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趣味

作者: マーク
掲載日:2026/03/02

期待しない。


自分にも、他人にも。


それは、僕が一番最初に覚えた生き方だった。


自らの才能。


考えたことはある。それも、何度も。


例えば、歌とか、勉強とか、運動とか。


どれもまぁ、なんとも言えない感じだったけど。



『ごはーん。手伝ってー』


お母さんの声だ。よく声が通る。

聞きなれた声、というのもあるのかもたけど。


『分かったー』











『すごいね~、15歳で大学入学だって』


『何食ったらこんなことになるんだ』


『ね』


身近な人間に、才の溢れたやつはいない。

だからって、凄くないわけじゃないというのは、当たり前だけど。


…自分が特別でないこと。

何度思い知っただろうか。


『ごちそうさま』


『美味しかった?』


『うん。いつもありがと』


食器を洗い場にもっていって、お米がこびりつかないように、お茶碗に水を貯めておく。


『あれ、今日パパが帰ってくるの何時だっけ』


『9時過ぎって言ってたよ。確か』


『そうなの。最近大変なのかね~』


『じゃ、部屋戻るね』


『はーい』





テレビ。


どこか、遠いところを見る機械。


一番になれなくても。

自分がやりたいこと、納得できること。


それを今、探している。


…有り体に言えば、趣味なんだけど。


出来ないことをやったって、楽しくない。


でも、中途半端に出来ると、なんだか、期待をしてしまう気がする。


誰かに評価されないだろうか、とか。


趣味ってそんなものじゃないと、思う。


友達は、ゲームとか、読書とか、…料理のやつもいたっけ。


あいつ独特の雰囲気あって、なんかいいなぁ、って思う。


……あ、そうか。


趣味を、特徴か何かだと勘違いしてるんだ。

僕は。


俺が本当にしたいことは、自己を形作ること。

それがしたいんだ。僕は。


ふと、机の上を見る。


綺麗…というか、使ってない。


ノートを一冊、取り出した。


それを持って、椅子に座る。


シャーペンを取り出す。


何も考えず、何個も点を打った。


それを、直線で繋ぐ。


何も期待しない。


何も、考えない。


でも。


これは、俺が書いた。


才能も、特別もないけど。


人に説明できるわけでもないけど。


これは、俺がやった。




これが自己だと、僕は気付いた。





私が書きたいことはいつでも、尊敬なの。

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