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みーくんとりーゆと山田さん  作者: りーゆ
第二話 押切 麻衣
24/77

・・月・・日ア.∀xd2ェ

 恋愛でドロドロする大人にだけは、なりたくなかった。

昼にやってた昔のドラマみたいに、なんとかさんが誘惑しただの、彼女とよりを戻そうだの、さらに、間に一人を挟んで取り合いするような姿を、

内心、軽蔑していたのだ。


だっさいなぁ、いつのドラマだよ。

トレンディーという言葉が、それで飾られる時代は終わってない? と。

見るも恥ずかしい。

幼稚で、無様で、これだから恋愛しか能がないババアは、醜いと。


今のトレンドはそんなもんじゃないだろうか、なんて勝手に思った。

カルメンだったかなにかも、当初は、貴族に受けなかったとか音楽で習ったし、私はその時代の人となら、気が合うんだろうか。


 だから、まさか。

知らぬ間に「あの人をかえして!」

と詰め寄られる、私が一番軽蔑してたイベントが起きたなんて、あの日は、思いたくなかった。



もともと、両親の離婚や友達の両親の離婚、また友達の両親の不倫と、誰かの親があちこちで、カタチを変えていくのを見てきていた。

中学生になったりして悩むのは大体、進路かそういう悩みになる。


高校生になってもそう。誰かの『親』というのが恋愛、でもめるのを見ると、


恋愛でみっともなくわめくババア にはならない、と友達と、私たちは言いあったものだったのだ。


だからだろう。


「私のものをとらないで!」

数年後、久々に開かれた親睦会で会った、違う学校にいった同級生が突然、席を探す私にそんなことを言ったときは、

ハァ? と、思った。



子どものときの私や友達が『軽蔑していたババアというものになってしまうようで恥ずかしかったし、求められて押しに弱いような軽いのにはなる気がなかったものだから。

なんの手違いだろうか、私はそんなんじゃない、と。


「なんで彼は、あなたが好きなのよ!」


目の前の彼女は、勝手に泣き出したし、目の前の私は、誰から説明をもらえばいいのよと、悲しんだ。




彼女は髪を派手に染めていて、昔の、夏休み少年みたいな格好が今はきれいなワンピースを着てる。

恋愛主軸で語られても、聞く方がそうでない場合、


なにわめいてんだこの人

という感じでしかなくて、やっぱり私もそうだ。取った覚えもないし、彼とやらが彼女の持ち物なのかという話も、聞かされた覚えがない。


あぁ、彼女は変わってしまったんだとも、変わらないなとも感じたそれに、コメントをかえそうか悩んだ。


しかし結局、


「なんでこんなやつに」


の指差しで、



茶番を見ているようにしか感じられず、

なんだかあまりの事態の寒さに体内が冷えていく。


開いた口がふさがらなくなりそうなのをこらえ、


ソレハエライスンマセン


という、いつか言われた単語が頭に浮かぶのみ。そのときの私は困惑していた。



 何も聞いてないのに

とっただのなんだの責めるなんてやっぱり性格がよくない行為だし、

テレビでも観たあれのまんまで。

それにつかまるなんて不運でしかないだろう。



 私は、気づいていた。

恋愛に打ち込むからではなく、こういうもっと根本的な、幼い攻撃性が露になるのを見たくなかっただけなのだ。

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