[リヴァイアルサラダ][プリヴェバリョーネ][ハニーラビットのソテー]
「良い雰囲気のお店だね!活気があって、内装も洒落てて僕は好きだよ!リジュワルドに来てから初めての料理店だからワクワクするね!」
「わふっ!(おいらも初めて入ったよ!従魔契約の首輪する前に入ってみようとした時は、お店の人に怒られちゃって入れなかったんだ!)」
元野生のハスキーも初めての料理店にワクワクしているようだ。
「フフフ!気に入ってくれて良かったわ!
ここの料理は、とっても美味しいから、楽しみにしててね!」
シルカに言われて、リューとハスキーの期待は高まるばかりで、料理はまだかな?と、ソワソワとしている。
リューは、料理を待っている間、このフェノールの町の事をシルカに聞いてみた。
「この町は、元々はフェノール王国の首都だったのよ。
それが30年くらい前にエルノーラ帝国が大陸統一をして、フェノールもエルノーラの一部になったの。
当時の王だった私のお爺様は、最後まで抵抗して、処刑されたみたい。
優しい王太子だった私のお父さんは町の人に庇って貰って、何とか処刑されずに済んでね、その後町の人々に推されて町長になったんだって。」
成る程、だからあの丘の上に朽ちた廃城があるんだな…と、リューは納得した。
そんなフェノールの時代背景をシルカに教えて貰っていると、給仕のおばちゃんが、料理を持って来た。
「あいよー、待たせたねぇ!
このボウルが[リヴァイアルサラダ](※1)だよ!
こっちのが[エファレンツァーのプリヴェバリョーネ]!
それでそっちのが[ハニーラビットのソテー・フィラルディニソース](※2)さね!
パンはお代わり自由だから、お腹いっぱい食べてってちょうだいな!」
おばちゃんはウインクすると、厨房の方に戻って行った。
「っし!来たね!早速食べようか!」
「わふっ!(おいらにその肉っ!肉ちょうだい!)
リューとハスキーは、興奮しているが、シルカに取り分けるから!落ち着いて!と怒られてしまった。
そして、シルカが取り分けてくれたリヴァイアルサラダをリューは口に運ぶ。
「いただきます!…うん!野菜の歯触りの良いシャクシャク感と、貝やタコの噛ごたえがある食感…、このコクのあるドレッシングに海苔のような風味が混ざって…美味いなこれは!」
リューは、シルカにサムズアップして、またサラダを食べる。
そしてシルカに取り分けてもらったハニーラビットのソテーを食べたハスキーもテンション高く吠える。
「わふっ!わふわふ!(いただきます!…何このお肉うまい!この酸味のあるソースもうまい!)」
それを聞いたリューも食べてみたくなり、シルカに取り分けてもらう。
「おぉ!確かに肉自体に甘みが強いな!
ハニーラビットって言うだけあって、蜂蜜を食べてるのかな?
その甘味と、酸味の中にコクのあるソースが織り混ざりあって旨味を際立たせている!美味い!」
リューも絶賛しながらパンと共に口に放り込む。
「さて…、最後は、食べてみたかったエファレンツァーのプリヴェバリョーネだ!」
シルカが、はいはい。…と、リューに取り分ける。
先ずは匂いを嗅いだリューは、その食欲を唆るニンニクの薫りに舌舐めずりする。
一口食べたリューは目を見開く!
「こ、これは…!美味いな!ニンニクと、オリーブオイルの薫りに包まれたエファレンツァーが、刺身とは全く違う顔を見せている!
ホロっと崩れたエファレンツァーの身にこのスープを絡めて食べると…はい!ほら僕、幸せになった!」
リューは、ついに訳のわからないテンションにまで突入し、シルカにお代わり!と取り皿を差し出した。
そして遂にシルカは、ピクピクとした顔をして言う。
「リュー、ハスキー…、私、まだ一口も食べてないんですけど…。」
「お、おうふ、いや、マジサーセンした!」
「わふ…。(シルカのお姉ちゃんゴメンね…。)」
リューは、シルカにビビって、その後取り分ける係になろうと誓ったのだった。
※1リヴァイアルサラダ
海神リヴァイアをイメージして作られた海鮮サラダ。
レタスやトマト、薄切り玉葱などの野菜と、湯通しした貝類、タコをスライスして散りばめられた上に、サウザンドレッシングに近いソースをかけ、最後に成型してない海苔のような海藻を振りかけたサラダ。
※2ハニーラビットのソテー・フィラルディニソース
蜂蜜を好んで食べるハニーラビットの肉を塩のみでソテーして、ソテーした時に出たハニーラビットの肉汁、塩、胡椒、お酢、刻みキャベツ、などを混ぜ合わせたフィラルディニソースをかけた料理。




