第一章のあらすじ
近い将来、第二章が始まります。
第一章だけで20話も費やしてしまっているため、第二章から読み始められる方、内容を忘れてしまった方のために、あらすじを用意しました。
※2019/1/6 微調整しました。
●第1-1章 フライブルク冒険者学校に入りたい!
主人公アニー・フェイと、その妹アレックス・フェイは、8年前に居住していた村が襲撃され、村の人々は全滅し、彼女らの姉が行方不明になってしまう。
その後、姉妹は錬金術師リチャード・ロンに拾われ、彼の領主館で育てられる事となった。
アニー・フェイは襲撃直後、心を閉ざしていたが、館にあった絵本、変身する魔法少女が人々を助ける物語を読んで、自分も魔法少女になりたいと誓う。
この世界は剣と魔法で成り立ち、ドラゴンが闊歩する世界。ただ、本来、魔法少女という概念は存在しない。
しかしアニーは、魔力が非常に強いと言う自分の特性を活かし、自分自身で魔法少女を再現したいと考えていた。
そして、彼女のもう一つの目標が、冒険者学校に入学する事であった。
自由都市フライブルク。リチャード邸が存在する村にほど近い港湾都市であり、国王より自治権を得られた都市のため、領主などは存在しない。
その代わり、本来領主の私兵などでまかなわれる防衛・警備も自分自身で行わなければならないため、国内で唯一、冒険者ギルド及びその付属学校である冒険者学校が公営で用意されている。
公営のため、基本的に無料で三年間通う事ができるが、その後の進路は三つ存在する。一つは専業軍人となって徴集兵を指揮する事。もう一つは冒険者ギルドに一定期間在籍し、任務を果たす事。もう一つは授業料を支払って独立する事だ。
●第1-2章 入学試験をパスしたい!
冒険者学校の入学試験で、アニー・フェイは三人の女の子と出会う。
シャイラ・シャンカーは紅茶の国出身の剣士。男の子と同等に育てられた上級階級であったようだが、お家騒動を嫌ってこの国に独り出奔してきた。
クリスティン(クリス)はフライブルク在住の軽戦士。大家族で生活している。主な武器は短剣。北方系出身の顔で非常に美少女でありながら、口調は南方系でかなり悪い。しかし、世話焼きで面倒見はよく、悪い人間ではない。
マリアは教会の孤児院で育った至高神の神官戦士見習い。商業交易都市フライブルクでは、至高神の勢力は強くないため、鍛えるために受験している。小柄ながらかなりの膂力で両刃斧を使いこなす。
試験において、学科、魔術試験は問題なくこなす事ができたが、剣術試験において、予想外の現象がアニー・フェイを襲う。
抜刀した相手と相対した時、襲撃時の記憶が呼び起こされパニックを起こすと言うトラウマが残っていたのだ。
アニー・フェイは新しい三人の友人を含んだ周りの人間に相談し、対処法を検討する。
その中で、彼女は武術の先生より箭疾歩と呼ばれる技を習う。更に、この武術は、魔力で威力を強化できる事も教わった。
●第1-3章 合格発表を見に行きたい!
合格発表の日、アニーと3人の友人は全員合格していた事を知る。
そして4人は、それぞれが調べたアニーのトラウマ対処法を共有する。アニーはトラウマに対処するためには、剣術に対して自信を持ち、自分の力で克服するしか無い事を説明し、シャイラ相手にそれを実演する事で、現在の進捗を示す事ができた。
その後、アニーとアレックスを含んだ5人は、合格祝いのため、リチャードのおごりで高級喫茶店を訪れる。
紅茶とお菓子を満喫しつつ、お互いに改めて自己紹介を行い、その中でシャイラは、隠し芸として精霊魔法を使える事を皆に明かしたのだった。
●第1-4章 街への引っ越しを準備したい!
アニーとシャイラは学校より紹介された下宿先を訪ね、二人ともその大家さんであるマリー・ワトソン夫人のお世話になる事を決める。
また、魔法少女活動の準備として、アレックスに作成を依頼していた衣装を受け取り、それを携えて8年間住んだ領主館を離れ、フライブルクに引っ越すのだった。
引っ越し後、魔法少女活動を本格化させるアニー。
素顔をさらすわけにはいかないため、変装によって金髪碧眼に変装する事を決める。
アニーは日中は周辺の散策を行い、夜間は屋根の上を密かに走る事によって巡回を行い始めた。
そんな中、ついに初陣を迎え、うっかり決めていなかった名前を急遽名乗らざるを得ない事態になってしまう。
「この美しい街の治安を乱す愚か者達よ、天の裁きを受けるが良い……人呼んで、魔法少女ハニーマスタード、見参!今宵の私はぴりりと辛いわよ!」
そして彼女は、冒険者学校の入学式の朝を迎える。