表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/132

第3話 「確かに非日常を望んだけども」

 再度、あいつの言っていた言葉を思い出す。


 俺の望むものは非日常。

 確かに、そう望んださ。でも、それは退屈な日常から逃れるためだ。


 なのに。なのに。


「生まれたのが王子様なんて、面白くないだろー!」


 俺の叫びが、広い部屋の中でこだまする。

 防音設備がされているから、外に漏れる心配はない。


「異世界転生っていうのは、もっとさあ。こう魔法や剣術を身につけたり。冒険に出かけたり。欲しいものを探しに行ったり。苦難があってこそだろ!」


 俺の転生先は、王国バリントの第一王子、シュラ・イレーゼル。

 金色の髪に青いくりっとした目。俺は、見事に王子様だった。


「一応、魔法の概念はあるらしいが。シュラ様にはそんなもの必要ありませんの一点張りだったからなあ」


 ただいまの年齢、5歳。

 

 え? 5年間何してたかって? 

 もちろん、ただ遊んでいたわけじゃない。

 5歳くらいになれば魔法くらい教えてくれるかなっていう淡い期待を込めて、体力はつけていた。何事も、体力が必要だからな。


 まあ、その淡い期待は打ちのめされたのだが。


「いや。希望は捨ててはいけない。せっかく転生できたんだ。魔法なんて、使ってみたいじゃないか」


 というわけで、俺は今、書物庫に忍び込んでます。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ