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第1話 「日常なんて、くそくらえ」
ある晴れた日のこと。今日も、平凡な一日が始まる予感がした。
「あーあ。なんか面白いことねーかなー」
「無駄無駄。毎日同じことの繰り返しだよ」
俺は親友の言葉を無視して、窓の外を見上げた。
いつもと変わらない太陽が、俺たちを照らしている。
「はあ。ねみ」
「紡。お前また朝までゲームやってたんだろ? 受験生なのに、怒られないのか?」
「まあ、継と違って俺は基本ができてっから」
継の恨めしい顔が目の端に映る。
「うっせー」
継が、軽く俺の頭を叩く。
その瞬間、視界が暗転した。