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異世界へ飛ばされたんですが...。  作者: 銀狐
第2章 訓練所編
28/49

第27話 試験を受けるんですが。

 なんだかんだで訓練所最終日。

 たしか試験があるんだっけ?

 まあ大丈夫だろう。


 忙しいというのか大変だったのが全部初日のほうに寄っていた。

 そのせいか、今日までゆっくりできた。

 いやー、楽できるっていいね。

 ずっと訓練しっぱなしよりはいい。

 でも教える立場も大変ってことはわかった。

 もしかしたらこっちのほうが大変だったのかも。

 まああれから危険なく過ごせたからいいや。


 さて問題の訓練所の最後の試験。

 どんな内容なのだろうか。


「さて、みんな。まず1ヵ月間お疲れ様。今回の試験だけど基本戦闘を主として教えてきた。だから今回は討伐を試験にしようと思う。」

 周りががやがやしている。

 これもまた珍しいのか?

「もちろん討伐だから外に出る。危険も伴う。そのため我々冒険者と一緒に行動してもらうから安心してくれ。」

 そういうと冒険者がぞろぞろとやってきた。

 おそらくだけど人数もしっかり調整されている。

 まあそうだよな。

 いきなりこれ倒してこいと言われても正直不安もある。

 特に俺たちは困る。

 本は読んだものの完璧にすべて覚えているわけでもない。

 こいつを討伐してこいと言われてもできる気がしない。


「それでだが、パーティのところには1人、1人や2人のところには3人ぐらい冒険者がつく。討伐対象だが最初の時のように順番に呼ぶからこの中にあるくじを引いてくれ。」

 ホシさんがそう言うと箱を取り出した。

 くじって言っていることだし中に紙やらなにか入っているんだろう。

 それと順番通りだと俺たちはまた最後なのか?

 でもあの時はなぜかデイルとデイラが途中に入って来たし。

「くじを引いたものから順に行ってもらうからな。じゃあまずは――」

 


「次は、リリス・ヴィーラとルーン・ネイヴ!」

「では行ってきます!」

「行ってくるのです!」

「気を付けて行ってくるのよ。」

「「はい!!」」

 もう母と子だな。

 となると俺とティラが親になるのか?

 結構いいかも?


「じゃあ引いてくれ。」

 代表としてリリスが箱に手を突っ込み、一枚の紙を取り出した。

「えっと、なになに。げっ!」

 げっ?

 何が書かれていたんだ?

「…グランドボアーフィッシュ。」

「……。」

 おいルーン。

 今目をそらしただろ。

「こりゃ相性の悪いこった。まあ頑張れ!」

 たしか地中に住み着く魚だっけか。

 地中だと魔法を使いスイスイと泳ぎ、イノシシのように突進するという。

 でも今の二人なら大丈夫そうだけど。

 二人は落ち込みつつも冒険者の人たちと討伐しに行った。


「次!デイル・C・フェインとデイラ・C・フェイン!」

「では。」

「行ってきます。」

「ああ。二人も気を付けていくんだよ。」

「「はい。」」


「よし。引いてくれ。」

 今度はデイルが引いていた。

「えっと。イータードッグ、ですか。」

「ずいぶんと微妙なところですね。」

「ああ。個体だとそこまでではないけど集団で行動しているからな。そこらへんは気をつけろよ。」

「「わかりました。」」

 たしか雑食なのかたとえ自分より大きなものでも食らいつくという犬。

 1匹で無謀な戦いをしているうちに集団で戦うようになった。

 これも危険と言えば危険かもな。

 二人もさっきと同じく冒険者の人たちと討伐しに行った。


「次で最後だな。」

 俺たちが最後だった。

 やっぱりそうだろうなあとは思っていたけど。

「実力を見るだけなら正直君たちには試験はいらないだろうけどな。でも今までこれに従って冒険者にみんななっていったんだから受けてもらうぞ。」

「ええ。分かってますよ。」

 箱に手を入れようとしたら箱が回収された。

 え?なんで?

「君たちにはこれを討伐してもらいたい。」

 そういうと1枚の紙を渡された。

 ってかこれ、冒険組合の依頼書みたいに見えるんだが。

「見ての通りこれは依頼書だ。実力に見合った内容だとこれがいいと思ってな。あと同行する人はこの人だ。安心できるだろう。」

 依頼書をじっくり見たいけど先に紹介されてしまった。

 えっと、誰だろう。

「…嘘だろ?」

「嘘ではないよ。まあ気軽に行こうよ。」

 そこには冒険組合の副組合長のゴウディさんがいた。

―※余談注意※―

やってしまった感があります。

もうちょっと長引きそうです。

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