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99 兵どもが夢の跡

 温泉旅行から帰還したワテクシ達。なんのかんので楽しかったな。


「旅行お疲れさん。笑い有り涙有り、ゲロ有りで楽しい旅行だったな」


「……ん。温泉気持ち良かったりゲロ吐いたり楽しかった」


「宴会盛り上がったりゲロ吐いたり楽しかったです!」


「悪かったよ。ゲロは悪かったからもう勘弁してくれ」


 温泉旅行の思い出話で盛り上がる我々。もっぱら日向のゲロが主軸なのだが。


「……おやびん真っ正面から直撃してた」


「アレは凄惨でしたね」


「何を言っているんだい小夜ちゃん優ちゃん。ボクチンはヒナちゃんのゲロならどんと来いさ。むしろご褒美さ」


「ほんとに悪かったって! あの時のおやびんの死んだ魚みたいな眼差しは一生忘れないから! 許してくれよ、オーバーキルが過ぎる!」


「日向ゲロ事件は一生語り継ぐとして、それにしてもおまい等の人気にはたまげたな」


「アタシ達自身たまげたよ」

「群がられた時はちょっと怖かったです」

「……むぅ。わたしおっぱい触られた」


「はぁ!? マジか! あのどさくさに紛れてとんでもねぇなまったく! 小夜のおっぱいはワテクシのものなのに!」


「待て待て待ておやびん! 小夜のおっぱいはアタシのものだろ!」


「ワンチャン僕のものという可能性も捨てられなくありませんか?」


「……わたしのおっぱいはわたしのものだよ」


「冗談はさておき、他は大丈夫かみんな?」


「……だいじぶ。おやびんにサイトの闇は聞いてたから」


「ああ、心構えは出来てたな」


「やっぱり怖いところではあるんですね」


 注意を促したワテクシの注意が足りてなかった。  

 腐っても援交バリバリの出会い系サイトだ、女性への飢え度が違う。数少ない女性ユーザーの姫度も高くなるわな。

 さらにこれからは小夜達の実物を目の当たりにしたわけだ、ヘイトは否が応でも上がるだろう。問題事にならなければ良いが。


 それから1週間ほどが過ぎた。特に問題も無く穏やかな日々を過ごしている。


 つもりだった。


「あ〜、おやびん。ちょっといいか?」


「なんだ日向?」


「いや、アタシの事じゃ無いんだけどな、ちっと優がな」


「……変なのに絡まれてる」


 変なのか。2人に言われるままに優の個人板を覗いてみるや、酷いもんである。やれオカマ野郎だ、気持ち悪いだ辞めちまえだと、罵詈雑言のオンパレードだ。


「優、コレは何時からだ? なんでやられてるか身に覚えはあるか?」


「はい、あの、旅行の後です。旅行の前に散々誘われてて、断ってたんです。で、この人の知り合いが旅行に来てたみたいで、僕が男って知って、それをこの人に伝えたらしくて、それから……」


 そうか、散々モーション掛けた相手に断られた挙げ句、ソイツは男だった。コイツのやっすいプライドが許さなかったんだろうな。


「わかった。この件は一旦預かる。それと優、お前は何一つ悪く無い。胸張って堂々としてろ」


 因みに言うと、この男はアキヒロ。AKH48と言う軍団を率いる軍団長だ。48と言いつつ団員は64名の大所帯だ。そしてこんな男が軍団長の軍団だ、お行儀の悪さもトップクラスである。あっちこっちで揉め事を起こしては、数の暴力で相手を黙らせるクズ軍団として有名なのだ。


 とりあえずはゲーム板を使わずサイトメールでコンタクトを取ってみる。


「はじめまして、おやびんと申します。突然のメール失礼します。ゲームではメデジン・カルテルと言う軍団の軍団長やらさせていただいております。時にお聞きしたいのですが、ウチの軍団の優が何か貴方様に暴言を吐かれる様な事を致しましたでしょうか? 優の個人板をみると、とても看過できないコメントが多数見受けられます。止めていただきたいのですが」


 ワテクシ個人の問題であるなら有無を言わせず殴り倒すが、優に迷惑が掛からんようそこは注意が必要だ。


 で、返事は返ってきたわけだが、こっちが事を荒立てんようにサイメ使ってやったのに、普通にゲームの個人板にコメントしてきた。


「は? オカマにオカマって言って何が悪いんだよ? やめるわけねえだろ、どーせオカマを仲間に入れてるお前もオカマなんだろ? 気持ち悪ぃ」


 ……ほう。面白いじゃないか。


「なるほど。で、そのオカマに散々モーション掛けてフラレたホモ野郎はどちら様でしたっけ?」


「あ? 何言ってんの? してねーよ、そんなん。何処に俺のそんなコメントあるんだよ」


「【優たん♡俺達の出会いってもはや運命だよね?】【優たん♡愛してるよ♡】【優たん♡今度のお休みいつかな? 優たんに会いたいな】 wwwどーせコメント消してすっとぼけるつもりだと思ってスクショしてあんだよwww 何が優たんだよホモ太郎さんよwww」


「でっち上げてんじゃねーよ!」


「おい必死だなホモ太郎w」


「誰がホモ太郎だ!!」


「ああごめんごめん。ホモ太郎じゃなくてホモ太郎侍だったなwww」


「あ? テメエ喧嘩売ってんのか?」


「喧嘩になんかならねぇだろ? お前のホモデッキでどうやってワテクシに勝つんだよ? 雑っっっ魚www」


「上等だこの野郎! 全面戦争だ! たかが4人で勝てると思うなよ!」


「雑魚がいくら群れたって雑魚なんだよw シラス軍団に改名しろよwww」


 やっちまったな。ワテクシもまだまだガキだな。


 こうしてメデジン・カルテルとAKH48の血みどろ全面戦争が勃発した。

 

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