー、あんた釣りが好きだったよな?」


グランさんが、肩から布で腕を吊った痛々しい格好でリューに尋ねる。


「ああ、僕の中で、シルカの存在と並ぶ生き甲斐と言っても過言じゃないね!」


リューは、グランさんにサムズアップしながら返答した。


「…ほら、今さ、俺ってこんな状態だろ?

パウスベスティア漁の代役を頼めないかなーって思ってさ。」


「行かせていただきます!!」


リューは、即答で了承した。


「決断はやっ!!まぁ、助かるけどよ。

今は、年に二回あるパウスベスティアの良い漁期なんだ。

このレイウインド周辺にはパウスベスティアが大挙して押し寄せてくる。

パウスベスティア料理屋を唄うウチの店じゃ、新鮮なパウスベスティア肉を仕入れるタイミングって訳だ!

…だが、グリフに肩をやられちまっただろ?

何とかならんかなーって思ってたんだが、リューが居てくれて良かったよ!!」


グランさんは、そう言いながら自分の肩をバンバンと叩くと、相当に痛かったのか身を屈めてプルプルしている。


「グランさんには恩もありますから、是非、僕にやらせて下さい!!

いやー、鯨漁みたいなの、一度経験してみたかったんですよ!」


「鯨?何だそれ?…お、おう!!まぁいいや、じゃあ明日の夜明けにレイウインドの港に集合だ!!

俺は漁は出来ないが、アドバイスと舵取りはやらせてもらうぜ!」


「はい!」


…。


リューは、昨夜治療を終えたグランさんにそう頼まれた事を思い出しつつ期待に胸を膨らませた。


「今日の目的は、5〜6m級のパウスベスティアを一匹だ!!

それが終わったら、たっぷり飯を食わせてやるからな、頑張れよ!!」


グランさんがそう言うと、リューは疑問を投げかけた。


「ええーっと?グランさん!パウスベスティアはどうやって捕獲するんですか?網じゃないんですよね?」


「網?そんなもんはすぐに破られちまうから、基本は銛撃ちだ!!後ろからもう一隻船が付いてきてるだろう?協力して捕まえるんだ!」


「この銛か…、銛と言うか、ランスの先に返しの付いたモノと言うか…、すごいな。」


その銛を手に取りながら後ろの船を見てみると、店の厨房に居たグランさんの親父さんと…、何故かグリフがふて腐れた顔で乗っている。


「えっと?グランさん、なんか向こうの船にグリフが乗ってる気がするんだけど?」


「どう言う気紛れか知らんけど、昨日リューに言われた事が効いたのかな?

今朝早く俺に謝りに来てさ、漁を手伝わせてくれって言って来たんだよ。」


それを聞いて、リューは何だか嬉しい気持ちになった。


「グリフにも悪気はあったのかも知れないわね。」


シルカがそう言うと、グランさんが言う。


「あいつは、ガキの頃はどちらかといえば大人しいやつだったんだ。

だけど威光を使えば何でも出来ると気付いてから欲求が爆発したのか、暴れん坊になったタイプだからな。

まぁ、リューと出会った事でいい薬になっただろう。」


そんな事を言っていると、後ろで操船しているグランさんの親父さんがパウスベスティアの群れを見つけたらしく、何かを叫びながら望遠鏡を振り回してグランさんにサインを送っている。


「よっし!南南西にパウスベスティアの群れがいるぞ!!リューは銛を持て!!シルカの嬢ちゃんは、右舷のマストを少し手前側へ引っ張ってくれ!!」


「「アイアイサー!!」」


リューだけでなく、シルカも何だかんだでノリノリであった。


…。


パウスベスティアの群れに追いつくと、二隻の船は、目当てのサイズであるパウスベスティアを挟んだ陣形をとった。


「ここからは連携が大事になってくる、親父の船に乗ってるグリフがまず抜け難い箇所に銛を打つ、リューはその直後、間髪入れずに出来るだけ急所に銛を突け!!心臓、脳、肺、この辺だな!!」


「了解です!!」


「ミヨシが波の動きで上下に動くのを活かして銛を打ち込むんだ、ミヨシが落ち込むタイミングで行け!!」


リューが銛を構えて反対の船を見ると、グリフがニヤッと笑っている。


「ヨシッ!!行くぞ!!」


親父さんの合図と共にまずグリフが肋間にランスを投げつける!!


「フッン!!」


「ピィギァァァァァァ!!」


パウスベスティアは、奇声を発し、海面をもんどりうって暴れる。


「リュー行けっ!」


「はいっ!!」


リューがタイミングを合わせ、パウスベスティアの胸の部分に銛を撃ち込む!


「よしっ!そこなら大丈夫だ!リュー良くやった!」


そうグランさんが言うと同時に、パウスベスティアが最後の足掻きなのか、宙にジャンプした!


「あぶないっ!」


「あぶねぇ!」


リューとグリフがそう言って、ラープシュグラディウスと、アーサレスカリヴルヌスをすかさず抜いた。


リューがジャンプしてパウスベスティアの喉を斬って親父さんの船に着地する。

グリフはその反対側のパウスベスティアの頸椎の部分を斬ってグランさんの船に着地した。


パウスベスティアは力なく海面に落ち、漁は成功した!


「やったー!」


シルカがそう喜ぶと、グリフがニヤニヤと言う。


「まぁ、俺がしっかりとトドメを刺したからなっ!」


それに対して親父さんの船にいるリューが叫ぶ。


「いやいや、最後は僕でしょ!?」


「いや!俺だ!」


「僕だ!」


そんな言い争いをしている二人を見て、シルカとグランさんは顔を見合わせて苦笑いしながら言った。


「折角カッコいい連携で倒したのになぁ。」


「「二人とも子供だねぇ…。」」


リューは、レベルアップと昨日食べたパウスベスティアのスキルを確認してみる。


リュー ヒューマン

ジョブ 釣師(アングラー)

LV22→31

HP293/381

MP211/300

力…141+20

敏捷性…168+50

持久力…151

魔力…163

運…34+20


スキルポイント[90]獲得

合計250ポイント


スキル[潜水強化]NEW!!


潜れる深度、時間が伸びる。


「うーん、レベルアップは良いけど、このスキルは、海神のユニークスキルの下位互換だな、まぁ良いか!」


レイウインドの港に大漁旗をなびかせた船が帰港する!

※1ミヨシ

船の先端部分の事。


釣りを書きたいのに、漁になってしまいました笑

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