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釣りと幻想の物語〜僕の異世界冒険釣行〜  作者: 久保田akkun
第二章 フェノール異世界慕情編
35/191

漢(オトコ)だらけの相撲大会inフェノール場所

「暑っつ!!」


水浴場(みずあみば)の浴室内に入ると、そこはサウナのように石が焚かれていた。

冷たい水を浴びる為の配慮だろうか?スキル[灯火(トーチ)]の効果でボンヤリと明るい浴室を見回してみると、汗を水で流してる人もいれば、水にドップリ浸かってる人もいる。

中にはレスリングに興じてる人もいて、次々と迫り来る挑戦者を投げ倒す猛者もいた。


うん、シルカパパですね、わかります。


「お?リュー君!君も水浴みにきたんだね?」


シルカパパは、ブンブンと手を振ってる。


「お!シリウスのダンナの知り合いかい?ニイちゃん!お前もこっち来なよ!」


ゴツい筋肉が汗で照り光ってるおっちゃんが、リューの肩をガッチリと抱き寄せ、レスリングをしてる方に連れていかれる。


「な、な、なんで、こんな怪しげな展開に…!」


勿論、リューにはそんな属性はない。

疑心暗鬼のリューの目には、全裸でレスリングに興じてるゴツい(オトコ)達全てが、ノンケでも構わず食っちまう危険な奴に見えたとか見えなかったとか。


「よーし!ニイちゃんLVはいくつだ?」


「えっと、LVは16ですね…。」


ゴリゴリの筋肉メンに聞かれたので答えると。


「なんでぇ!ラフダックスボーイ(※1)じゃねぇか?」


ガハハハ!と笑われた。


「俺らは大体LV30は超えてるぜ?シリウスのダンナは、50近いけどな!

よっし!ここはひとつ俺が揉んでやるか!」


と、要らぬお世話なのだが、断れそうにない。

シルカパパは、無理強いはダメだぞ?と言ってくれてるが、ここまで言われると、温厚なリューでも悔しいので受ける事にした。


「わかりました!受けます!」


周りからオオー!とか、ニイちゃん頑張れよー!と言った声援が聞こえてくる。


「お!根性はあるな!ニイちゃん、ルールはわかるか?

この浴室の端まで押し込まれたら負け、後は投げ転がされても負けだ!

床に手をついてもいいけど、そのままグルンと背中を下に転がされても負けだ!いいか!?」


レスリングと相撲を足して2で割ったようなルールである。

よし!倍近いLVのヤツと戦うんだ、どうせ負けるなら、思いっきりぶつかってやる!…と、リューは自分の両頬をパシンと叩き、双方が2m程離れた開始線の両側それぞれに立った。


シルカパパが手を挙げ、始め!と言うと同時に振り下ろした。


「よっし!ほれ!先ずは先手をやるから、来ていいぞ!」


挑発気味に言う男の周りをサイドステップで回りながら、突破口を探していたリューだが、次の瞬間、持ち前の敏捷性を活かした胴タックルで突っ込んで行った。


「んぉっ!は、速さだけは一丁前だな!

一瞬姿を見失ったぜ!…だが、力はどうかなぁ!?」


男がリューを押し返して行く。

リューも踏ん張るが、ジリジリと後方に押されて行く。


「ハァ…!ハァ…!ニイちゃん本当にLV16か!?

全く息切れしてないじゃあねーか?」


…確かに、踏ん張ってて辛いのだが、不思議と身体が疲れてこない。

持久力の数値的にまだ余裕があるからだろうか?

…いや、それだけじゃない、何か頭では理解出来ない力が働いている気がする。


ジリジリと後方に押されていたリューだったが、浴室内の端から1m程手前で止まり、逆に徐々に押し返していく。


「ふぬぬぬくぅ!なんでそんなに力が衰えねぇ!?

くそう、負けられるか…!」


そう言って、男が躍起になって力を込めた瞬間をリューは見逃さなかった!

自分に向かってくる力を、両下手で踏ん張っていたリューは腰を入れて巻き込む様に投げた!

柔道の払腰のようなその投げは、男の力のベクトルも手伝ってか、男を綺麗に背中から床に叩きつけた。


「お…おっぐっ!………あ、あれ?俺はもしかしてぶん投げられたのか?」


男は自分よりも遥かに小さくて軽いリューには投げられないな!…と、高を括っていたのだろう、何が起きた?というような事を言っていたが、シルカパパがこちらに来て、僕の腕を高々と上げて力強く言った!


「勝者、リュー!!」


レスリングをしていた(オトコ)達だけでなく、浴槽にいたお爺ちゃんや、子供もみんなが歓声を上げていた!


「ニイちゃん、小せーのにスゲー投げだったな!

格好良かったぞ!」


「お兄さん格好良いなー!」


…と、大絶賛である。

僕は照れながら、なんでこんなにも耐えられたんだろうと思って、ウインドウを見てみるとスキルにNEW!!の文字が出ていた。


スキル[耐久性向上(小)]NEW!!


リヴァイアルサラダに使われている貝やタコなどの防御力を模したスキル。

外部からの攻撃に強くなって、力を受け流しやすくなり、さらに疲れにくくなる。


スキル[オートリカバリー]NEW!!


プリヴェバリョーネに使われている塩漬けニンニクの滋養作用を模したスキル。

一定時間毎にHPが自動回復していく。



リューは思った、異世界料理パねぇ…、ニンニクパねぇ…と。

※1ラフダックスボーイ

細身の身体と言う意味、日本で言うもやしっ子などの言葉と同義。

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