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魔物と転送魔法

ある日、起きるとそこは知らない土地、俺の近くには三頭の馬。俺の背中には勇者が装備するような剣。輝く黄金の刀身、美しい。


「よし」


試しに大木の前に立ちブンブン振り回した。すると大木はスパッと切れてしまった。驚いたのは切れた木が5本もあったことだ。


「すごい切れ味じゃないか」

「うわっ!」


振り返った先にはレイが切り株の上に立っていた。

朝から汚いものを見てしまったな


その時思い出した、そうだ、魔術師だ。

俺はレオナルドの提案に乗っかり旅に出ることになった。そしてレオナルドは転送魔法を使い俺たちを全く違う場所にある村に転送したらしい。


「レイは先に起きてたのか?」

「ああ、1時間くらい前な。シルクもっ早かったぜ」


レイがまた笑い飛ばして言った。

どうやらこの村はワイトシュバルト村と言うらしい。

資源も豊かではないが魔物がよく出るということでレオナルドが転送したらしい。


「ふぅ、すごい剣だな」


俺は一息ついてから剣を鞘に納めた。

俺はすごい剣を、レイは怪力を、シルクは更なる知識をレオナルドからもらったらしい。すごい魔術師だ。

状況を整理しよう。俺とレイとシルクの現在戦闘力


ニコ 男

勇者 Lv1

装備 ファルシオン


レイ 男

傭兵 Lv14

装備 ブロンズソード


シルク 男

盗賊 Lv1

装備 銀の笛


盗……賊…?

シルクが盗賊というのはどういうことだろう。何かやらかしたか。


「いやはや、まさか、笛を拾っただけで盗賊ジョブがつくなんてねぇ」


森の木陰からシルクも姿を現した。


「拾っただけで…まじかよ…」


シルクは困ったように笑ってから地図を切り株の上に置いた。俺が切りまくった切り株にレイも俺も座った。


周りは木に囲まれていて外からは見えにくい。そのため少しでも魔物の目から逃れるためにレイがここに運んでくれたらしい、さすがの怪力だ。


「ここは村のはずれの森だが魔物は出る。すこし魔物と戦闘してから村に向かおう」


俺は村で魔物を見たことは数回あるが、実際の戦闘は皆無だ。レイは兵団に身を置いているので戦闘経験は豊富だ。シルクは武器の扱いにならかなり精通している。つまりこの場での最弱は俺だ、重要なのはファルシオンがどれだけ良い装備かだ。見かけ倒しの装備ってのは勘弁してくれよレオナルド。


「ん……?」


レイが何かの異変に気づいたらしい、レイは素早くブロンズソードを抜いた。俺もシルクも少し遅れて戦闘体制に入る。


初戦闘か?俺の才能を覚醒させる時か!?


木陰から猿のような魔物が5匹で立っていた。あまり強そうではない、俺でもいけるか……



バンバモンキー

Lv3

バンバモンキー

Lv3

バンバモンキー

Lv2

バンバモンキー

Lv3

バンバモンキー

Lv5

装備 モンキーランス


「レベル低!!!」


おっとLv1の俺が言うことじゃないか、思わず口から出てしまった


猿の魔物はバンバモンキーというらしい、脅威てき理解力を与えられた俺だけLvがわかるんだと思う、魔物にもLvがあるのが疑問だ。




「一番右のバンバモンキーがリーダーだろう。まずはあいつから倒す」


レイの言うとおりだ。何せ一番右のバンバモンキーだけ武器を持っている、槍のような物だ。

魔物も武器を装備するんだ、賢い猿だけか。


バンバモンキーは俺たちをなめかかってきるのか薄ら笑いを浮かべる。


「ウキッ!ウキキキキキ!」

「下品な笑い方だこと!」


汚ねぇ笑い方だぜぇ…俺の友人に似たようなのが居たな………確か………レイとか言ったっけぇ……


俺はレイを睨んだ


レイは俺の視線に気付かないままブロンズソードを持って突撃した、バンバモンキーは待ってましたとばかりに一斉に飛び上がった。


「……………………………………」


まてーーい!俺が活躍できないパターンじゃねえか!?


「シルク!あんたは隠れとけっ!」


レイが声を上げた


そうか、シルクは武器を持ってないから銀の笛で殴るってのが攻撃方法か、じゃシルクには頼れないな、俺にもチャンス有り!?


「うぉぉおぉ!せいィッッ!」


勇ましく駆け出した俺は颯爽とバンバモンキーの首を切りつけた。


「ウギィィィイッッ!」


リーダーであろうバンバモンキーも槍をブンブン振り回して威嚇する。


お前は威嚇だけかい (笑


あ、でも危険を察知できる観察眼を持つのが群れのリーダーになれる。って魔物図鑑に載っていた覚えがある。

ってことは…


「ウキキキキキ!」


全然違った。リーダーバンバモンキーは槍を構えるとシルクに向かって突撃していた、なるほど弱い奴から狙うのね。

バンバモンキーとシルクの合間があと1mほどになったとき、シルクの背後からレイがぬっと現れた、バンバモンキーも腰をぬかせている。


マヌケ顔もどこかレイに似てるぜぇ……


「ウ、ウキィィ!!?」

「おらぁっ!!」


ズシュ!!


バンバモンキーはビビって槍を投げてしまい、レイの攻撃を防げずに切り捨てられた。



「ウ、ウキキキ!ウキキキ!」


リーダーを失ったバンバモンキーたちは少し後退する。


少し前の俺なら「ビビリザルがッ!」とか言いながら切りかかっただろう


「ウキィイィイィイイィイ!」


いよいよリーダーの死を確認したのかバンバモンキーたちは一斉に逃げ出した、しかし、それを見逃さす俺は背後からつめよって4匹の首を切り落とした、血が雨のように、ファルシオンにも降り注いでいた、それでもファルシオンは輝きを失っていない。


さすが、レオナルド選の装備だ……


簡単に折れちゃったりした日には泣くが


「はは、やったじゃないか!ニコ!」


レイが喜びの表情で俺に駆け寄ってきた、まぁ、8割りファルシオンのおかげだ。


「あ、そういえば・・・!」


俺は気になっていた重大事項を確認した。


ニコ 男

勇者 Lv2

装備 ファルシオン


「・・・・・・・・・レベル上がったあああああああああああ!!!」



レベルの表記いるかな………

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