下
ペットボトル等を時計に向けて投げてみたが、やはり届かない。
「アタシ達が触れている物、動かしている物は小さくなるみたいね」
雫は落胆しながらも必死で他のアイディアを練っている。
「投げても届かないんじゃ、手の打ちようがないよー・・・サイキックとかあればいいのに」
燃香は疲弊し、項垂れている。
「生憎サイキック系の能力は俺は持ってないからなー」
俺も冗談を言う気力がない。ホント、超能力とかあったらなーと思う。
あるかなー・・・手の届かないものを動かす能力・・・ん?・・・あるかも??
「・・・いや、そうでもない。試してみたいことがある」
俺はくるりと振り返り、時計に背を向ける。
「二人共、衝撃に耐えてくれ」
・・・そう、初めから時計に向かわなくて良かったんだ。
俺は時計と反対側の壁へ向かって歩き、天井を思い切り叩いた。
そう、巨大な手で天井を叩いたのだ。
「後ろに進めば、俺達は大きくなる。そして時計とは壁で繋がっている。俺達が時計へ到達できなくても、この衝撃は到達できる!!!!」
大地震のように大きく天井が揺れ、グラリと時計が落ちる。
それを確認した俺は、壁をたたき、部屋ごと大きく横揺れをさせ、衝撃で時計を俺達の方に飛ばす。
「おおおお!!!!!やったね、ジョー!!!」
時計をキャッチした燃香は急いで時計の針を合わせる。
ガチャリと部室の扉が開き。俺達も元の大きさに戻った。
「ふう・・・何とか助かったな」
「そうだねー・・・結構今回はピンチだったよ」
燃香はホッと胸を撫で下ろす。
「しかし、この壁の凹みはどう言い訳しましょうか・・・」
雫の言う通り、次の難題が俺達を待ち受けていた。




