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ベイビーゾンビ  作者: 林広正
88/131

88、


 父親を呼ぶこともできるけれど、それじゃあダメなんだ。僕は黙って飛び出して来たんだし、頼るつもりなら最初からそうしている。最後の手段は、最後まで使わない。

 俺が教えられるのはこれだけだ。残念だけど、あいつがどうしていなくなったのかは分からない。この前の撮影だって普通にこなしていたからな。まぁ、あの日は少し様子がおかしかったといえなくはない。けれどあいつは、いつだって少しばかり様子がおかしいだろ? それがあいつだからな。

 僕はそうとは思わない。あの日のおじさんの様子は、明らかにいつものおかしさとは違っていた。ゾンビの僕だから気付けたことなのか? 妹も同じようにこの人の言葉に納得していないようだ。眉間にシワがよっている。

 あの日の後から姿を消したからな。あの日になにかがあったのは確かだろうな。撮影が終わるとすぐに消えた。あいつはいつも歌った後には酒を飲む。あの日もその予定で店を予約していた。もっとも、酒を飲むだけってわけじゃないんだ。打ち合わせを兼ねてだよ。最初はてっきり、姪っ子の誕生日だからかと思ったよ。あいつはずっとあの日の撮影を別日にずらしたいと言っていたんだ。次の日に会う約束をしたからとも言っていたけれど、一体なにがあったんだろうな? 俺には電話はかかってくる。けれど、今は戻れないと言うばかりで説明はなしだ。仕事は全てキャンセルだよ。あいつは一体なにをしているんだ? 自分の携帯電話は甥っ子が持っているはずだとか言ってたけれど、四人で俺をからかっているのかとも最初は考えたよ。

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