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釣りと幻想の物語〜僕の異世界冒険釣行〜  作者: 久保田akkun
第三章 怒りのレイウインド編
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リースゥエルの唐揚げ&トリカラレモン議論

「さぁ、始めるぞ!」


リューは、バーベキューコンロに炭火を焚き、シルカの家から持ってきた銅鍋に菜種油を入れて熱し始めた。


地底湖の水辺で、リースゥエルの頭と内臓を、包丁で落とし、火と下味が入りやすくなるように隠し包丁を入れる。


リースゥエルの下処理をしていると、血の匂いに引き寄せられたのか、リースゥエルが水辺に湧いている。

どうやら、共喰いもしてしまう魚のようで、リューが切り落としたリースゥエルの頭などにも群がっている。

手を伸ばせば簡単に捕まえられそうだが、唐揚げに使う分は確保してあるので無理に捕まえたりはしない。


「近付いて血を吸われたくないしな…。」


…と、リューは水辺から一定距離を保つ。


マジックタックルボックスからボウルを取り出し、そこに醤油と酒を1:1で入れ、さらに瓶詰めの塩漬けニンニクをかなり細かく微塵切りにしたものを入れ、混ぜ合わせて調味液を作る。


「生姜があれば良かったんだけど…、まぁ仕方ないよな。」


…と、リューは残念そうにした。


捌き終わったリースゥエルを、ボウルに作った調味液にしばらく漬け込むと、キッチンペーパーを使い水気を拭き取る。


フェノールの市場で仕入れた、芋を乾燥させて挽いた粉を取り出し、片栗粉の代用品としてリースゥエルに塗すと、それを見ていたシルカが言う。


「芋粉を、揚げ物に使うの?

それってフェノールだとスープを作るのに使ったりするんだけど…。」


どうやら、フェノールでの本来の用途は、ポタージュのようなスープを作るのに使うようだ。

しかし、リューは大胆不敵にニッ!…と笑って言う。


「僕に任せておいて!」


…と、高温に調整した菜種油の中にリースゥエルを投入する。


リューは、リースゥエルを少し揚げると、一旦取り出した。

菜種油を少々追加して温度を下げ、炭火を弱火からやや中火くらいに保つように調整する。


(キス)や、(ハゼ)を唐揚げにするのとは違い、少しそれらの魚より大き目なリースゥエルのサイズを考え、二度揚げをして丁寧に火を入れていく。

リースゥエルの骨が気にならないほど柔らかいと異世界魚図鑑に書いてあったが、こうすればより骨をサクサクと美味しく食べれるだろう。


パチパチと、油の海に沈んでいたリースゥエルの唐揚げに火が入り、浮き上がってきた。

が、しかしまだ取り出さない。

弱火で焦がさないように骨まで徹底的に揚げ、カリッと、サクッとした食感の唐揚げなるまで我慢である。

それを見極めたリューが、リースゥエルの唐揚げを取り出し、キッチンペーパーで油を切る。


リューは、崖の磯の時にシルカが持ってきてくれたかぼす風味の柑橘系の実をマジックタックルボックスから取り出して切り、リースゥエルの唐揚げに添えて言う。


「さぁ!出来上がりだっ!熱い内に食べてみてくれっ!」


辺りに立ち込めた、ニンニクと、醤油の香りにシルカが目を閉じながら鼻をクンクンとさせて言う。


「わぁ!香ばしい香りがするね!すっごい食欲を唆るよ!」


そう言って箸を構えたシルカが、目をキラキラさせている。

リューは、今か今かと待ち構えている。


シルカが覚束ない箸で、リースゥエルの唐揚げを摘み上げると、尻尾の方から食べてみた。


「いただきます!」


カリッ!


丹念に揚げられた唐揚げは、魚の芯の部分を除いてカリッカリに揚げられており、洞窟内にその音がいつにも増して響き渡った。


「ん、ん〜〜〜!!こんな食感の揚げ物は食べた事がないよ!

それにこのニンニクの香り!醤油が焦げた香ばしい味!中心のホクホクとした魚の味と調和して…うん…うんうん!……はぁ…美味しいねぇ…。」


シルカはウットリとした顔をしている。

リューは、そのシルカの表情をニコニコと見ている。


「シルカ…、こいつはまだ進化するんだぜぇ?

この果実を少しかけて食べてみて!」


シルカは、リューに言われた通りに唐揚げにかぼす風味の柑橘系の実を絞りかけて、再び食べてみる。


「!!?

あれっ!揚げ物なのに、油っこさが弱まった気がするよ!?それに、爽やかな風味が合わさって…。

うん、すっごい美味しいよ!!」


「酸味のあるものを一緒に食べると、油っこさを感じにくくなるんだよ!

さらに酸味だけじゃなくて、この実の香りが鼻を抜けて爽快感もプラスされるんだ。」


そうリューがシルカに説明してあげる。


「うん、確かに美味しいけど、私はそのまんまも良いなぁ。」


それに対してリューも頷いて言う。


「そうそう、その辺は好きに食べたら良いんだよ。

日本ではトリカラレモン議論っていうのが日常的に行われていてだね…。」


シルカはキョトンとした顔で、その議論についての考えを話すリューに付き合ってあげていたが、最終的にシルカが言った答えはこうだった。


「トリカラ美味しそう!リューは食べた事あるのズルい!私も食べたい!」


…いつかトリカラをシルカに食べさせてあげる事を確約させられてしまったリューでした。


「さて、僕も唐揚げを…ん?」


「わふっ!(美味かった!)」


お腹パンパンのハスキーがこっちを見て、素敵なワンコスマイルをしている。


…ハスキーを餌にリースゥエル釣ったろか…。


…そう、リューは思ったが、シルカが食べかけをくれたので、リューの怒りは全部消えてしまったのでした。


そしてスキルをゲットしたようなので、ウインドウを見てみる。


スキル[吸血回復]NEW!!


血液を摂取するとHPが回復する…。


…まで読んで、怖いわ!と、リューはウインドウを閉じたという。

僕もトリカラには、レモン有りでも無しでも良い人です笑


ちなみに、ハスキー君は並大抵のワンコではないので、ニンニクとかネギを食べても大丈夫です笑

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