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鍛冶屋と戦士

老人は立ち上がると地面に置いていた杖を手に取った。


『××××××××××××× ××××××××』

「?」


老人は俺の頭上に手を掲げ何か唱え始めた。


な、なんだよ、何か始めるのかよ。


パトも不思議そうに老人を眺めている。



ギュンッ!!!


「ぼほぉっ!」


俺の頭の中を何かが駆け巡るようだ。


なんだこの不思議な感じは・・

特に身体的変化は見られないが何か内面的に変化があるのだろうか。


『ふふ、わしが魔法をかけたんじゃよ、すごいじゃろ?』


え?話せる……すごい…やん。


つまり。この老人は魔術師かなんかで、俺が何か食べさせてやる交換条件にとんでもない力をくれたのってことだ


って、おいおい、なにそれ。


でもこういうのって普通もっと使いやすい能力くれるよな?


「どうなってるんだ…すごいなぁ…あんた………」

「あんたじゃない、わしの名前はレオナルドという、お主の名は?」


魔術師レオナルドのやってのけたことにまだ驚いている。


レオナルドと名乗る老人は偉そうに胸を張っている、この人にはなんだが名乗りたくない

しかし答えないわけにはいかないだろう、ここは素直に答えておくことにした


「名前はニコ・オ・ランタン」

「そうか、ニコか、して、そちらのお嬢さんは?」


レオナルドはパトに視線を移した、どうやら魔法をかけたのは俺だけじゃないらしい、パトは間髪いれず答えた


「パト・シンシアです」


レオナルドは少しうなずいてから歩き出した。どうやら今度は俺が交換条件をはらう時らしい。


「宿屋に行くのか。ニコの家か…?」

「あ、ああ。俺の家じゃ何も出せそうにないから…うーん。シルクの家に行こうか?」


俺はパトをチラリと見てからレオナルドを見た。シルクなら何か食べさせてくれる。


「よし、行こう。」


早速、森を抜けた俺とパト、そしてレオナルドはシルクの家に向かった。


シルクは俺の家の近くに住んでいる鍛冶屋の名前だ、シルクはかなりの知識人で俺もパトも何かあればシルクの家に通っている。



「ん?」


俺はある異変に気づいた。何かよく解らない情報が頭の中に入り込んでくる


パト・シンシア 女

村人Lv1




パトの情報だ、村人Lv………?

よくわからないがこれもレオナルドの言っていた驚異的な理解力ってことだろう。

当然、この能力はパトにも備わっているはずだ。

俺はレオナルドの方を見てから少し感心した。



てか、Lv1て……くくくっ


何を笑ってるの?とでも言いたげにパトが俺を見ていたが何て事はない、無視しとこ。


「ここだ」


俺がそう言うとレオナルドはローブのフードを外した。食事の際に邪魔になるんだろう。


「ふぅ、シルク居るかな」


俺は息を大きく吐きだした。

シルクの家の玄関を開ける前にシルクが外に出ていないか見回った。しかし誰もいない。夜も更けているから当然のことかも知れない。


「ここに居るのか……シルクとかいうのは…………」

「あ、ああ」


俺は適当に受け答える、これでいいだろう。


玄関を開けて早速茶の間に入った。

レオナルドだけじゃなくパトもなぜか緊張している


「あれ?」


そこにシルクはいなかった。


「あれ、ごめん。シルクが居ねぇんだ。」

「な、なに?じゃぁ、わしの食事は……」

「ごめん」





結局その日はパトの家で食事を済ませたらしい、別れ際にレオナルドが舌打ちしたように見えたがこれも無視だ。



あれ?なんか眠い・・・・


もう今日は寝よう。


***



「はぁはぁ……ここか……レオ…ナル……デ…」

「『ド』じゃ、レオナルドじゃ、ニコ。しかしどうした?そんなに焦って」

「いや・・・・あんたが」


この日俺はレオナルドに呼び出されていた、酒場の名前は[王様の庭]と、無駄に豪華だ。


「あんたが呼び出したんだろ……はぁ…」

「ああ、そうじゃったそうじゃった!」


この魔術師はすごいのかすごくないのかわからないな、とてつもない理解力を与えられた俺でもだ。


しかし俺が驚き焦ったのはレオナルドではない。レオナルドと和気あいあいと会話をたしなむシルクだ、その隣には平和を守る兵団の戦士であるレイも居た。シルクの身長は170cmくらいだがレイは190cmくらいはある。こうしてみるとレイはかなり体格がいい。


「よっ、ニコ!憧れの勇者にはなれそうか…?」


レイが笑い飛ばしながら言った。レイみたいな人間は人生幸せなんだろうな。


「ああ、なれるさ」

「へぇ、ま、頑張れや。」


俺が答えたときレオナルドが少し笑った気がした、気のせいだろうか。



「ふぅ、今回、三人を呼び出したのは他でもない………三人には。」



ん?何かあんの……?

しかし、シルクとレイはもう知っているのかただただ黙っている

しかし、次にレオナルドから発せられた言葉に俺はとんでもなくびっくりすることになる。


「旅に出てもらう」

「はっ????」


レイがにやりと笑った、こいつ・・・全て知ってやがる・・・。


「シルク!!どういうことだ!」


座って紅茶を飲んでいたシルクに声をかける。至って普通のいつものシルクだ。


「うん。詳しいことは追々話すが、今はこの魔術師に従うべきだよ、ランタン君」


シルクまで何を言ってるんだ。第一俺が旅……?

確かに旅には出たい気もする、シュウに会いたい。


「ニコ・・・・お前はシュウに会いたいんだろ?」


俺はレオナルドの言葉をしばらく理解できずにいた、なぜシュウのことをレオナルドが知っているんだ。


「俺はセントラル王国第一王子直属護衛隊の一番隊隊長になるためだ」


そうだレイにも大きな野望があるらしい、詳しく聞いたことはないが。


「私は伝説と呼ばれる素材「ホワイトドラゴンの牙」を手に入れるため」


レイにも夢がある。しかし。その交換条件で旅か、まさか?馬鹿げてる……


「ああ、旅に出てやってもらうこともあるしな」

「よし、わかった。乗ったよ、そんで他に交換条件があるんだろ?」


レオナルドは眼を閉じて口を閉ざした。しばらくしてゆっくりと口を開いた。


「竜を一匹討伐してほしいんだ」

「「「え?」」」



なん…………だとッ!?…………!!

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