悲劇も不幸も必然的 (03)
「......。」
「はあ...。」
私は今ものすごまずいことをしてここに居ます。
「明杜。待った?」
「いや...べ、別に。」
「てか明杜の彼氏かっこいいね?」
「え..そ、そんな...う、ん。あ、ありがとう。」
私は今奈緒と約束した事を果たすためにダブルデートをしている。
渋野さんに相談に乗ってもらった後誘って強引に連れてきてしまった。
絶賛私のせいで不機嫌だ渋野さん。
本当にごめんなさい。
「あと、私の彼氏の、東都柊羽って言うの。」
「初めまして、東都っていいます。今日はいろいろすいませんでした。俺のわがままで。今日は一日よろしくお願いします。」
「あ...、こ、こちらこそ。」
奈緒の彼氏の東都君は何かと礼儀正しい。
東都君がお辞儀をしてくるので私もお辞儀をした。
そんな私の隣には不機嫌な渋野さんがいた。
まだ全然機嫌になおっておりません。
「それじゃ、行こう。」
「あ...うん。」
奈緒は私と渋野さんを察したのか。さっさと行くことにしたらしい。
目的地は遊園地。まあ私も遊園地は個人的には楽しみかな。
「あの...し、渋野さん...。」
「何?...。」
ひいっ!すごい声が低くて不機嫌なんですけど!!
これ絶対怒ってるよ。もう本当に怒ってるよ!!
「ごめんなさい。やっぱり、もうか、帰りますか?強引に連れてきちゃったし...。」
「俺だって、ちゃんとそういう理由を言えば来てやったよ。素直に。なのにお前が何も言わないからな。」
「あ.....ご、ごめんなさい。」
「ああ、もう泣くなよ。ほら今日一日限定恋人なんだろ?」
「...はい!」
渋野さんはいつもの優しそうな顔で笑った。
そんな渋野さんは私の手を握った。
これってまるで本当に恋人...。
自分の顔が少し熱くなってきている。
やばいこれは相当恥ずかしい...。でも今は楽しまないと!
「遊園地か、そういえば久々に来たな。」
「そうなんですか?私初めて来たんでちょっと楽しみです。」
「はあ?来たの初めてなのか?」
「え...ま、まあ。」
え?私なんかまずい事言っちゃった?
悶々してる私の頭を渋野さんは優しく頭を撫でる。
私は急な事だったから渋野さんの顔をチラッと見る。
渋野さんは優しそうな顔だけど少し悲しそうな顔をして笑っていた。
「それじゃ、今日は楽しまないとな。」
「...あ、はい!」
小さい頃から遊園地によく行く子がとても羨ましかった。
だけど私のわがままで他人を困らせたくなかった。
だから私我慢してた。あの人には周りの人にも。
「...結局心配で帰ってきちゃったな。明ちゃん元気かな?ー。」
これから更新遅れると思います。
申し訳ございませんm(_ _)m