表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/132

第32話 「転生する前から勉強は嫌いなんだ」

 1週間というのは、経つのが早い。


 師匠の言うとおり、ネイトは使えるようになったし。色んな魔法も覚えてきたし。


「シュラ様。なんか、嬉しそうですね」


「そりゃ、やっと剣術を教えてもらえるんだ。楽しみに決まってる」


 リュンは、相変わらず感情の欠片もない言葉を投げかけてくる。


「学術もこのくらいやる気を出してくれると有難いのですが」


 リュンの辛辣な言葉に、返す言葉が見当たらなかった。現に、俺の賢力はユアンに指摘された時からほとんど伸びていない。

 いや、やる気がないわけではない。この世界のことを知れるのは楽しい。でもさ、魔法と並行してやっているわけだし。そうなると、やっぱり魔法の方に力を注いで、学術は疎かになってしまう。


「まあ、今は興味のあることから吸収していけばいいでしょう。まだ学術は間に合いますから」


 意外に、寛容だな。


「あなたが5歳だから言っているんですよ。力が欲しいと言った以上、賢力を上げることは避けられませんからね。いつまで経ってもやる気を出さないようなら、さすがに私にも考えがありますが」


 リュンの言葉に、寒気がした。こいつは、本気だな。


「ちゃんと、学術の方も頑張ります」


 俺は、その言葉を返すしかなかった。


 でも、今は剣術だ。師匠の言うとおり1週間待ったんだ。やっと俺の剣が手に入る。


「シュラ様。着きましたよ」


 俺は盛大な期待を持って、師匠のいる部屋の扉を開けた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ