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釣りと幻想の物語〜僕の異世界冒険釣行〜  作者: 久保田akkun
第三章 怒りのレイウインド編
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VSグリフ[戦神アーサレスの威光]

グリフは、腰に付けてある金の装飾がされた神々しいロングソードをスルスルと鞘から引き抜いてリューに向けて構えた。


それを見ていたシルカが叫ぶ。


「リュー!気をつけて!それは[神剣アーサレスカリヴルヌス]!

かつて戦神アーサレス様が、巨岩を断ったと言われる神剣よ!」


シルカがリューの味方をしている事が気に食わないグリフは、唾を吐いてリューに言った。


「チッ…、良いよなぁ!シルカに色々と教えてもらえちゃってよぉ!

クソが、貴様が現れたせいで、俺の計画が何もかも滅茶苦茶だ!死んで詫びろ!」


それに対し、リューも言う。


「…僕は、これからも旅を続けて行く。

シルカと、ハスキーとな!おまえに殺されてやるつもりは全くない。」


それに対しグリフはフン!…と、鼻を鳴らしてリューに言い返した。


「俺は生身でもシルカの父親、シリウスより強いぞ?

それが、アーサレスカリヴルヌスを装備すれば…、こうなるのよっ!」


そう言うと、グリフは自分の足元を、さっきリューがやったように突いた。


バァァン!


っと言う音と共に、グリフの足元には、リューが作ったクレーターの倍近いクレーターが出来ていた。


「ハッハー!どうだ?抵抗せずに殺されるなら、一撃で首を刎ねてやるぞ?フッフッフ!」


リューは首を傾げて言う。


「シリウスさんより強い?おまえが?

笑わせてくれんじゃねーかよ。

おまえの強さなんて、表面的なもんだけじゃねーか。

あのシリウスさんより強い内面を持つ人が居るとは信じられないな。

でさ、そろそろいいか?おまえのデモンストレーションには飽き飽きなんだよ。」


リューは、ラープシュグラディウスを鞘から出さないまま構える。

それを見たグリフが再びビキビキと、こめかみに血管を浮き上がらせながら切り掛かってきた。


「なめやがってぇぇぇ!」


グリフの斜め上段からの袈裟斬りを、リューはラープシュグラディウスでパリング(※1)して自身の右上に跳ね上がると、スキル[ハードタックル]でグリフを簡単に跳ね飛ばした。


「ちッ!!」


と、直ぐ様体勢を立て直すグリフだが、もうその時には鞘に収まっているラープシュグラディウスの切っ先が喉元にあった。


「ぐっぐぅぅ…!」


「あれ?どうしたんだ?シリウスさんより強いんだったかな?

…シリウスさんはそんな弱くなかったぞ。」


リューがユニークスキル[ブーローダビンスの子の眼]を発動させてグリフを見ると、言うだけあって、シリウスさんよりややステータス値が高い。


その隙を突いて、グリフがラープシュグラディウスを手で払ってバックステップして距離をとった。


「ク…クソが!!」


グリフがワナワナと震えながら言う。


「俺の剣は神剣アーサレスカリヴルヌスだぞっ!?

並大抵の剣じゃ、即両断で、初撃を受ける事すらできないんだっ!貴様、どんな手を使った!!」


リューは説明するのも面倒臭くなってきたので、アーサレスカリヴルヌスと同じく太陽神の加護が着いているラープシュグラディウスの事は説明せずに、再び構えた。


無視されたグリフがイライラし、地団駄を踏んで、ジロリと睨みつける。

その時、グリフの目が光ったような気がした。


瞬間、急に回りの兵士や町人が、ヒイッ!っと声を上げ、頭を地面につけてブルブルと震え始めた。


「なんだ?身体が、重い気がするぞ…。」


リューも、身体中にオモリを付けられたように身体の動きが、鈍くなるのを感じた。


「フッフッフ!ユニークスキル[戦神アーサレスの威光]これがその力だ!!

周囲の者を戦神の威光で威圧しひれ伏せさせる。

近ければまともに呼吸すらままならなくなるスニークスキルだ!!」


シルカやハスキーにも尋常ではない圧力がかかり、立っているのが精一杯のようだ。


「これでもう貴様に勝ち目はないなぁ?

…さぁ、今迄の借りを、どう返してやるかなぁ?」


グリフは、下衆じみた笑い顔を浮かべて、リューの元に歩いて来る。


だんだんと距離が近くなってユニークスキル[戦神アーサレスの威光]の効果が強くなったせいか、シルカとハスキーは、遂に立っていられなくなり、地面に突っ伏して悔しそうにグリフを睨んでいる。

リューは、直前に迫ったグリフのユニークスキルの効果で、意識が朦朧としてしまっている。


「さぁ!クライマックスだぁぁぁぁ!」


「ダメぇぇぇ!!リュー!!逃げてぇぇーーーーっ!!!」


シルカの悲痛な叫びが響き渡るが、それが心地よかったのか、グリフがニヤリと笑って神剣アーサレスカリヴルヌスの振りかぶり、リューに向かって斬りかかる。


シルカの言葉に、カッ!と、リューの目が見開き、自身のスキルを発動させた。


ユニークスキル[テミスティアの子の剣]発動。

スキル[正義女神のジャスティス]発動。


「ダメだ!!シルカの為にも僕は死ねない!!」


シルカにもらったスキル達を発動させたリューは、戦神アーサレスの威光を払い除け、再びラープシュグラディウスで、グリフの神剣アーサレスカリヴルヌスを受ける!


ガキィィィン!

…と言う音に、グリフが目を点にして言う。


「なんで…!なんで神の威光を受けて動けるんだよぉぉぉお!!」


「リュ…、リューーー!!」


シルカが泣きながらリューの名前を叫んだ。


グリフは、半狂乱状態に陥ってリューに向かって我武者羅に神剣を叩き込む。

リューは、それを寸前で躱したり、ラープシュグラディウスで受け流しながらグリフに言った。


「僕はこんな所で倒れる訳にはいかないんだよ。

おまえは、どんだけシルカを悲しませたら気が済むんだ?

おまえにだって、シルカを純粋に想っていた時があった筈だろう?」


それを聞いたグリフは涙を流しながら言う。


「うるせーんだよクソ野郎!!

ここまでやっちまったらなぁ、もう引き返せないんだよ!!

何が何でもシルカを手に入れたかった!!

その為にユニークスキルを使い、町の兵士を使って何が悪い!!」


リューは、グリフの大振りな上段斬りを回転しながら躱し、そのまま顔面に回転ヒジを叩き込む。

フラフラとするも、まだリューに斬りこもうとするグリフに右上段回し蹴りを放ちながらリューは言う。


「おまえはクソ野郎だけど、不器用過ぎた可哀想なクソ野郎だよ。」


ッバン!


と、リューの右上段回し蹴りがグリフの側頭部を捉え、グリフは白目を剥いて、そのままバッタリと地面に沈んだ。


「…ふぅ。」


そうリューが一息つくと、シルカが泣きながらリューに抱きついてきた。


「リューの馬鹿っ!!

ホントに…、ホントに死んじゃうかと思ったんだよぉ…。」


と、大きな声をあげて泣き始めてしまった。

リューは、シルカを抱きしめながら言った。


「ごめんな、シルカを殴られて我慢出来なくなっちゃったよ。」


リューがシルカの頭をポンポンとすると、シルカがリューの胸に顔を埋めたまま言った。


「…ありがとう、大好きだよ…。」


それを聞いたリューは、グリフのユニークスキル[戦神アーサレスの威光]よりも意識が朦朧としたという。

※1パリング

ゲームなどでよくあるパリイという相手の攻撃を弾く技の現在進行形でパリング。

相手の攻撃を弾き、体勢を崩す方法。

ボクシングなどでも相手のパンチを捌いたりするのに使う。


戦の神アーサレスの名前と、神剣アーサレスカリヴルヌスの由来。


かの有名な聖剣エクスカリバーを持つと言われるアーサー王と、ギリシャ神話の戦神アレスの名前を足した名前です。

アーサレスカリヴルヌスは、エクスカリバーの元々の呼び方、カリバーンを、ラテン語の原典読みである、カリヴルヌスにアーサレスの名前を足して付けました。

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