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異世界へ飛ばされたんですが...。  作者: 銀狐
第3章 冒険編
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第45話 実験を見ているんですが。

 翌朝。

 俺たちはセリアさんの家に泊まった。

「身体がいてぇ…」

「おはようございます。義兄さん」

 どうやら昨日は本を読んでいるうちに眠っていたらしい。

 硬い床で寝たんだからそりゃあ痛くなるわ。

「とりあえず、みんながいる部屋に行きますか」

「そうだな」


「おはよー」

「おはよう。どこで寝ていたの?」

「ゆ、床で寝てた」

「バカじゃないの?」

 うん、俺も馬鹿だと思うよ。

 でも夢中になっちゃったんだから仕方ないでしょ。

「昨日の肉を朝食用に料理したから食べましょう」

「おお!ありがてー!」

 なんと女性陣早起きをして料理してくれた。

「ソーラも起きれなかったのか?」

「いえ、起きてたんですけど続きが気になって読んでいたので。読んでいたら義兄さんが起きたので」

 俺だけがずっと寝ていたのか。

 あ、でもスウは今でも寝てるわ。


「「「「「「いただきます」」」」」」

 うめえ!

 肉自体美味いのに味付けをしたらさらにうまくなった。

「お肉をたくさん食べるのもいいけど、しっかり野菜も食べるのよ」

 いつの間にか目の前にあった肉が野菜に代わっていた。

 お願いだからもう1枚だけでも…。

「だめよ。それを食べてから」

 目で訴えてもダメだった。


「今日は何時ごろに行くのかしら?」

「そうだなあ。特に決めていないや」

 まだ本のコピーも取り終わってないし。

「ソーラ、コピーはあとどれぐらいかかりそう?」

「あと少しぐらいですね。昼には終わるかと」

 早いな。

 けっこうな量はあるけど仕事ができる義弟だ。

「セリアさん、昼までいていいかな?」

「構わないけど、少し実験に付き合ってくれたらね」

「それって俺だけでいいか?」

「構わないわ」

「いえ、私もいるわ」

 ティラもどうやら一緒に実験するそうだ。

「じゃあ朝食が終わったら早速やりましょう」

 一気に食べる速度が上がったな。

 実験大好きなんだな。


「それでなんの実験をするの?」

「五大魔法は全部使えることがわかったわ。これについてはもう書き写したからいいわ。」

「それじゃあ次の段階?」

「ええ。固有魔法について調べたいと思うの」

 だから俺に話を持ち出したのか。

「つまり俺なら固有魔法を使えるだろうからか?」

「そうよ。たしか氷の魔法だっけ?」

 話したり見せたっけ?

 最近物忘れがひどい。

「これだろ?」

 試しに氷を作ってみた。

 きれいな結晶の形にして。

「綺麗ね。どうやって作っているの?」

「どうって言われても、感?」


「それじゃあできるわけないじゃない。こう原理とかを」

「そっちの方がむずかしくない?」

 原理とか言われても俺も詳しくは知らない。

 魔力を込めて氷になて!って思っているぐらいだし。

「というかセリアさんはずっと原理とか考えてやっているの?」

「そうよ。魔法ってそういうものじゃないかしら?」

 まあ人それぞれだからあーだこーだ言わないけど。

 そうなるとどうすればいいんだろうなあ。

「あっ。水の魔法でお湯とかつくったりできる?」

「昨日お風呂に入るときに試したら出来たわ」

「その逆をやってみたら?」

「逆というと――あっ!試してみるわ!」

 氷は水を冷やしたらできるからね。

 暖かめるなら逆をやればいい。


「水の精霊よ。私に恵みの水を。【聖樹の雫(ライト・アクア)

 その上に、風の精霊よ。凍てつく風を我が前に。【雪ノ風(スノウ・エアー)】」


 ほんのり涼しい風がこっちに来た。

 水をつくってそれを凍らすのか。

 てっきり水の温度を徐々に下げていくと思っていた。

「難しいわ。全然できない」

「無理そうだった?」

「いえ、まだできるだけのことをやってみるわ!」

―※余談注意※―

セリアって名前けっこういいですね。

普段適当に名前つけてるんですけど今のところ一番のお気に入りです。

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