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向こうの家でこんなのを見つけたよ。
僕はそう言いながらカバンからもう一冊の本を取り出して見せた。
凄ーい! これは絶対におじさんが書いているよね。ってことはやっぱり、こっちは別人が書いているんだ。お父さんかな・・・・
そうは言っているけれど、妹も違うんじゃないかと考えているようだ。僕と同じように。
おじいちゃんが書いたのかな・・・・
僕がそう言うと、妹は突然立ち上がった。
大変なことを忘れてたよ! おばあちゃんが連れて行かれちゃったんだよ!
あっ! そういえばそうだった。すっかり忘れていた。妹が無事だったこともあり、悪い言い方をすればどうでもいいとさえ感じていた自分がいる。というか最初の僕は、おばあちゃんのせいで妹が連れ去られたんだと考えてもいた。ほんの少し恨みさえ覚えていたほどだ。
どういう経緯だったかを妹から聞き、今はとても反省している。
けれど、ほんの少しの希望も見えた。緑の男たちはきっと、僕たちの前に現れる。おじさんを探し出す役に立つかも知れない。楽観的な考えだけれど、困ったときには役に立つんだ。楽観的な思考は閃きを与えてくれることがある。今はまだ閃いていないけれど。




