第15話 とりあえず解散したんですが。
「強くなるためには、魔力を上げる、魔力の扱いに慣れる、魔法の扱いに慣れる、後は魔法をたくさん使って発動の早さを上げるってことよ。」
「「はい!」」
「と言っても魔力は好きな時間にあげることはできるわ。だから暇なときにいつでもできるわ。」
「どうやればいいんですか?」
「至って簡単だわ。ただ魔力を出すのを繰り返すだけ。」
「魔力を出す?」
「そう。こんな風にね。」
そういうとティラは魔力を垂れ流しした。
魔力は空気と似ていて透明で見えない。
違う点としては、魔力は若干歪んで見える。
「こうすると魔力を出し続けて魔力が足りないと体が思うのよ。そうすると自然と魔力を溜め込める量が増えるの。人によっては一日で一気に増えたりするわ。」
「「おぉー!」」
人は魔力を必要な分しか取り入れないし作らない。
なら日常で必要な量を増やせばいい話だ。
「それで気を付けてほしいのだけど、空っぽまでいくと体に力が入らなくなるからそこは気を付けてね。」
「「はい!」」
「じゃあ今日はこれでおしまい。また明日ね。」
「「ありがとうございました!」」
お辞儀をすると駆け足で施設のほうへ戻っていった。
「お疲れ、ティラ。」
「ええ。ありがとう。」
「あの二人どうだった?」
「熱意があってよかったわ。ただエルフの子に教えるのは初めてだからどこまで強くなれるかわからないけど。」
さっきまで見ていたが特に人と変わらない魔力だった。
魔力の量も年相応。
あの双子と戦うとしたら天と地の差もある。
「それにしては珍しいな。いつも教えてと頼まれても断っていたのに。」
「なんとなく、よ。」
なんとなく、か。
まあティラが教えようと思ったら俺たちはそれを支えるだけだ。
「無理はするなよ?」
「ええ、大丈夫。それより部屋に戻りましょ?少し疲れたわ。」
「ああ。そうしよう。」
そうして俺たちは部屋に戻った。
昼。
ベルが鳴り、俺たちは食堂へ向かった。
デイル、デイラの二人はすでに席について食事をしていた。
ルーンとリリスはまだいないけどもう食べたのか?
食事をし始めて数分後、ルーンとリリスが入ってきた。
「お疲れ。ひょっとしてずっと魔力増加やっていたのか?」
「えっとたしかユウさん、ですよね?」
「ああ、ごめん。ティラは知っていても俺たちはまだ自己紹介もしてなかったな。俺はユウ、こっちがリンにソーラ、それとスウだ。あ、二人の名前は憶えているから大丈夫だよ。」
「はい!よろしくお願いします!」
こっちにきて何回目の自己紹介何だろうか。
当分続きそうだな。
「それでずっと魔力増加やっていたの?」
「はい!空っぽにならないように気を付けながらやってました!」
終わったのは2時間前ぐらい。
こっちの世界にあるかわからないけど相手の魔力の量をみる魔法がある。
さてさて、どれぐらい上がったんだろう?
「おいおい、けっこう上がってるじゃねえか…。」
「ほんと?」
ティラも気になって確かめようとした。
「ほんとだわ…。」
「「???どうしたんですか?」」
二人はきょとんとしている。
そりゃなに言っているかわからないよな。
「二人の魔力を溜める量が教える前よりけっこう増えているんだ。」
「「ほんとですか!?」」
俺たちも驚きだ。
今まで何人か見てきたけど多くてせいぜい2割増えたぐらい。
この二人はなんと5割ぐらい増えていた。
なにせ2時間ぐらいだけだ。
それなのに二人して5割ぐらい増えているんだ。
奇跡的に二人が増えたとも思えない。
「もしかしたらエルフは魔力が高い種族なのかもしれないな。」
「そういえばエルフはほかの種族に比べ魔法が得意な人が多いと言われているのです。」
それもっと早く知りたかった!
なるほどな。
種族によっても魔法は変わるのか。
これまた面白いのを知ったな。
というかほかの種族って言わなかったか?
「ほかにも種族とかいるの?」
「はい。オールラウンダーの人間、魔法が得意なエルフ、武器やら農具まで造るのが得意なドワーフ、そして身体能力が高く剣術や武術を得意とする獣人がいます。どの国も組合証があれば自由に行き来できます。」
エルフ、ドワーフ、それに獣人か。
どれも前の世界で本にいた種族だな。
「他にもいる?」
「います。ですが私たちとは敵対している種族ですが…。」
なにやら危険な香りがするな。
―※余談注意※―
自分で書いといてあんまり設定覚えきれていないです。
どこか間違えてないか本当に怖い。
間違えていたらそっと教えてほしいです....




