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ルートC「不行動」
「さて、これからどうしようかな?」
昼食をとって部屋に戻ってから考えた。
クラスメイト、黒髪、腰くらいの長髪、少し強気な顔。
明累の言った特徴を合わせると・・・
「明後日に死ぬっていうのは、紫音ちゃんかな?」
一道紫音。この子しかいないだろう。
だけど、はたして僕が彼女を助ける義理なんてあるだろうか?
そもそも助けるといってもどうやって?
明後日彼女はどんな風に死ぬというんだろう?
もしも病死だったりしたら僕にはどうしようもないじゃないか。
さらに言えば彼女が本当に死ぬのかすら怪しいものだ。
明累の特点が本当だったとして僕に本当の未来を
教えているという確証は何もない。
僕を騙している可能性もある。
新手の詐欺かもしれない。
初対面の相手を簡単に信じられる程僕は甘くない。
まあ、可能性ばかり考えていたら何もできなくなってしまう。
しかしまあ、1つだけ・・・。
「紫音ちゃんが本当に死ぬのかどうかだけは、
気になるかなあ」
死ぬのは明後日。
「・・・まあ、当日まで待ってみるか」
それまでは何もしない。
僕はそう決めた。