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彼らは一歩も外に出れない  作者: 馬場家越
3/3

ペットボトル等を時計に向けて投げてみたが、やはり届かない。

「アタシ達が触れている物、動かしている物は小さくなるみたいね」

雫は落胆しながらも必死で他のアイディアを練っている。

「投げても届かないんじゃ、手の打ちようがないよー・・・サイキックとかあればいいのに」

燃香は疲弊し、項垂れている。

「生憎サイキック系の能力は俺は持ってないからなー」

俺も冗談を言う気力がない。ホント、超能力とかあったらなーと思う。

あるかなー・・・手の届かないものを動かす能力・・・ん?・・・あるかも??

「・・・いや、そうでもない。試してみたいことがある」

俺はくるりと振り返り、時計に背を向ける。

「二人共、衝撃に耐えてくれ」

・・・そう、初めから時計に向かわなくて良かったんだ。

俺は時計と反対側の壁へ向かって歩き、天井を思い切り叩いた。

そう、巨大な手で天井を叩いたのだ。

「後ろに進めば、俺達は大きくなる。そして時計とは壁で繋がっている。俺達が時計へ到達できなくても、この衝撃は到達できる!!!!」

大地震のように大きく天井が揺れ、グラリと時計が落ちる。

それを確認した俺は、壁をたたき、部屋ごと大きく横揺れをさせ、衝撃で時計を俺達の方に飛ばす。

「おおおお!!!!!やったね、ジョー!!!」

時計をキャッチした燃香は急いで時計の針を合わせる。

ガチャリと部室の扉が開き。俺達も元の大きさに戻った。

「ふう・・・何とか助かったな」

「そうだねー・・・結構今回はピンチだったよ」

燃香はホッと胸を撫で下ろす。

「しかし、この壁の凹みはどう言い訳しましょうか・・・」

雫の言う通り、次の難題が俺達を待ち受けていた。

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