表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

お空のぼうけん

作者: 小畠愛子

 お日さまは、いろんな国にある、いろんな町の人たちに、声をかけます。


「さぁ、みんな、朝だよ!」


 お日さまの声で、にわとりはとびおきます。いそいで「コケコッコー!」となきます。

 にわとりがなくと、町の人たちはおおあわて。パン屋さんは、いそいで火をおこし、したて屋さんは、はりに糸をとおします。

 りょうしさんは船にのりこみ、おひゃくしょうさんは田んぼをたがやします。


「みんな、がんばってるな。ぼくもがんばらないと」


 と、そのとき、お日さまにだれかが話しかけてきました。こしに剣をぶらさげた、ぼうけんしゃたちです。


「お日さまは、いったいなにをがんばるんだ? おれたちはぼうけんに出かけて、まものたちとたたかったりするけど、お日さまは空にうかんでるだけじゃないか」


 ぼうけんしゃたちに笑われても、お日さまはちっとも気にしませんでした。パン屋さんもしたて屋さんも、りょうしさんもおひゃくしょうさんも、そしてもちろんぼうけんしゃも、みんな毎日ぼうけんしているのです。そしてそれは、お日さまもおなじでした。


「ぼくは、いつか夜を追いこして、お月さまに会うのさ。だからぼくは、ずっと、ずうっと、夜をてらすぼうけんを続けているんだよ」


 ぼうけんしゃたちは、もうどうくつの中に入ってしまい、いなくなっていました。それでもお日さまは、みんなのぼうけんが、うまくいくようにと、いのりながら、今日も夜のやみをてらすのでした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
誰にでも自分の冒険があるのですね╰(*´︶`*)╯♡
2024/12/23 17:12 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ