表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

87/89

87 しゃぶしゃぶ

「……おやびんおはよ」

「おーっす」

「お疲れ様でーす」


「お、来たな。なでくりなでくり」


 今日は先日約束した、しゃぶしゃぶに連れて行ってやる事にしたのだ。


「なんで小夜だけ撫でるんだよ?」

「そうですよ、不公平です」


 小夜だけなでくりまわしてたら、日向と優がブー垂れてきた。


「おまい等もゴスロリツインテールで来たら撫でてやるよ?」


「ゔ!!」

「それはちょっと……」


「だろ? これは小夜が撫でたくなるほど可愛らしい見てくれだからだ。お人形さんみたいだろ」


「んじゃ、アタシ達は可愛くないのかよ?」


「可愛いけど方向性が違うな。小夜はなんつーか、妹っぽいだろ。引き換え、日向は母ちゃんぽいじゃん」


「……確かに」

「ママ味が強いんですよね日向さんて」


「それは喜んでいいのか?」


 かなり微妙な表情だな。まあ母ちゃん言われてもピンとはこないか。


「小夜は撫でたい。日向には甘えたい感じか」


「ああ、そういうことか。なんとなくは理解した」


「じゃ、じゃあ僕はどんな感じなんですか?」


 優がキラッキラした目で訴えてきた。ん〜、なんかこんな感じ昔あったよーな…… あっ!!


「お手!」


「ワン!」


 そうだそうだ、昔となりの家で飼ってたペスがかまって欲しい時、こんなだったな。


「犬だな」

「……犬ね」


「しまったぁ〜、条件反射で手が出ちゃったぁ〜」


 優くん。条件反射で出てたら君はまごうことなきワンちゃんです。


 メデジン・カルテルにおいてのポジションも決まり、お目当ての店へと向かう。向かうお店は過去、会社の社長に数回連れてきて貰ったお店。味については文句無しの絶品だ。もっとも、それなりに値は張るがせっかくのしゃぶしゃぶデヴューだ、良き思い出にしてもらいたい。


「たのもー」


「おいおやびん、たのもうは無ぇだろ」

「……道場破り?」


「いらっしゃいませ。面白いお客様達ですね」


 お店の女将さんが出迎えてくれた。ワテクシ達のやり取りを上品に笑っている。


「ええと、予約してたおやびんですけど」


「はい、賜っております。あの、つかぬ事お伺いじすが、◯◯社長さんと来られた事……?」


「へ!? 確かにそうですけど、憶えてるんすか?」


「ええ、職業柄お客様は憶えてしまうみたいで」


 おお、すげぇな。プロフェッショナルってのはこういう人のこと言うんだろうな。

 そんな女将さんに座敷に通されると、燦然と輝くしゃぶしゃぶ様が仰せになる。初っ端は奮発してお高い肉を用意してもらったのだ。もっとも、おかわりは一番チープなのにしてもらうが。


「おお〜! なんかめっちゃ高そう!」

「……ごくり」

「お腹ペコペコです!」


 な、なんか、ものっそい食いそうだなコイツら。おぢさん安月給なんだから節度をわきまえてくれたまえよ?


「今日は食うぞ〜」

「……朝ごはん抜いてきた」

「食べ放題ですから!」


 せ、節度を……


 手持ちの金額で育ち盛りのJDを満たせる事が出来るのか、いささか不安ではあるが、それは一旦おいておき、しゃぶしゃぶを堪能しようではないか。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ