表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ベイビーゾンビ  作者: 林広正
4/131

4、


 ゾンビには生死の概念がない。いるかいないか、あるかないかの世界で生きている。

 全てを食い尽くせば、ゾンビは息絶える。脳味噌を失っても、生きていける。心臓がなければ、血液の循環ができない。生きてはいるけれど、身体が動かない。死人も同然ではある。けれど、感染力は消えてなくならない。

 ゾンビを始末する方法は単純だ。その全てを消せばいい。肉片だけでも残っていれば、直接感染の危険はある。肉片は、いつまでも生き続ける。血液も、その中にいる間は鮮度を失わない。誰かがもしもその肉片を拾い、生で食べてしまえば、口腔内や臓器に傷があれば感染してしまう。だから今では、生食は基本しない。野菜にも火を通す。

 人間は火を使うことができる。けれどその他の生き物は火を使えない。ゾンビ化した肉を食べたり野菜を食べる危険は多く、襲われてもいないのにゾンビ化する昆虫や動物が多いのはそのせいだ。

 基本ゾンビには知能がない。生き物をゾンビ化させているのは、血中内に存在している微生物だ。たった一匹がいればゾンビ化する。繁殖力が高く、数秒で血中内に充満してしまう。脳味噌が機能している必要はない。血流を支配し、ただ漠然とその身体を動かす。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ