表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生初期からイージーモード・少年期  作者: きと
ノックル&ビケル編
95/132

第94話 「終わりじゃなかったんですか」

 朝っていうのは誰にでも平等にやってくる。どうあっても日は昇るし、学校は始まる。


「はよー。ビケル、いるか?」


 今日は確か鍛錬の日だったよな。多分、全員教室にいると活き込んで来たけど。


「おはよ。シュラ」


「おはよう、シュラくん」


 キャメルとソディーが仲良く挨拶してくる。ホセは本を見ているけど、あれヒーラの魔法だよな。相変わらず、俺の心覗いてんのか。

 ノックルは、机に顔を伏せている。そういえば結局、後5発って意味聞いてなかったな。俺の手を掴んでくれたことで舞い上がって。俺の考えを実行する前には聞いとかなきゃな。ノックルの力は不可欠だろうから。


 んで、ビケルは。


「あれ? ビケルは?」


「まだ来てないけど」


「来てないって。もう先生来るだろ」


 俺は寝坊してギリギリに寮を出てきたはずだ。ちなみに、ユアンは起こしてくれなかった。薄情なやつだよ。


「はい。席ついてー」


 言ってるそばから来たし。


「今日は鍛錬の日です。では、かいさ…」


「ちょっと待てよ、アンディー先生。ビケル来てないけど」


 いくらこいつがDクラスをバカにしていようが。ノックルを見捨てていようが。担当クラスの生徒が来ていないんだから進めちゃダメだろ。


「ビケルは学校を辞めました。ああ、そうだ。シュラ、言付けを頼まれています」


「はぁ?」


 何で、急に。


「もう俺がいなくてもいいだろ。Dクラスを頼んだ。だそうですよ」


「な!」


 んだよ、それ。どういうことだよ!


「ホセ!」


「ビケルはまだ寮にいますよ」


 さすが、天才。俺の言いたいこと分かっている。


「あ、シュラ! どこに行くんですか。辞めた人のことまで構っていると、あなたまで落ちこぼれになりますよ」


 アンディー先生は、俺を止めようとしてるんだろう。でも、そんな言葉逆効果だ。


「あんたにとってはそうでも、俺にとってDクラスの生徒は全員大切な仲間なんだ! みんな必要なんだよ!」


 アンディー先生だけでなく、他の生徒の呆気にとられた顔を横目で見ながら、俺は教室を飛び出した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ