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村祭の情景
この作品は、「劇伴企画」参加作品へのアンサーストーリーです。
劇伴は、
スペイン狂詩曲 リスト
所要で乗っていた路線に、懐かしい駅があった。学生時代の気ままな旅で、ふと降りてみた駅だった。あの時も今日と同じような青い空が広がっていたっけ。
ぶらぶら歩いて見つけた古い神社は、高い石段の先、昼からいくつか屋台を出していた。見上げる欅は陽に透けて美しく、風が神渡りの音を鳴らす。
焼きそばを食べる場所を求めて社の裏にまわると、君がいた。さらりと流れる黒髪を抑えることもなく、焼きイカにかぶりつく君。
目があった。あの時の俺たちの笑い声が蘇る。
お読みいただきありがとうございました
原作はこちら。
月光
作者:工藤まなみ
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