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ベイビーゾンビ  作者: 林広正
30/131

30、


 父親とおじさんが外でどんなことをしていたのかは分からないし分かりたくもない。けれど、ゾンビアプリで確認する限り、確実にゾンビの数が減っていた。遠くに逃げただけなのか、本当にこの世界から消えたのかは分からない。

 母親の必死の呻きは治まらない。それどころか、激しさを増しているように感じられる。どうすればいいの? 妹が産まれるのは嬉しいけれど、僕には対処ができない。誰か来て! 早く戻ってきてよ! お父さんしかいないんだよ! 妹を引っ張り出して!

 僕は必死にそう叫んだ。

 その言葉は当然日本語ではない。僕の呻きだ。母親の呻きとも違う。ただ意味もなく叫ぶゾンビの呻きとも違う。意味のある呻き。僕が考えた言葉。今では妹も使うことができる。意味があり、意思が伝わる呻き。

 ゾンビ語。

 父親がそう名付けてくれた。単純でそのままだけれど、いい名前だと思う。

 ゾンビ語には唯一無二の特徴がある。言葉は空気の振動だ。振動が届けば言葉は聞こえる。大きな振動でなくても構わない。ゾンビ語の振動は息が長い。耳では聞こえないほどの小さな振動を届けることができる。もちろん最初の発信は普通と変わらない。

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