85 やってんな!
「ちょっと待ってくれおやびん! アタシ3歩しか進めないんだけど!?」
「それは奇遇だな。ワテクシも3歩だ」
「……わたしも3歩だよヒナちゃん」
「あ、僕も当然3歩です」
「ふぇ? どゆこと?」
ヒナちゃんはメダ◯ニを掛けられた。ヒナちゃんは混乱しているw
いや、イベントが始まりお宝コンプも一通り達成して、アイテムマラソンをし始めたんたが、その仕様に日向が目を白黒させているのだ。
やっぱりコイツお知らせの説明読んでねぇな。まったくしょうがねぇなぁ。
「優くんや。能天気さんに説明しておやりなさい」
「わっかりました! いいですかパー子さん、カクカクシカジカ……」
「はぁ!? なんだよソレ!! アタシ前回からこのイベントの為にずっと任務ポイントに極振りしてたんだぞ!!」
「だぞって言われてもなぁ。ワテクシだってこんな仕様になるなんざ思ってもなかったよ」
「くぅ~」
おいおい、日向からくぅ~が出ちまったよ。普段考えなしな日向が一所懸命考えて極振りしたってのにプププッ! いけないw 笑っちゃったw
「切り替えだよ切り替え! 真計略が沢山出れば損した気持ちにならんから!」
「そうだな〜。よし! 無心で走る!」
「……さすがに今回はわたしも走ろうかな」
「僕も回復酒いっぱいあるし走ります!」
「おお、いいねいいね。終わったら計略トレードしようぜ!」
簡単に切り替えられるサッパリした性格は見習いたいもんだな。そこまでモチベーション落ちてなくて良かった。ワテクシもコイツらに負けじと走らねばな。
で、まぁ走り出したわけだが…… さすがにこれは胃がキリキリする!! 消費量がハンパねぇ! 匈奴の儲けが全部吹っ飛んじまうよ! つーか、それが目的でこんな仕様にしたんじゃねぇのか?
なんてな邪推すら生まれるくらいにはキツイ。どっちにしたってこんな仕様じゃ初心者は走れないだろ。
これで真計略がろくすっぽ出なかったら大爆死待った無しだな。いやいやいや、考えても始まらん。とにかく今は走ろう。
地獄の消費量に片キン◯マもぎ取られそうな気分にもめげず、ひた走る。それが真っ当な廃課金者ってなもんよ。
んで、走りきったわけだが。
「真計略17! 渋い! 渋過ぎるぞ運営よ!!」
「……わたしなんて6だよ」
「僕は7ですぅ」
どうやら小夜も優もあまりの渋さに涙目のようだ。
「へぇ~。アタシ32出たけどな」
「へ?」
「……は?」
「え?」
「いやだから真計略チケット32枚。ん~、欲言えばもう少し欲しかったけどなぁ」
こ、こいつ、まさか!?
「おい日向、お前やってんな?」
「あ? なんだよやってるって?」
「……ヒナちゃん正直にいって。やってるよね?」
「だからなんだよやってるって?」
「日向さん見損ないましたよ!! やってるなんて!!」
「さっきからなんなんだよ皆んなして!! やってるって何をだよ!!」
「ズルだよズル!! お前やってんだろ!!」
「やるかぁ~っっ!!」
「……ズ〜ル、ズ〜ル、ヒナちゃんズ〜ル」
「い〜ってやろ、いってやろ、運営さんにいってやろ」
「濡れ衣だぁ〜!!」
こうしてワテクシ達は無駄に強運のヒナちゃんにうざ絡みして、憂さ晴らしをするのであった。
「アタシは無実だぁ〜っ!!」




