超ショートショート「目玉の夜」No69
私は目玉に憑かれていた。
その目玉は美しい青色をしていて、口も鼻もなく、いつでもこちらを見ている。
この目玉はなかなか可愛げがあり、私が嬉しい時は嬉しげに左右に揺れる。私が悲しい時は不安げにただ私の近くに佇む。
今日みたいな星の満点の夜なんかには、私は目玉を自分の近くに寄せて、静かに優しくこう告げる。
「そりゃ、あんたのせいで面接落とされたり、人に逃げられたりはするけどさ。私たち、結構上手くやっていけると思うのよ。」
目玉は私の言うことを聞くなり、私の近くに寄ってきて、やはりこちらを眺めていた。
藍色の夜が明ければ、また目玉とどこかへ行こう。
お恥ずかしながら文章の仕事を目指しています。先はまだまだまだ遠いですが、一生懸命1歩ずつ頑張りたいと思います。アドバイス等をどしどし下さると助かります。
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