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救いの手と喜びの涙

レベルが上がった喜びを充分に自慢した俺はレイ・シルクと共にワイトシェバルト村に向かった、地理には疎い俺だがシルクが居るから安心である。


しかし、俺に全く教養がないって事ではない!!

シュウが村にいた頃、何度か魔法について聞いたり、読み書きや算数など、少しぐらいは教養があるつもりだ


少なくともレイには負けてない……



「お、また居たか猿・・・」


村への行き道の途中に何匹かのバンバモンキーと出会った、ま、シルクは道を案内、レイは魔物の警戒、そして残った俺は魔物狩り係ということで俺はバンバモンキーばかりを軽快に切りつけていた


もう、ここら辺まで来ると汚い笑い方にむかつく事も無くなった。


俺は物思いに更けながらも次々とバンバモンキーと対峙した、なぁにファルシオンを一振りすればバンバモンキーなんて一瞬のうちにケリが着いてしまう、徐々に俺のレベルも上がっている


「そろそろだ、しかし、人が住んでいる、それを狙った盗賊も出没するらしい、決して人間の盗賊を魔物以下だと思うな」

「えっ?」


魔物以下じゃないんだ…結構強い盗賊もいるんだ…………

盗賊が出た所で焦る必要はない。俺たちは万全とは言えないが武器を装備しているからな。



そうして歩いているうちに村の人間を見つけた、盗賊と勘違いされないように少し様子を伺っている。


ん?遠くの方から叫び声が聞こえる、盗賊か!


俺の予想は当たっていた20人ぐらいで盗賊が村の馬小屋などを襲っていた、村の男たちも続々と武器を手に取り勇敢に立ち向かっている。


ロンア 男

村民 Lv14

装備 錆びたフライパン


リュー 男

村民 Lv8

装備 鞭


ライライ 男

村民 Lv14



一方、盗賊。


バンキュリー 男

盗賊 Lv20

装備 盗賊の笛 ダガー


レアクル 男

盗賊 Lv20

装備 ショートソード


ヲルチ 男

盗賊 Lv19

装備 ハードレザー 錆びたハルバード



戦力が違いすぎる…………ッッ…………

これでは村民たちに勝ち目はないだろう、てか、どうやって今まで盗賊の魔の手に耐えてきたんだ。

村民の装備が錆びたフライパンて……


「「あっ!」」


その時、俺はある作戦を思い付いた、レイも何か策があるような顔をしている。


そう、俺の作戦とは「村民の前で盗賊を退治!俺たちはいっきに村民から英雄扱いを!」大作戦、である。


え?今笑った?


「レイ、ここは勢いよく飛び出して盗賊たちを・・・・」


俺が言ってすぐにレイはうなずくと本当に勢いよく盗賊の前に飛び出した。


少し遅れて俺もシルクも飛び出した、盗賊も村民も呆気にとられている。


盗賊が俺たちの装備を見てケラケラ笑った、むかつく反応だ。


一方、村民は神からの救いの手がさしのべられたかのように俺たちを見ている。


「グルウォォォォォォォォォ!」


盗賊が俺たちに狙いを定めて襲いかかってきた、魔物と違い強そうなレイから倒しにかかっている、しかし、盗賊たちがレイを切りつけたところでその怪力で受け止められ奪われるだけなのにな。


「おっしゃァ、かかってこいやぁああ!」


レイは案の定、ブロンズソードを使うことなく、盗賊たちを右へ左へ凪ぎ払っている、なんか・・魔物のトロールみたいだな。

シルクは相変わらず武器と言えるようなものを持っていないのでほぼ村民と同じだ、遜色はない。


レイが頑張っているおかげで武器を所持した盗賊の数はかなり減ったように感じられる。

俺もファルシオンを構えて盗賊たちに近寄る。


「グググゥツ!お前なら殺れそうだ!」


盗賊たちは俺を見るなり視点を変えて襲いかかってきた、そこで俺はファルシオンで盗賊の腰から首にかけてをただ一心不乱に切りまくった、血が踊るようにとびでている。痛みに耐えられず喚く盗賊や腕を切り落とされ武器を持てなくなった盗賊など多数いる、少しだけ罪悪感も覚えたが村民たちのためだと自分に言い聞かせて闘った。


ブシュ、ズルルルル、ジャクジャク。


お、切れる切れる。


「はぁはぁ、終わった……か?」


すべての盗賊を切り捨てた頃だろうか、村民たちの目には喜びの涙が浮かんでいた。


俺は得意気になって言った


「英雄伝説の始まりか……」



俺はニヤっと笑った、この日の俺は明らか調子乗ってただろう。

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