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釣りと幻想の物語〜僕の異世界冒険釣行〜  作者: 久保田akkun
第一章 始まりの崖の下編
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アイアムア「ハスキー」!!

「いやいや、悪かったよ!

ワザと忘れてた訳じゃないんだって。」


「わふっ…。(頼むよ…、早くおいらにも飯を出して…。)」


待て!をされたワンコのように切ない顔をされたので、リューは流石に申し訳なくなった。


「よしっ、じゃあ潮汁の改変レシピいくかっ!」


先程、潮汁を作った土鍋の中には、まだ一人前くらいの潮汁がアラごと入っている。


そこにラフダックスの刺身を汁が隠れない程度にタップリと入れ、強火で少し煮詰める。


…ここでホカホカのご飯を用意して、その上に改変潮汁をかけ、三つ葉を乗せたら海上流視流(とても言いにくいのは御愛嬌。)潮汁茶漬けの完成!


…なんだが、ご飯なんて無いし、三つ葉も勿論無いので、それを椀に入れ、少し冷ましてからハウリングウルフの子供の前に置いた。


「よし、食べて見てくれ。

俺がいつも釣りに行った日の最期のシメに食ってるメニューだ!(ご飯抜きだけど。)」


「わふっ!(おうっ!いい匂いだ!)」


料理にありつこうとしたハウリングウルフを手で制し、またも、リューは言う。


「いただきます。をしなさい。」


「…わふ?(なんだそれ?まだ食っちゃいけないのか?)」


「ご飯にありつけるのは、本当に有難い事なんだ、僕に感謝しろって訳じゃない、糧になってくれている生き物に、その命をいただきますと感謝して食べなさい。」


ワンコにでも、意思が通じればこのスタイルを崩さないリューである。


「わ、わふ、わふ!(わ、わかったよ、いただきます!)」


やや煮詰めた潮汁茶漬け(米なし)をハウリングウルフの子供はペロリと舐めてみる。


そして次の瞬間には、ガツガツガツ!と、猛烈な勢いで食べ始めた。


リューはニヤリと笑う。


ただでさえ上品な出汁(ダシ)が効いた潮汁だ、それを煮詰めているのだ。


さらに刺身も加えてホロホロな身の食感も良いし、身の出汁も更に効いて濃縮されている。


まさに旨味成分の宝庫だ!

不味い要素はどこにもない!


更に今回は、ハウリングウルフ用に魚の骨や頭も大量に入れて置いた、噛みごたえがあってたまらんだろう!

ワンコは骨が大好物だからね!


瞬く間に完食し、ハウリングウルフの子供は、お腹を見せて満足気に寝転がっている。


「あはは!本当に野生のハウリングウルフなのか?お前は…!」


警戒心のカケラもないハウリングウルフにリューは思わず笑い、それを見ていたシルカもフフフッ!と笑っている。


ハウリングウルフは、よし!と、起き上がると、リューに向かって言った。


「わふっ!わふ?(美味かった!寝床を譲る以上の価値の飯だった。

なぁ、リュー…、ちょっとこっちに顔を近づけてくれないか?)」


ハウリングウルフが、そう言ってきたので、リューは、ん?と顔を近づけると、リューの鼻頭に、ハウリングウルフも鼻をくっつけてきた。


その瞬間、ピシャン!と音と共にハウリングウルフの首に首輪が巻きついた。


「え!?なにしたんだお前?」


ビックリしたリューが問うと、ハウリングウルフは言う。


「わふ!(リュー、おいらアンタの事が気に入った!従魔契約で、おいらとリューを縛ったよ、これでリューは、おいらの御主人だ!)」


なるほど、これが[ビーストテイマー]のスキルの真骨頂な訳だ。


シルカにも、ハウリングウルフが従魔になった事を伝えると、わぁー!良かったね!とハウリングウルフを撫で撫でしている。


「そうか…これからよろしくな!

…そういえば、名前はなんて言うんだ?」


「わふ?(おいらはハウリングウルフだよ?)」


「いやいや、そう言うことじゃなくてね。」


…と、やりとりしていると、シルカが言う。


「そうしたら、リューが名前を付けてあげたら良いじゃない?

従魔なんだから、主人らしくカッコいい名前を付けてあげると良いと思うよ!」


そうか、そう言うもんなのかな?


うーん、…だけど、僕は壊滅的にネーミングセンスがない…。


いい例が、小学生の時に友達が飼っていたハムスターが産んだ赤ちゃんを貰って飼っていた事はあるのだが、僕が悩み抜いて付けた名前は[ダイスケ]だった、…しかも後々メスと判明したというオマケ付き。


「そうだなぁ、うーん、…浮かばない。

えーと…、えぇい!お前は今日から[ハスキー]だ!」


半ばヤケになって、シベリアンハスキーから取った名前を付けてあげた。


「ハスキー…、良い響きの名前だね…。」


シルカがウンウンと頷いているが、何故か僕の罪悪感がハンパない。

リューは、誤魔化す様に付け加えてハスキーに説明した。


「僕が元々いた世界で、一番有名な狼犬の名前からとったんだぞ?よろしくな!ハスキー!」


よし、嘘は言ってない!押し切った!

そんな事とはつゆ知らず、ハスキーはワンコスマイルではしゃぎ回り喜んでいる。


「わっふ!(そんな凄い名前をおいらに!?ありがとう!おいら頑張るよ!おいらの名前はハスキー!)」


テンションMAXのハスキーと、それを微笑ましく見つめるシルカ、そして、罪悪感と焦りで、冷や汗がダラダラのリューの姿がそこにはありました。

大人になると凛々しいけど、子犬のハスキーって可愛いですよね(*^ω^*)

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