第41話 普通に使えているんですが。
「まあ読み終わるまでいるといいわ。私も当分研究しいるし。」
「今はどんなのを研究しているんだ?」
「時の魔法をずっとやっているけど今は五大魔法についてよ。」
「なんでそれを?」
「なぜ人間は五大魔法を全部使える人がいないのか。」
たしかそうだったな。
「そういえばセシルリアさんは全部使っていたね。」
「う、うん、そうよ。あとセリアでいいわ。」
あ、また顔が赤くなっている。
もはや赤の魔女だな。
「ユウ。」
「はい!大丈夫です!」
「そう、ならいいわ。」
なんか、もうトラウマの一種だな。
「私は水の魔法を主に使っていたわ。そのあとに時の魔法が使え始めた。そして新しく魔法を使おうと思ってどうしたらいいかと考え始めたの。」
「その結果があの本なのか?」
「そう。これを見て。」
この前浮いていた本の一冊を手に取った。
中を開くと文字がたくさん。
「これは、読む本じゃなくて呪文か?」
「そう。あらかじめ使う魔法を書いていて使うときにそこに魔力を込めるのよ。」
すごいな。
そんな発想なんて出てこなかったわ。
「それで次はどうするんだ?」
「本を使わずに実際に使ってみようと思うの。さっきの発言でできるとわかったし。」
ああ、俺がやっちゃったやつね。
できれば掘り返さないで。
「じゃあやってみようかしら。」
「水の精霊よ。私に恵みの水を。【聖樹の雫】」
「おぉ!出来てるな。」
少しだけど水が出てきた。
「これは何の水?」
「精霊を通して出した水だから精霊界の水よ。」
「何か違うのか?」
「飲んでみればわかるわ。」
そういうとコップに注ぎ渡してきた。
味でも違うのかな?
「ん?魔力が入っているのか?」
「そうよ。精霊界は魔力が多く含まれているの。」
これは魔力の回復になる。
でも魔力を使って魔力を使っては意味がないけど。
「これはどうやって使うの?」
「ポーションの魔力版ってところかしら。」
あ、ためておくのね。
「でもなんで妖精の力を借りたの?」
「分かっていることの一つで妖精の力を借りるとほんの少しの魔力で魔法が使えるのよ。ただし精霊が必ずしも答えてくれるとは限らないけど。」
「もしかしてそれが原因で使えないと思っているのかも。」
「その説もあるわ。実際に合えないから確証はないけどね。」
これなら妖精を見る魔法を見つけたほうが早いかもな。
「ところで精霊って何?妖精とは違うの?」
「全然違うわ。精霊は目では見えない。妖精は目で見える。」
「魔法で見るしかないと?」
「一応そう言われているわ。私も見たことないからわからないけど。」
これまた謎だな。
また空想とかじゃないの?
「一応これについては調べたけどいまだにわからないわ。」
「そうか。」
俺も調べてみようかな。
「ティラ、よかったら五大魔法をもう1回見せてくれないかしら?」
「いいわよ。」
セリアさんはティラと一緒に五大魔法を試していた。
さて、俺も自分のことをやろう。
「ん?ソーラも読んでいるのか?」
「はい。読んでる、というよりコピーを取って保管しています。」
「用意がいいなあ。」
「いえ、スウに手伝ってもらって紙を作ってます。」
「…スウもやればできる子。」
スウも自然の魔法を使える。
けど木を一本伸びさせるぐらいまで。
それでも紙を作ろうと思えばけっこう作れる。
「まさかと思うけど全部取るのか?」
「そんなに取りませんよ。パッと読んでから抜粋してます。」
「さすがだな。」
優等生としか言えないな。
「ところでリンは?」
「剣術の本を見つけたら外に行きましたよ。」
―※余談注意※―
文字変換が使うと記憶するので若干カオスですね。
横棒を書くと上にある余談注意が出てきます。




