第二話 意地
前回までのあらすじ
俺こと、赤九人恵夢は祖母から自分の本当の家族について聞かされる。そして、俺はそれ以来人との距離を置くようになった。
祖母からあの話を聞かされて以来俺は人との距離を置くようになっていき遂に学校を登校拒否するぐらい家に籠もるようになった。また、学校に費やす時間をVRゲームにつぎ込むようになっていた。
「今日はどうしようかな。あらかた俺に勝てる奴なんていないしな。」
そう、俺はそのVRゲームの中ではその名を知らぬ者はいないぐらいの最強のプレイヤーとして君臨していた。だが、それではもう満たされなかった。俺は自分よりも強い奴を倒したいと思うようになっていた。
「なら、新しいゲームでも始めるか…。まあ、そう言ってもやるゲームが無いし…。」
すると、パソコンチャットにメールが届いた。
「何だ?運営からか新しいクエストでも始めるのか?」
しかし、そのメールは運営からでは無く、あるプレイヤーからのメールであった。
「シオリか…。あいつもしつこいな俺にボス攻略に出ろなんて。」
そう、ゲームと言えばボス攻略が普通、醍醐味であると思うが俺にとってはどうでもいい事である。俺はプレイヤーとサシで勝負するのが俺の醍醐味であるのでボス攻略なんてただ図体とHPゲージが高いだけのモンスターなんて相手になんてするだけ時間の無駄である。そのメールを無視をした。しかし、まあこれでもゲーマーの端くれではあるのでボスだけは観ておこうと思いボス攻略作戦を遠くから見ることにした。
「それでは、ボス攻略作戦の会議を始めましょう。」
と、彼女は、多人数のプレイヤーと共に攻略会議を始めたそれを遠くから観ていた俺は
「うわー。シオリが指揮するの…。嫌だわ。ぜって、出たくね。」
会議を大体見終えると俺はあいつに見つかりたく無いのでそこから離れた。しかし、時すでに遅く
「メグ。なんで逃げるかな?ボス攻略会議を聞いていたわよね。」
「聞いてはいたけど‼︎別にボスなんて図体とHPゲージが高いだけの筋肉ダルマ見たいな物の為に時間を割くのこそ時間の無駄だ‼︎」
なんとも、自分の姿とやっている事のギャップがありすぎると後で思った。しかし、彼女は
「へえ〜‼︎ボス負けるのが怖いの‼︎いや、私貴方を見間違えていたのかしら。いや、腰抜け見たいとは思わなかったわ。」
腰抜け…。上等じゃねか‼︎ボスが怖い?それこそ間違えだ‼︎ボスなんて図体とHPゲージが高いだけのモンスターだ。
「上等じゃねか‼︎シオリお前、俺にケンカ売った事を後悔させてやるよ。」
すると彼女は、
「なら、それを仕事で見せてちょうだい。」
と、笑顔で言った。そんなこんなで俺はボス攻略をする事になった。しかし、こう言うのもなんだか、俺は、自称もあるかもしれないが最強のプレイヤーである。であればまあ、察しの良い方は分かるかもしれないが俺一人でボス攻略してしまった。
「ああ‼︎また、シオリにはめられた‼︎なんでこう、手玉に取られているんだろ…。」
なんとも、俺はあいつに手玉に取られてばっかいるんだろ。
「何言っているのよ。貴方が私のこれの楽しさを感じてしまったんだからそれの責任を取りなさいよね。」
なんて理不尽な事を言うだ。なんで俺なんだ。俺は何もしていないはずなの…て、まさか…。
「まさかお前、あの時のローブの女?」
「今更気づいたの?貴方も貴方で余り人が見えていないのね。」
うん。今更気づいた。そうそれはこのゲームの初期の頃の話だ。当時の彼女は暗い印象を持っていた。まあ、そんな彼女との接点というのもなんとも言えいえないが、ボス攻略戦でパーティを組んだと言うのが最初である。
「あのボス攻略の時以来楽しくなっちゃった訳だよなこれのは多分…。」
「それは多分じゃ無いわよ。楽しくなっちゃったのよ。」
だそうですが、俺が関係無いだろうに。俺の責任を取る意味あるのか?そんな事を考えている内に新しいエリアに来ていた。
「次のエリアはなんとも自然が多いわね。」
と、彼女は言った。今回開いたエリアは森林や湖に囲まれた所らしくほとんどモンスターがいないらしい。
「ボス攻略は終わったろ…。俺は帰る。」
俺は、そう言って帰ろうとすると
「ちょっと待て‼︎何で帰ろうとするのよ。」
「はあ?俺はボス攻略をしてやったんだからもういいだろう。」
そう、それ以上に今回のボスは少し歯応えがある奴であった為少し披露したのである。だからと言うわけでは無いが…しかし、今は正直ここからログアウトしたいぐらいなのだが…。
「疲れているんだ。早く帰らせてくれ。」
さすがにそう言うと、
「分かったわよ。話はまた今度にするわよ。」
話を聞き終わると「分かった。」と言いログアウトした。ログアウトすると、外はもう暗くなっていた。
「ち、あのボスの状況処理がイかれていやがった。あれじゃ、俺でもあとレベル10足りなかったら死んでた。それほどの奴が出て来始めたのか。」
俺はそれを待っていたかのように笑っていた。
「ああ、もっとレベルを引き上げないといけないな。」
(お前のその考え方はある意味、常軌を逸した考え方だな。)
ペイン…。お前が話しかけてくるんなんて珍しいな。と、ペインに向けてそんな事を言う。
(俺はもともと俺は喋る方だ。お前の親父とは良く喋ったりした。)
そうなのか…。ペイン、父さんはどんな人だったんだ?と、ペインに父さんの事を聞いてみると、ペインは悩んでいた。
(あいつな…。何とも表現しにくい。そうだな〜。)
そんなに悩む事だった事だったのかと思っていると、
(あいつはお前よりも自分の事を優先できない人間だった。しかも、厄介ごとを背負いこむ性格で誰一人として切り捨てる事が出来ない不死身の人間だった。)
背負いこみ症で切り捨てる事のできない不死身人間…。何とも俺とは真逆だな。それ以上に自分の事を優先する事が出来ないてどう言う事だ?
悩んでいると、
(早い話が自分に正直過ぎたんだ。それも、誰も殺さないと言う誓いを立てたぐらいに。)
偽善者。それが最初に頭の中に出て来た言葉であった。
(偽善者か…。だが、お前はそれ以上に偽善だと思うぞ。)
分からない。ただ分からない。それが今の自分の心にあるモノなのかものなのかすら。
「だけど、そんなのどうだっていい…。俺は俺を貫くだけだ。」
・
あいつは春間よりも脆い体も心も何もかもが脆すぎる。それは年という意味であれば春間そうだったかも知れないがあいつはそんなものではなかった。何も信じていない…春間お前はこんな時どんな事を言うんだろうな。
・
それから俺はもっと強さを求めるようになった。誰もが俺を認めるようになる様にもっともっと使命感に駆られるようになっていた。
そんな、事を続け体を壊した。まあ、理由は簡単。栄養不足と睡眠不足である。なんとも呆気ない体の作りであった。それ以来親父からはゲームをする事を止められた。しかし、俺はゲームがし続けたかった。それは好きだからでは無く使命感によってである。
「ダメだ。お前にはそれよりも…もっとできる事があるだろう。それにお前はまだ若い死に急ぎすぎだ。」
何が‼︎何が‼︎
「あんたに何が分かるんだよ‼︎俺の何を知っているんだよ‼︎」
俺は、親父に怒りをぶつけてしまった。それを聞いた親父は
「少なくともお前よりお前の事は知っている。その恵夢という名前の意味もお前の性格も…そして本当のお前の親の気持ちもな。」
そう言って親父は、病室を後にした。
「本当に何を知っているんだよ。俺の何を。」
俺の心はイラついていた。それはぶつけても仕方ないものであった。
「ああ、ゲームも全て取られネットはあっても制限がかかっている。何もできねじゃねか‼︎」
だんだんイライラが爆発しそうになっていた。けれども、ここで暴れたら其れこそ面倒くさいのは目に見えていた。だから、病室を抜け出した。
抜け出したからと言って何にも出来ない為、歩いていると、一人の車椅子に乗った女の人にぶつかった。
「すみません。前を見てなくて大丈夫ですか?」
俺が言うと、女の人は
「大丈夫です。気にしないでください。」
そう言った彼女だが、車椅子を直しても乗る事が出来ていなかった。俺はそれを見て、
「はい、これで座れるだろう?」
俺は彼女を担ぎ車椅子に座らせた。
「ぶつかっておいて何だけど、出来ない事は誰かに頼った方がいい。そんな痩せ我慢した所でただ、自分を苦しめるだけだ。」
俺はそう助言すると彼女は
「そんなのあなたには関係ありません。そんな事、最初から分かってる…。」
そう言い、彼女は去って行った。
(何だよ。ただ助言しただけなのに。)
あとあと、この出来事が俺の人生を変えている事を俺はまだ知らなかった。そして、その夜、兄弟たちとお袋が来た。
「兄ちゃんがゲームして無い‼︎お母さん。兄ちゃんがゲームして無い‼︎すごい事だね。」
弟‼︎そう言う事を言うのをやめろ…。兄は傷ついたわ‼︎それを聞いたお袋は苦笑いをしていた。しかし、この苦笑いは怒っている時の顔である。なぜかと言うと、一番心配し、怒ったのはお袋だからだ。その為、必然的に親父にゲームを取られるだけまだマシなのである。
「お袋にチビ達どうしたんだ。お見舞いにしては、偉く遅い時間だな。」
「ああ…。それは、恵夢がまた誰かに迷惑を掛けたて聞いたから。何をしたのかしら。」
やべ…お袋を怒らせる事してねはずなのに何で怒っているんだよ分からねよ。その為、俺はお袋に、
「いや、俺は何もした覚えは無いんだけどな…。」
そう言うと、お袋は、
「看護師さんから聞いただけど、車椅子の女の子にぶつかったんたんだってね。」
ああ、あの時か‼︎けど、俺あの時ちゃんと謝ったし、車椅子に乗せたし別に悪い事した覚えが無いんだけどな。そう思っていると、
「恵夢。あなた、その子に失礼な事言ったらしいじゃない。」
失礼な事?何だそれ?別に言った覚えは…あった。あの言葉か。だが、俺は間違った事は言っていないだから、
「お袋。お袋がどう思うか分からねけど、俺は今回は間違った事はしてねと思う。俺は、自分でできない事は人に頼った方がいいと言っただけだ‼︎」
それを聞いたお袋はため息を付き、
「恵夢。貴方は誰よりもまず最初に、その人の気持ちを考えなさい。実際そうであったとしてもそれは、その人にとっては嫌な事だったりするだから。」
最悪の気分である。なぜ、間違った事を言っていないのにこうも怒られなくてはならないのか。次の日文句を言ってやろうとその車椅子の彼女を探した。すると、以外にもすんなりと見つかった。話を聞いてみると10年前から入院や退院を繰り返しているらしい。俺は、ナースさんに
「すみませんけど、その人の部屋を教えてもらえませんか?」
すると、ナースさんはこう言った。
「教えるのは構わないけど多分、話は聞いてもらえないと思うわよ。何せ、人見知りだもん。」
はあ‼︎面倒くさいな。俺の関わる人は大体面倒な性格ばかりの人たちだな‼︎そう言っても仕方ないので、彼女の病室を訪ねてみた。
「ここか?一人部屋て事は、金持ちなのか?」
そう、独り言を言っていた時
『ガラガラーーーー‼︎』
彼女が部屋から出て来た。
「貴方は、昨日の…。何か用ですか?」
目があった瞬間、不機嫌な顔をし始めた。何とも人見知りの典型的な決まり文句だな。しかし、俺からすれば好都合であった。
「あんたに話があってな。昨日、あんたに言ったことについてだが。一応、言っておく。あんたに言ったことは間違っていたなんてこれっぽっちも思っちゃいねからな。」
これこそ、売り言葉に買い言葉、ある意味、宣戦布告だ。それに対して、彼女は
「知っています。あんな言い方するような人が自分が間違っていたなんて言わないものね。」
何とも、腹立つ言い方である。しかし、ここでイラついても仕方がないので。
「言いたい事は…。それだけだ‼︎」
無いよな?言いたい事はいたよな?まあ、いいか‼︎俺は帰ろうと思った時。
「な…名前。名前何で言うんですか?宣戦布告している人の名前は忘れたく無いので。」
マジかよ。そんな理由かよ。まあ、仕方ないと思い名前を言った。
「恵夢。赤九人恵夢。文句を言いたきゃ、その名前を言えばいい。ナースが連れて行ってくれる。」
「名前を覚えました。今度は私が貴方のところに行きましょう。けど、見ての通りなので貴方を頼ります。明日の午後七時にソードオブワールドと言うゲームの1層の噴水で待っています。分かったら出て行ってください。」
そう言われると締め出されてしまった。だが、それ以上にあの子ゲームするんだな。と言うことが一番の以外であった。あの子みたいな子は大体毛嫌いが多いと思うが…。人を見た目で決めつけは良く無いな…辞めておこう。そして、その夜、親父にゲーム機を持って来てもらった。
「あの時はどうしたかと思った。お前があそこまで頼むと思わなかった。」
確かにそうだ。俺があそこまで頼むとはまず持ってありえない。だが、頼んだ言い方については絶対に言いたく無いので言わないでおく。
「しかし、人の為にお前がゲームをするなんて良いこともあるんだな。」
初めて親父の笑った顔を見た。良いや、笑った顔を見た事は有るのかも知れないが見てこなかったから知らないのかもしれない。
「人の為じゃ無い。自分が正しいと思いたからだ。別にあの子の為だからじゃ無い。」
ふと、親父は俺にある事を話してくれた。
「力を持って成せる事は支配と破壊だけだ。だから、正義何て存在しない方がいい。と、言った人間がいたよ。その人間のその考えは全くそうだと俺もそうだと思う。だからこそ、力では無く心で人に寄り添える人間になれ。俺はお前がそれが出来ると信じてる。」
力では無く心で人に寄り添える人間…。そんなのになれるのかな。
そうな事を考え寝付くと朝になっていた。何とも変な気分だった。何とも言葉では言い表せない感覚であった。
そして、気づけば俺は屋上にいた。すると、
「涼しい…。今日はいい天気だ。早く退院したいな。」
あの子だった。独り言か?まあ、言わせておくか…。その時はとにかく眠く目をつぶろうとしていた時…
「私は、気づいていたのに。あの子は気づかないなんて。けど、驚くだろうな……と知った時は。」
本当に、俺はバカだよ。お前に気づけなかった。俺はその後の数時間その後悔を抱えたまま約束の時間がやって来た。半分行くのを躊躇いそうになったが行く事を躊躇しても仕方なかった。そして、
「リンクスタート」
約束の場所へ行った。そして、待っていたのは、ある人を見ようと集まった多くのプレイヤーとその中心にいる俺がよく知る人であった。
すると、彼女は俺に気づき、プレイヤーをかき分け俺の所に来て、
「やっと、来た…来ないと思った。フード。脱いだ方が良いよメグ。」
と、彼女は笑いながら言った。俺は仕方なくフードを脱ぐと、他のプレイヤーは騒ぎ出した。
(おい見ろよ。アレは、メグじゃね。)
(あんな、近くに来るんだ‼︎)
(やべじゃん。其れに、シオリとのツーショットとかマジパネ。)
なんとも、有名な事で…。と思った。そして、
「お前に気づかなかった自分が恥ずかしくて来たくなかったけどな…シオリ。」
「あら、私はメグだって一瞬で分かったわよ。」
俺は「何でだよ。」と言うと、
「そうね…。あなたと組んでいたからでいいかな?」
俺は、ため息をついた。これからどうしたものかと思っていたら、
『デュエルバトル』
それが俺の目の前に表示された。
デュエルバトルとは、1対1の対決の事である。
「おいおい、俺と戦う気かよ。シオリ。お前、俺の力知っているよな。」
すると、彼女は懐にあった剣を抜き俺の顔の目の前に突き出した。
「ええ、分かっている。けど、私はあなたに負ける気は無い。」
俺はその言葉を聞き、ニヤついた。
「おもしれ。戦ってやるよ。けど、アレは使わないでやるよ。」
「何、手加減してやるて言っているの?」
「肯定。お前と戦うのにあんなモノは無粋でしかない。なら、お前が納得行くもので戦おう。と、思ってな。」
そう言って俺は、デュエルの認証した。すると彼女は、笑い
「なら、本気を出さずにはいられなくしてあげる。」
彼女は、俺の懐に入り攻撃を始めた。
シオリのバトルスタイルはスピードタイプである。しかも、体力の消費が極端に少ない。だだし、攻撃力は弱く。その代わり、攻撃のヒット率は格段に多く何回も打ち込むことで敵を屠る。だから、デュエルバトルの場合はもっとも有利である。その為か、俺はかなり押されていた。
「ねえ、メグ。貴方なんで本気で打ち込んで来ないのよ。貴方このままだと負けるわ。」
「そうだな。このままじゃ、俺は負けるな。」
そう言って彼女の剣を全て避け距離を取った。そして、ストレージから剣を二振り取り出した。
「こっからは、暴れてやるよ。お望み通りにな。」
俺は彼女の剣を避けながら剣を打ち込み始めた。俺のバトルスタイルは二刀流である。スピードと力を兼ね備えた最強と言ってもいいタイプである。一撃一撃が重く、スピードもある為隙を与えない戦闘をする。しかし、欠点もまたあり、持続的な体力はない。その為、スピードタイプのようなヒット率は四分の一まで下がる。
「メグ。貴方の場合、持続的な攻撃方法が無いから単純なのよね。」
なんとも喧嘩を売っているようにしか聞こえないが気にしても仕方ないので、打ち込み続けた。そして、撃ち続ける事30分以上、予想通りの展開となっていた…俺が追い込まれている。
「メグ。意地貼らずにアレ使えば。」
彼女は俺にそう言ってきた。確かにこれ以上戦っても勝てる気はしない。けど、負けるのは嫌なので、
「負けるのは、癪だからな本気出してやるぜ。」
そして、俺はあの言葉を言った。
「"我が力、我が魂、我が剣。幾たびの道も妨げる事は叶わず我は無敵とかす。"」
と、言うと剣は一つの大剣となり服も鎧に近しい服装となる。また、この状態ではHPや体力も攻撃を受けたとしても体力がなくなったとしても全開となる。俺はこれをオリジナルスキル。"無敵"と言っている。
「本気になってくれてありがとう。これで私の新しいスキルが試せるわ…。」
新しいスキル?並大抵では出来るものでは無いのだが…面白い受けて経とう。すると、彼女は武器をレイピアにすると、服も今までよりも身軽そうで例えるなら光を纏っている感じがした。
「行くわよ。今の私は誰よりも早いわよ。」
すると、彼女の姿が見えなくなった。そして、知らないうちに攻撃されていた。
「メグ。これが私のオリジナルスキル…閃光。多分、貴方や他の人よりも早いわよ。」
いいね。それぐらい無いと張り合いがあったものじゃ無い。倒した…倒したい。
そして、俺のHPが戻ると、俺は彼女に向かっていった。
「うん。うん。そう言う感じ貴方はそう来てくれると信じてた。」
そう言って彼女は消えた。いや、目が追いつかない速さで動いていると言う方が正しい。けれど、
『カッチーーーーーーーーーーーーーン』
俺は彼女の剣を止めた。
「予想は出来るんだよね…次の手が。」
彼女の顔は不思議な顔をしていた。しかし、躊躇なく次の攻撃に移った。しかし、
『カッチーーーーーーーーーーーーーン』
また、俺は彼女の剣を止めた。さすがにあちらさんも気づくだろう。確実に一瞬、俺の近くに来た時に彼女よりも早く動いている事に。
「貴方、私よりも早く動けるのね。」
「いや、ほんの一瞬だけだけどな。だが、代償も大きい。何せ、"無敵"が解けかけてるんだからな。」
そう、"無敵"にも弱点はある。設定されたスピードや設定されているスキルなど決められた設定では、無敵は解けはしない。ただ、一定を超えるスピード、創作スキルなどは、"無敵"の条件には除外される為、さっき言った事を3回以上すると"無敵"は解ける。その為、俺の"無敵''は完璧な"無敵"なのでは無い。しかし、
「まあだが、設定されたスキルを使えば元どうりなんだけどね。」
彼女はそれに対して、
「本当に貴方の力。チートだわね。今更だけど。」
なんとも今更すぎるが、それはそうと決着を付けなければ…。俺はそう思い。剣を目の前に持っていき、エネルギーを貯め始めた。すると、彼女も気づき始め俺に集中砲火し始めたがもう遅かった。なぜなら俺が放とうとしている技は、絶対と名のつく技なのだか。
「"絶対"(アブソリュート)」
そうすると、彼女は吹き飛ばされ倒れた。そして、彼女のHPがレッドゾーンに入った為デュエルに決着がついた。流石にやりすぎた気もするが、別におれが損するわけでも無いし。それよりも俺は彼女の近くに行き手を貸した。
「メグ。本当に手加減する気ないわね。」
彼女は俺の手をとりそう言った。
「ああ、さらさらない。」
しかし、久しぶりにゲームが楽しめたと感じられた。