悲劇も不幸も必然的 (04)
私は今、絶賛危機です。
「お姉さん一人?俺らと遊ばね?」
「あ...えっと...あの...。」
絶賛、数名の男に絡まれてます。
これは世に言うナンパなのだろうか。
てか、絡んできてる男の人何気見た目怖い。
あ..私は今遊園地に来ていてそのあとはしゃぎすぎて渋野さんとはぐれてたんだよな...。
「申し訳ないんですけど...連れを待っているので。」
「連れ?何それ?男?そんな奴より俺らと遊ばね?」
「いや...あの...。」
この人達しつこいな..。
もう見てる人誰も助けてくれないし。
本当に誰か助けてよ..。
「もう、諦めて俺らと遊ぼうよ!」
「えっ!...ちょっと!離して!」
男の一人が強引に私の手を引っ張る。
私、一応女子なんだけど、もっと丁寧に扱ってよ!..ちょっと。
そんな私の言葉も一言も聞かない男。
私は男の強引な力に勝てず、引っ張られるがままだった。
「ちょっと!..」
私が手を強引に振り払おうとした時だった。
強引に私の手を引っ張っていた男が同時に倒れた。
「...え?...。」
私は状況が掴めなかった。
だけど、一つだけ確信できることがあった。
私の目の前には冷たい瞳をして怒っているような顔をした渋野さんが居た。
そんな渋野さんは私の手を掴んで自分の方に引き寄せた。
「し、渋野さん?!」
「無事か?」
「あっ...はい。」
私に向ける渋野さんの顔はすごい心配している顔だった。
でも、どこかちょっと悔しそうな顔をしていた。
「羽和。ちょっと待っとけ。」
「え?..し、渋野さん?!」
渋野さんはすごい怒ったような顔をすごい低い声で数名の男の前に立つ。
私は焦る。そりゃ、焦る。
そんな私のことはどうでもいいのだろうか。
渋野さんは次々襲ってくる男を一斉に倒していく。
すごい。ただそれだけ思ってしまう。
「あれ?明杜?」
「奈緒!くんの遅ッ...」
「何してんの?」
「さあ?私には訳がわからない。」
「まあ、予想はつくけどさ。」
奈緒は突然私の前に現れる。
つか。彼氏さんどこいるんだ?
そんな事考えている私の前に奈緒に襲いかかろうとする男が居た。
「奈緒!!!!」
「?!...羽和...?」
ダンッ!!っと言う音と共に周りにいた人達が一斉に音の方に目を向ける。
当然、渋野さんも向いているだろう。
だが、今の私には関係ないことだ。
そうだ、私が奈緒に襲いかかろうとしていた男を投げ飛ばしたのだった。
「...ねえ...あんたが話しかけてきたの私だろ?奈緒に手出ししたらどうなるかわかってるだろうな?」
「ヒイイイイッ?!」
私は普段とはまったく違う低い声でそう告げる。
投げ飛ばされた男は顔を青ざめて怯えていた。
そして、私はやっと我に戻った。
「...あ。」
我に返る私は辺を見渡すとみんなの視線が私に向けられていた。
そんな視線の中ただひたすら爆笑しているのが奈緒だった。
「明杜。さすが元空手部よね。」
そうだ。私は中学、高校両方空手部だった。
大会にも出て、そりゃ、すごい実績を残して卒業しましたよ。
今ではこんなんだけど...。
「...?!」
突然、渋野さんが私の手を強引に引っ張り、そのまま走る。
それに驚いた顔をする奈緒。
だけどすぐ笑って手を振ってきた。
って、そういうのじゃなくて、一体どこ行くの?!...
更新遅れてしまい申し訳ありません。
本当に毎回グダグダで申し訳ない(´・ω・`)