第93話 「これからが本番だ」
ビケル、キャメル、ソディー、ホセ。そしてノックル。全員、俺の手を掴んでくれた。仲間になってくれた。
「後は、どうやって見返すかだよな」
「誰を見返すんだ?」
ユアンが、ニヤニヤしながら聞いてくる。
同じ部屋にいるんだから聞こえると思って言ったけど、ここまでノッてくるとは思わなかった。結構こいつもケンカとか好きだよな。
「Dクラスをバカにしているやつらだよ」
「ふーん。で、どーすんの?」
「一応考えてることはあるんだけど。それをどうやってすればいいのか」
Dクラスが落ちこぼれではないとアピールするなら、実力を見せるのが一番早い。でも、それを全校生徒にどうやって見せればいいのか。
「それなら、総会でその考えってやつを提案してみろよ」
「総会って」
確か、総長が出るやつだよな。
「お前のとこの総長は、ビケルとか言ったか? 代理出席ありだから、頼めば変わってくれるんじゃないのか?」
なるほど。総会なら、各クラスの代表が集まる。そこで提案すれば、全校生徒に提案したのと同じようなものだ。
「よし。とりあえず、明日ビケルに相談だな」
多分、変わってくれるだろう。
少しは、見通しが立ってきたな。