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釣りと幻想の物語〜僕の異世界冒険釣行〜  作者: 久保田akkun
第二章 フェノール異世界慕情編
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フェノール観光・総合市場編

シルカの家へ着いたシリウスは、リューのマジックタックルボックスからロッツポルポを取り出して、特大サイズの麻袋に詰め込みながら言った。


「では、私は晩御飯の支度しに帰るよ!

リュー君とシルカはフェノールを観光するんだろう?目一杯楽しんで来てくれ!」


ロッツポルポは推定で300キロくらいあるのだが、シリウスはその重さをものともせずに家の中に運び込んでいる。


相変わらずムチャクチャな人である。


「あの、お義父さん!ハスキーがもぎ取ったロッツポルポの脚一本は、僕が調理したいので、取っておいてもらっていいですか?」


「ああ!わかったよ!」


そうシリウスが言うと、ズシン!ズシン!と足音を響かせながら、シリウスは自宅内に入って行く。


「さーてと、とりあえずベタベタのハスキーを水浴みに連れて行ってから、フェノールを回ろうか!」


「そうね!私も潮風を浴びたから、水浴みしたいし、出てから町を回りましょう!」


そう言ってリューは、シルカ、ハスキーと一緒に水浴場に向かって歩きだした。

シルカは、ヘイルボルグが一匹しか釣れなかったのが悔しいらしく、リューに相談してきたので、アクションのレクチャーをしながら歩いていると、すぐに水浴場に着いた。


実は水浴場の店主であった例のオッチャンが、水浴場の前で、開口一番、昨日の勝負のルール説明の不備を詫びてきた。


「いやー、リューすまねぇ!俺が天井の事を言い忘れたせいで、お前さんに悲しい思いをさせちまったな!今日はお代は要らないから、ゆっくり水浴みしていってくれ!」


「あ、いやいや、気にしないでください!

普通は、あんなアクロバティックな勝負をする人なんていないでしょうからね。」


リューがそう言うと、シルカにも悪かったね、とオッチャンが謝る。


「いえ、そのおかげで私とリューの距離がより縮まったから、寧ろ感謝しています。」


と、シルカは恥ずかし気も無く言った。


「天井に当たって負けたやつなんて、シリウスのダンナに投げ飛ばされて天井にビターン!ってなったヤツ以来だったから、俺もコールが遅くなっちまったぜ!」


三人で、それは凄まじいですね!と笑った。



…。



リューとハスキーが水浴場から出てくると、ハイテンションなシルカが待っていた。

さぁ!観光に行こう!と、シルカはノリノリである。

シルカの案内で、先ずは町の東側にある総合市場に行ってみる事となった。


「市場!?うわー!スッゴイ楽しみだな!」


リューは色々な食材を見れる市場が大好きで、市場と聞いた瞬間にキラキラした笑顔になった。


市場に着くと、入り口付近の露店には色とりどりの野菜や果物が沢山売られていた。

昼時だというのに、それなりに活気があって、呼び込みの店員の声が引っ切り無しに市場内に響いている。

露天の天幕を繋げてアーケードの様にしてあり、天幕の布を透けた太陽光と、天幕の切れ目から時折見える空の風景にリューは感動した。


「いいね!この市場、風情があって僕は好きだよ!」


テンションが上がったリューは、キョロキョロしながら、見た事の無い野菜や果物を見つけては心を躍らせた。


「フフフッ!リューがこういう所が好きそうだからね、連れてきてあげたいなって思ってたんだよ!

ほら、もう少し奥の方に行くと、お肉やお魚が売ってるから見に行ってみようよ!」


シルカはリューの手を握ると、無邪気な笑顔でリューを引っ張って行く。

リューは照れながらも、シルカの導く方へと共に歩いて行った。


もう少し奥に進むと、シルカの言っていた通りに露天の内容が様変わりし、店先に吊るされた何かの肉や、木箱に詰められた煌びやかな魚達が、それぞれが己を主張している。

ハスキーは、どれを食べたらいいの!?…と、言っているかのようにジャンプしながら大興奮していた。


「コラ!売り物を勝手に食べたらご飯抜きだからな!」


と、リューに叱られても、見てるだけだから!

とハイテンションで飛び回り、時折、へっへっへっ!と舌を出して品物を見て回っている。


リューも、見た事のない魚を見ては、露天のおじさんやおばちゃんにこれは何て魚ですか?…と、興味深々で聞き回っていた。


更に奥に進むと、様々な調味料やお酒などの商品が並ぶ露店ゾーンに来た。

ハスキーは興味がないのだろうか、落ち着いてシルカの横をテクテクと歩いていたが、リューは相変わらずハイテンションである。


そう、小麦粉や、様々な調味料、菜種油、料理に使えそうなお酒類などが山ほど売っていたからだ。


「これさえあれば…、またシルカが美味しい物を食べた時の笑顔を見る事ができるぞ…!」


リューがボソっと言う。


「ん?私がどうかしたの?」


…と、シルカが聞き返してくるが、気恥ずかしいのか、リューは誤魔化す様に言う。


「な、なんでもないよ!色んな調味料を買ってくるね!」


と、先程魚を貨幣交換して得た(チル)で、調味料類や料理酒なんかを買ってはマジックタックルボックスに入れていった。


市場の最期のゾーンに入ると、露店で様々な串焼きや、露店料理なんかが販売されている。


リューは、もしや?…と思って、ハスキーの方を見ると、既に涎ダラダラで、やたらと綺麗な眼をして此方を見ている。


「ん?なんか食いたいのか?」


確かに昼飯時なので、リューはハスキーにどれが食べたいのか聞いてあげる。


「わふっ!(おいらコレッ!これがイイ!)」


と言うので、フェノールボアのステーキ串を買ってあげると、がっついて食べている。

うーん、相変わらず可愛いなこいつは。


そんな様子を微笑みながら見ていると、シルカがカップの様な物に入った異世界フルーツの盛り合わせを買って来てくれたので、端の方に置いてあったベンチに座って二人で一緒に食べる。


空には秋らしくない大きな入道雲が居座っていて、そんな光景にリューもノスタルジックな気持ちになった。


リューは、シルカの持つフルーツ盛り合わせにあった、ライチの様な、葡萄の様な瑞々しい果実を摘むと、口に放り込んで空を見上げていた。

外国の市場とか、沖縄の市場とかは、非日常な感じがして、何度行ってもテンションが上がってしまいますね!


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