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73 お土産大作戦

 花魁道中からの助っ人も混じえ、匈奴イベントをせっせことこなしてゆく日々。


「やった! 計略出た!」


「いいなぁ〜」


 おかげ様でかなりハイペースでレイドボス撃破が進んでゆく。撃破報酬アイテム狙いで参加していただいたメンバーも、大満足の内容だろう。ぶっちゃけこの先2つ3つのイベントでは回復酒に困る事も無いくらいだ。


「ただパサーのみなさんは撃破数が伸びないから、イベント報酬のカードが残念な事になり申し訳」


 そう、撃破数はレイドボスに対する貢献度――要するに一番ダメージを与えた人に入る為、いっちょ噛みのパサーは全然伸び無いのだ。


「大丈夫ですよ、それは承知の上でこちらに参加したわけですから。もっと言うと、今回は順位報酬諦めてたメンツなんです。なのにこんなにアイテムが手に入ってしまって嬉しい誤算なんですよ」


 花魁道中副団長のリオンさんがきちんとフォローを入れてくれる。ありがたいもんです。


「あと、日向ちゃん達と一緒に遊べるの楽しくて!」


 日向、小夜、優は花魁道中のみんなから非常に可愛がられている。軍板で日夜キャッキャウフフとはしゃいでいる有り様だ。


「アタシ達も新鮮で楽しいぜ。普段はおやびんの突っ込み役で大変だからなぁ」


「ちくしょー、軍板が活気に満ちあふれて小気味良く下ネタをぶっ込める隙間がない!」


「……この状況でも虎視眈々と狙う(ヲトコ)


「小夜さん、そんな格好いいものでは無いですよ?」


 優くんはちょいちょいクリティカルにディスってくるよな……


「ま、まぁなんであれ皆が楽しんでくれてるなら良い事だ。順位気にしなきゃ肩の力抜けて良イベと言っていいかもな」


 忙しいは忙しいんだが、今回ワテクシはおんぶに抱っこ作戦がドハマりしてるから余裕の最高報酬だろう。逆に大規模軍団だとアタッカーの引き運に左右されて辛いかもな。


「でもなんかこんなに儲けちゃうと本隊の娘達に悪いわね……」


 ふと、リオンさんがつぶやく。花魁道中本隊においても、おんぶに抱っこ作戦は行われているはずだが、何しろアタッカーが蘭華のみなのでどうしてもあぶれてしまうメンバーが出てしまう。回転率はこちらより落ちてしまうだろう。

 そんな中1人の花魁道中メンバーが、


「リオンさん、そしたらみんなで出し合ってお土産渡しません?」


「あ、なるほど、私達はもう潤沢にアイテムとれてるしね。そうしましょう!」


 リオンさんもその意見に賛同すると、他のメンバーもやはり右にならうようだ。とりわけ蘭華を筆頭に結束の強い軍団だからな、こういう時の一枚岩っぷりは見習わなければならないかもな。


「そういう話しならアタシ達も協力させて貰うぜ」


「……うん。いつも道中には良くして貰ってるし」


「僕も頑張って稼ぎますよー」


 ウチの3人も協力体制に入る様だ。仲睦まじくて重畳。


「よっし! そしたらいっちょ気合入れてギアあげてくぞ! 本隊のメンバーがビビって座りションベンするぐらいお土産渡して吠え面かかせてやろうぜ」


「いや、吠え面はちょっと違うだろおやびん」


「……ここぞで決めるセリフの言えない(ヲトコ)」 


「ちょっと小夜さん、ホントの事いったら可哀想ですよ」


「日増リスペクトが無くなってゆくしくしく」


 メンバーにはディスられ、お客様には笑われながらもイベントの日々は過ぎていった。

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