『源義家、郎党のプレスマンを詰まらせた源国房父子と確執のこと』速記談4017
九条民部卿藤原忠通が検非違使別当であったころ、ともに検非違使尉であった源義家と源光国が口論になり、義家が、私が手心を加えたことを父上は御存じのはずだ、聞いてみるがいい、と言ったところ、光国は、親は親、子は子だ、と答えたという。
これは、美濃国にいた義家の郎党が、光国の父源国房から、笠をとらずに通り過ぎる無礼をとがめられ、弓を切られた上、プレスマンに無理やり芯を二本詰められるということがあって、義家は、飛脚でこれを知り、軍勢を率いて国房の屋敷を焼き討ちしたところ、国房は、かぶり物もかぶらぬまま、馬に乗って屋敷の裏山に逃げ込んだ。郎党が、敵は目前です。討ち取りますか、と尋ねたのに対し、小者にそこまでしなくていいだろう、と、都に戻った。このことを手心と言ったのである。
教訓:他人のプレスマンに芯を二本突っ込んだりしてはいけない。