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釣りと幻想の物語〜僕の異世界冒険釣行〜  作者: 久保田akkun
第一章 始まりの崖の下編
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チキンのキチンとした説明(笑うとこじゃない)

カタカタカタカタカタカタ…。


人生初めての超展開に、僕は震えが止まらなかった。


「…ここで何をしている?」


…と、背後の誰かが問いかけてくる。


僕が竦み上がり、何も答えずにいると。


「何をしているか、と聞いている!答えろ!」


背後の誰かは、語気を強め、回答を促してくる。


僕はビビりつつも、震えた声で答える。


「さ、魚を釣って…焼いて食べる所です…。」


「…それは、見ればわかる…。」


ハァァァ!?なら聞くなよ!クソが!


…と、リューは怒りのツッコミを入れそうになるが、やはりそこは怖いので「グヌヌ…。」と堪え、背後の誰かへと問う。


「あ…あの、何か僕に用事でしょうか?」


僕がそう問いかけると、背後の誰かさんは答えた。


「この辺は、先の戦の敗残兵がよく隠れているからな…。

周辺の町を襲う可能性がある者を、放って置くわけには行かない!」


…と、強目の口調で言い放つ!!


しかしそれに対して、僕は反論をした。


「…いやいや、それはないですよ?」


「…何故、そう言い切れる?」


「……だって、僕、ここから出られないんですもん。」


すると背後から、プっと吹き出し、上下に揺れて笑いを堪える感じがするが、僕はそのまま畳み掛ける。


「楽しく釣りしてたら波にさらわれてぇ!

なんか気がついたらここにいてぇ!

もう、出るに出れなくて、でも頑張って生き抜いてるんですよぉ!」


僕が半泣きで訴えると、ついに背後の誰かさんは馬鹿らしくなったのか笑い出した。


すると、首元に当たっていた金属の様な物の感触が無くなり、不意に首筋に当てていたと思われるナイフが僕の視界へと現れた。


リューは、先程所得したスキル[バイティング]の事を思い出し、チャンス!とばかりにナイフに噛み付く!

すると、ナイフはパキン!と音を立てて、簡単に折れた。


リューは、バッ!…と先程獲得した俊敏な動きで距離をとって振り向くと、腹を抱えて笑っている女の子がいた。


「あははははははははははは!!

あなた、なんてマヌケなの!?

あはあはははははははは!!」


ツボに入って、盛大に笑ってしまっている女の子見て、一先ずは大丈夫そうだな、と、僕は一息ついた。


リューがナイフを噛み砕いたのに、全く驚きもしていない程に面白かったのか、地面をバンバンと叩きながら爆笑している。


…なんて失礼な子なんだろうか。


なんかもう、僕、マジ泣きしちゃいそうだよ!

…と、悲しんだのだった。

ヘイルボルグの名前の由来


地獄である所のヘル、またはヘイルと、アイルランド神話におけるクー・フーリンが使う魔槍ゲイボルグの鋭さをイメージしたものを混ぜ合わせてネーミングとしました。

ピラニアっぽい鋭い牙が、地獄と鋭さをイメージしたので、このネーミングとなりました。

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