第44話 泊る場所なんですが。
「じゃあ料理をしましょうか」
そういうとアイテムボックスからでかい包丁らしきものを取り出した。
「まずは皮を剥ぎましょう。依頼の証拠になるかけどいるかしら?」
「一応もらっておくよ」
フォルシシ(50)の皮。
きれいにはがすとめちゃくちゃでかい。
机の下に敷いたらあったかそう。
「丸々一頭手に入ったんだし丸焼きにしようよー!」
「いいわね。それにしましょうか」
「これってどこまで焼けばいいんだ…?」
火の当番として俺が焼いている。
豚の丸焼きとか料理あったけどこんなの作ったことない。
ちょくちょく火を当てる場所をずらしているんだけどいいのかな?
「そろそろいいかしら」
「え?まだ表面しかできてないけど」
「外から少しずつ食べていくからその間火に通せばいいわ」
いいけどそれだと一頭丸々食べ続けるのか?
男2人に女4人。
絶対無理だろ。
「余ったらどうするの?」
「アイテムボックスに入れればいいんじゃない?」
そうだった。
「別に凍らせてもいいけどね」
冷凍保存ね。
それなら冷凍保存してアイテムボックスにいれておくか。
「いただきまーす!」
あっ!
リンのやつ、先に食べやがった。
「おいしー!前のと全然ちがう!」
「え?ほんと?」
じゃあ俺も先に一口。
「うまっ!」
なんだこれ!?
高級な牛肉といい勝負なんじゃないか?
「みんなも食べなよ!」
「おいしいわ!」
「本当ですね!前のより格段に美味しいです!」
「…おいしい」
「ほんと、おいしいわ」
「あまり捕まえないの?」
「ええ。普通のフォルシシならよくみるけどここまでのは見ないわ」
運がよかった。
最初にこれを食べたらほかのフォルシシを食べれなくなりそうだけど。
「それより今日はどこで泊る気だったの?」
「「「「「……」」」」」
「…え?どうする気だったの?」
「ノープラン」
「道具は?」
「もちろん…ない…です」
泊る道具は…ない。
一日で着くと思ったから…。
「あなたたち、本当に冒険者?」
「面目ないです…」
「今日は泊っていきなさい。泊る道具はしっかり買っておくのよ?」
「はい…」
「じゃあさ!せっかく泊るんだしお兄ちゃんは本でも読んでいたら?」
「そうだな。ソーラ、手伝ってくれないか?」
「いいですよ。」
「スウも手伝ってくれるか?」
「…いいよ」
「だめ!スウはこっちおいで」
「…?」
人形を持っていくかのようにスウを持っていかれた。
「俺たちだけでやるか」
「そうしますか」
「セリアさん。さっきちょっと家の中探していた時お風呂を見かけたんだけど」
「ええ、使っても構わないけど、お湯は持参よ?」
「それでもかまわないわ!ぜひ使わせて!」
まだ狙っていたのか。
*おまけ*
「このお肉どう分ける?」
けっこう食べた。
それでも割と余っちゃった。
後日食べるために凍らせてアイテムボックスに入れておきたい。
「マンガ肉サイズに切るかあ」
「…にい、これ余ってるの?」
「そうだよ」
「…食べていい?」
「え?いいけど、大丈夫なのか?」
あっ、話をしないで食べ始めちゃった。
「ティラ、今スウ何個目?」
「たしか…5個は食べていたのは見ていたわ」
おいおい、食べ過ぎじゃないか。
―※余談注意※―
自分で書いておいて飯テロです。
空腹です。




